キナバル登山Mt. Kinabalu

さて登山ゲートで車を降り,キナバル山を歩くことになった.

ラバンラタ小屋まで登るGo up to the lodge

ラバンラタ小屋まで登る

歩く

登山ゲートから,午前10時ちょっと過ぎに歩き出した.もやがかかっているが,最初は雨の心配はなさそうだ.先述のように,個人の名前,登山日,グループ認識番号の入ったIDカードを渡されているが,グループ毎にある程度渡すタイミングをコントロールしているのか,道が混むことはない.登山道はよく整備され,斜面は基本的に木材や金属で階段状のステップが施されている.ただ筆者にとっては1ステップの段差は結構大きく,結構難儀な登りである.


ウツボカヅラ

ウツボカヅラ

ガイドのプリムスさんが脇道に案内し,キナバル名物/大型ウツボカヅラ(Mossy Pitcher-Plant)を見せてくれた.花瓶型で,中に樹液をたたえている.これら珍しい植物が自生する一帯は,キナバル公園としてユネスコ世界遺産に登録されているそうだ.


登山路要所のシェルター小屋(Pondok)

シェルター

登山路要所にはシェルター小屋(Pondok)が設けられている.あずま屋で中にベンチが置いてある.水洗トイレや,飲むには適さないが水タンク(Untreated Water)が設置されているところもある.写真の小屋には,Pondok PAKA(パカ小屋)の表示があり,ゲートから5.6kmくらい登った地点,あと少しでラバンラタ小屋(Laban Rata Resthouse)に到着する筈だ.

この後,少し雨に降られたが,3:30PMくらいであったか無事ラバンラタ小屋に到着した.途中お昼弁当の時間を含めておよそ5時間半の行程だったことになる.

ラバンラタ小屋の部屋は2段ベッドが3組,6人部屋の4号室だった.我々3人と,ドイツから来たという,年配の夫婦と30代くらいの男性とで,互いに「どうぞよろしく」と言って同居することになった.年配夫婦はここまでで,ピークに上がらないという.そのため翌早朝,我々が出発するときも寝ておられた.一方若い男性は,見るからにタフで,我々と同じ頃出発し,我々がピークへ上りの途中,すたこら下山する彼に出会うことになる.


下は,ラバンラタ小屋への登り行程.

ラバンラタ小屋への登り行程
ラバンラタ小屋への登り行程 ラバンラタ小屋への登り行程 ラバンラタ小屋への登り行程 ラバンラタ小屋への登り行程 ラバンラタ小屋への登り行程 ラバンラタ小屋への登り行程 ラバンラタ小屋への登り行程
ラバンラタ小屋への登り行程 ラバンラタ小屋への登り行程 ラバンラタ小屋への登り行程 ラバンラタ小屋への登り行程 ラバンラタ小屋への登り行程 ラバンラタ小屋への登り行程 ラバンラタ小屋への登り行程

ロウズピークへGo up to Lows Peak

ロウズピーク頂上に到着

頂上に到着

ラバンラタ小屋では1:45AM起床,軽食をとってから2:30AM出発した.足が遅いので,お二方には先に行ってもらい,ハアハアしながらガイドのプリムスさんと一緒にようやく頂上,ロウズピークに到着した.まだ暗いが,Lows Peak 4095.2mの標識の前でシャッターを押してもらう.頂上は狭く混み合っているので,直ちに少し下まで降りて先行したお二人と休憩する.あ~あっ,疲れた!富士山のようにひたすら登りで,平坦なところとか,下るところは皆無だ.足元は殆どしっかりした岩で,勾配もきつくはないのだが,標高が高く空気が薄いので大変だった.カシオ(下の写真)を見ると,6時ちょっと過ぎ,3960mと,いつものことながら,低めに計測されている.頂上まで3時間半かかって登ったわけだ.

キナバルは花崗岩の塊

花崗岩の塊

どうやら日の出は見えそうにもないが,徐々に光が地上に届き始め,巨大な花崗岩の塊が見えてくる.3272mに位置するラバンラタ小屋から少し上がったところから頂上までは剥き出しの巨大な岩肌で,富士山8~9合目辺りのごろごろした岩が散乱した感じとは異なる眺めだ.


下は,ロウズピークでの写真あれこれ

ロウズピークでの眺め
ロウズピークでの眺め ロウズピークでの眺め ロウズピークでの眺め ロウズピークでの眺め ロウズピークでの眺め ロウズピークでの眺め ロウズピークでの眺め

ロッジまで下るDown to the lodge

下り始める

下り始める

明るくなったがあまり見晴らしがきかないし,じっとしていても寒いので下ることにした.頂上直下は急であるが,少し下ったこの辺りの勾配は緩やかで,ロープが張ってあるが,強風のときでもない限り必要無さそうである.


ろばの耳(ドンキーイヤーズ/Donkey ears)

ろばの耳

暫く下ると,ろばの耳(ドンキーイヤーズ/Donkey ears)と呼ばれる特徴的なピークが見えてくる.高さは4054mあるようだ.ところでまだこの辺りも頂上と一体的な岩の一部のように見える,実に巨大な岩だと改めて思う.


サヤッサヤッ小屋(Sayat-Sayat)

サヤッサヤッ小屋

さらに下るとサヤッサヤッ小屋(Sayat-Sayat/3,668m)に至る.普通の山小屋ではなく避難小屋を兼ねたチェックポイントのようだ.中にはやはり無許可で入山する輩もいるのであろうか,ここではIDカードの提示が求められる.


木立ちの中へ

木立ちの中へ

サヤッサヤッをさらに下ると岩肌一色の世界から,木立ちの世界が開けてくる.標高がまだ高いので木の高さは低めである.この植生境界に入る少し手前にロープにつかまらないと渡れない個所があって,ちょっとこわい.

木立ちの中をしばし歩くと,今朝まで宿泊したラバンラタ小屋の大きな屋根が見えてくる.そこにはポーターのシテさんがリラックスして待っていてくれるはずだ.


下は,ラバンラタ小屋に下るまでの写真あれこれ

ラバンラタ小屋に下るまでの写真
ラバンラタ小屋に下るまでの写真 ラバンラタ小屋に下るまでの写真 ラバンラタ小屋に下るまでの写真 ラバンラタ小屋に下るまでの写真 ラバンラタ小屋に下るまでの写真 ラバンラタ小屋に下るまでの写真 ラバンラタ小屋に下るまでの写真
ラバンラタ小屋に下るまでの写真 ラバンラタ小屋に下るまでの写真 ラバンラタ小屋に下るまでの写真 ラバンラタ小屋に下るまでの写真 ラバンラタ小屋に下るまでの写真 ラバンラタ小屋に下るまでの写真 ラバンラタ小屋に下るまでの写真

ラバンラタ小屋にてat Laban Rata Resthouse

ラバンラタ小屋で食事

小屋で食事

8:40AMラバンラタ小屋に到着した.頂上から2時間半くらい要したことになろう.ここで朝食をとった.歩いた後なので美味しかった.食事の後暫く休んでから,10:00AM登山口に向けて下山を開始した.


下は,朝のラバンラタ小屋の光景

朝のラバンラタ小屋の光景
朝のラバンラタ小屋の光景 朝のラバンラタ小屋の光景 朝のラバンラタ小屋の光景 朝のラバンラタ小屋の光景 朝のラバンラタ小屋の光景 朝のラバンラタ小屋の光景 朝のラバンラタ小屋の光景

登山ゲートに下るDown to the Gate

花など写しながら登山ゲートに下る

花など写しながら下る

所々に咲く小さな花などをカメラに収めながらゆっくり下った.この距離は筆者にとって極めて長く,かなり疲れる.途中小刻みに休憩を取らせてもらった.休憩したシェルターでは,地元マレーシア,しかしボルネオ島の人のみならず,マレー半島から来たというハイカーにも何人か出会った.やはりマレーシアで一番の高さだから,ここに登ろうという人は多いであろう.


下は,登山ゲートに下るまでの写真あれこれ

登山ゲートに下るまで写真
登山ゲートに下るまで写真 登山ゲートに下るまで写真 登山ゲートに下るまで写真 登山ゲートに下るまで写真 登山ゲートに下るまで写真 登山ゲートに下るまで写真 登山ゲートに下るまで写真

IDカードと登頂証明書

IDカードと登頂証明書

こうして大変足が疲れたキナバル登山は無事終了した.登山ゲートから車で公園事務所に行くと,カラフルなキナバル山登頂証明書を発行してくれた.同行の皆さん,ガイド,ポーターの方どうもありがとうございました.



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