アテネに戻って,先ず古代アゴラを訪れた.
古代アゴラと直接関係ないのだが,途中立ち寄った行きがかり上.左は2004年オリンピックスタジアムの1つ.中央はスタジアム前の絵葉書売りのおじさん.背後にはアクロポリスの丘が見えている.右は国会議事堂だったか,大統領官邸だったかの衛兵.靴先の丸い飾りがおもしろい.
アゴラとは広場という意味で,市民生活の中心地であって,役所,裁判所,劇場,市場など様々な公共施設が集まっていたそうだ.ここ古代アゴラは,紀元前6世紀に街ができたギリシア時代からさらにローマ時代のアテネの中心地として栄えたところのようだ.
別名へーファイストス神殿(Temple of Hephaistos)とも称するという.ギリシア世界で最も保存状態がいいというテッシオンは,この後訪れるパルテノン神殿より僅かに古く,鍛冶の神(若しくは火の神)へーファイストスを祀ったドーリア式神殿で,紀元前460年~415年に建てられたそうだ.かつて中には神々のブロンズ像も置かれていたという.
11世紀に建造されたというギリシャ正教の教会.外を眺めただけであるが,暖かいレンガ色で小ぢんまりしており,威圧的な感じがなく素朴な美しさを漂わせている.
初老の男性がハトに餌を与えている.東京であれば糞害を増長する,と論議を呼びそうな光景だ.ここは割と広々としているので問題ないのであろう.
ここ古代アゴラ一帯は比較的最近まで地下に埋もれていたそうで,遺跡の発掘は1931年に始まり,現在も継続し復旧作業が進められているという.相当気の長い話ではあるが,まあ歴史の長さに比べれば許容できようか.
下は,古代アゴラ辺りの写真あれこれ