巡礼1日目:ネダへday 1:Neda

この巡礼1日目:ネダへ編では,2019年6月16日朝フェロールの宿を出発し,海沿いを歩いた後岬を横断し,スヴィアを経て,ネダに至る.そしてネダのホテルに投宿したときの写真を載せました.

ネダ付近のGoogleマップmap around Neda

濃い赤線がこの日歩いたトラック.歩行距離19.33km,歩行時間4h22min.

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フェロールの朝morning at Ferrol

フェロールの朝ホスタルを出発

フェロールの朝ホスタルを出発

6月16日朝になった.前日市場とスーパーで買っておいた食べ物を食べ,ホスタル(Hostal El Cairo)をチェックアウトした.

フェロールの朝はまだ薄明かりだが,天気はいいようで,今日の歩きが楽しみだ.


先ず海岸通りに行く

先ず海岸通りに行く

ホスタルの在るフェロール目抜き通りから,海岸通りに行った.巡礼路は海岸通り若しくはその辺りに沿っているのだ.

ただこの辺りは通りと海岸線の間には海軍の施設が詰まっており,海は見えない.クレーンは多数林立している.

左手に尖塔が見えるので教会かな~と思ったが,近づくと海軍博物館との標識が架かっていた.


フェロール新市街

フェロール新市街

海岸通りを東に進むとフェロール新市街のエリアになった.ごく普通の近代建築,集合住宅やオフィスなどが建ち並んでいる.

そしてこの辺りですっかり明るくなった.


海側は海軍関連工場

海側は海軍関連工場

新市街の反対側(海側)は海軍関連工場のようだ.庭に見えているのは魚雷であろう.随分大きなサイズだと思う.


ガリシアのモホンは共通

ガリシアのモホンは共通

モホン(mojon/道標)の形態はガリシア州内であるため,フランス人のカミーノのものと全く同じだ.

方向指示黄色矢印の下に109,149kmとサンティアゴデコンポステーラまでの残り距離が記されている.こちらも1m単位であることに感心する.


フェロールの公園通りを行く

公園通りを行く

そのうち巡礼路は公園の中に入っていった.フェロールの公園は,幾つもよく整備されている.ここは並木に石畳の道で,ジョギングや散歩中の市民に行き交った.


フェロール入り江対岸もクレーンがいっぱい

フェロール入り江対岸もクレーンがいっぱい

この辺りの小さな湾はフェロール入り江(Ria de Ferrol)と呼ばれ,ジュビア川(Rio Jubia)の塩分河口ということだ.ただジュビア川がどれなのか見つけられない....

この港対岸もクレーンがいっぱいだ.今も海軍がかなり使用しているが,19世紀まではほぼ軍専用港だったようだ.今は前日見たようにレジャー用途,それに漁港や交易港として使われているのであろう.


カランサの聖マリア礼拝堂

カランサの聖マリア礼拝堂

少し進むと海岸脇に小さな礼拝堂,カランサの聖マリア礼拝堂(Capela de Santa Maria de Caranza)があった.小さいが,平面図は十字型の建物になっている.

教区内18,000人の住民を対象に3人の司祭がここを含む教区内の教会のミサ等を捌いているようだ.


岬の横断crossCape

公園は続いた

公園は続いた

聖マリア礼拝堂の後も公園は続いた.並木に石畳,ベンチも所定間隔で置かれ,実に気持ちのいい巡礼路だ.この辺りは岬状の海岸から陸に入った道になっている.


石垣擁壁下の巡礼路になる

石垣擁壁下の巡礼路になる

そのうち公園内の巡礼路は石垣擁壁で保護された大きな通りの脇の下に繋がっていった.この道も並木が立ち並びなかなか素晴らしい.

ただこの少し先で道標通り行くと小径に入り,やがて藪漕ぎ路になっていった.これはやはりヤバいかな~と思い,引き返した.そして矢印を再確認するとちゃんと合っていた.しかしここを行くのは止めて,車道を歩きどこかで巡礼道に合流することにした.


それほど行かずも巡礼道になる

それほど行かずも巡礼道になる

車道を進むが,それほど行かずも巡礼道になった.この辺りの街の名前はわからないのだが農業や商業がミックスした,まあ一般的な地方都市なのかな~といった感じだ.


ルノーなど車ディーラーの集まったエリア

ルノーなど車ディーラーの集まったエリア

黄色い矢印通り進むと,ルノーなど車ディーラーが集中したエリアになった.ユーザーからすると,新規購入や買い替えなどあちこち移動することなく比較できるので便利そうだ.


干潮で湿地に成ったエリア

干潮で湿地に成ったエリア

この日6月16日は,私にはその程度は分からないまでも干潮であることは確からしく,岸辺は湿地と化し,更には干上がった部分も見える.


スヴィアXuvia

スヴィアのエリアに入る

スヴィアのエリアに入る

海沿いの巡礼道を行くとスヴィア(Xuvia)のエリアに入ってきたようだ.特段の変化ということでないが標識とマップを照合して,そうかな~と思った次第だ.

つまりMonasterio de San Martinoの標識が出ているが,これが手がかりだ.


これがスヴィアのサン・マルティーノ修道院

これがスヴィアのサン・マルティーノ修道院

上記標識のスヴィアのサン・マルティーノ修道院(mosteiro de San Martino)がこの赤い屋根白い壁の修道院,教会のようだ.

ロマネスク様式の教会だそうだが歴史は古く,修道院は8世紀に設立され,16世紀までは修道女も居たが,その後去ることになったようだ.....と続くのだが,この教会は複雑で,本家の教会に相当する教会が少し離れた場所に在るようだ.


スヴィア公園に入る

スヴィア公園に入る

やがてスヴィア公園に入ってきた.ここも緑の芝が美しく,フェロール入り江,多分ここが最奥になるのであろう,が望める.いや~いいところですね.


英国人カミーノの案内板

英国人カミーノの案内板

英国人カミーノの案内板があった.私の少し手前でここに到達したカップルがおられ,複数ルートのどちらがいいか 話している.

私も聞いてみたが,代表的2ルートの片方が若干長いが,まあ大きな差ではないようだ.時間はいっぱいあるので分岐点で考えてみるか.


橋があり対岸に渡ってみる

橋があり対岸に渡ってみる

公園内を歩いていると対岸に渡る橋があった.橋は吊橋であるが,吊るアーチは一組で,屋根はそれに頼らず橋桁で支えるというかなり珍しい構造だ.


吊橋板張りの床

板張りの床

これが板張りの床だ.

何より屋根があり,また板張りの床であることがすごい.車道を兼ねなかったのもすごいし,床や屋根も大したもんだ.


対岸から元来た方面を眺める

対岸から元来た方面を眺める

板張り床を歩き対岸に来た.そしてそこから元来た方面を眺めると,もちろん元から目立っていた大きな建物(ホテルらしい)が威容を見せていた.

たまたまここで,テキサス3人組(女性2,男性1)の皆さんに会う.皆さんは今日はあの対岸のホテルをリザーブしてあるので.....と,安心しきった表情で話してくれた(ただ後にこれが誤りだったと知ったそうだが).でもまだいくら何でも朝のうちですし...と余計なことを思うが....もちろん黙ってます.それが,この暫く先で私が宿が見付けられず困っていたとき,偶然再会し,助けて頂いたのです.

人間いつ何どき,何があるやも知れず,一期一会の大切さ,有り難みを改めて教えて頂いたのでした.


一旦歩道橋を戻り先を見てみる

一旦歩道橋を戻り先を見てみる

テキサストリオの皆さんと分かれ,一旦歩道橋を渡り元来た公園に戻り,先に行ってみた.そして間もなく旧村というか,旧街というか数戸の事業店舗のあるところに来た.脇には橋があり,そこから上流方向を眺めるとこの写真のように見える.

今は干潮であるが,満潮時は多分左の建物のアーチ型床のところまで水位が来るのではなかろうか.床にはボートも見えているから多分そうであろう.ここがフェロール入り江最深部で,流れ出てくる川はマップを見るとRio Grande de Xubiaとなっている.Xubiaは街の名Xuviaと微妙に違いがあるが,まあ日本語にすればスヴィア大川のような感じじゃないでしょうか.


ネダのパン像

ネダのパン像

橋を渡り,フェロール入り江対岸に出た.今後はこれまでとは逆に南に向けて歩くことになる.

さて,東岸通りを行くと石像があった.全部は見えないがネダのパンと書いてあると思う.実際はネダのパン屋さん,若しくはパン職人さんの像ではなかろうか.そうかするとネダの街に入ったのかな~?いやネダの街自体はもっと先のようだ.

この彫像は典型的パン作りプロセスを表現したものであろうが,私には社会主義国プロパガンダのように見えて仕方ない.どうしてだろう.


東岸内陸通りを進む

東岸内陸通りを進む

間もなく東岸通りは岸を離れ,幾らか内陸に入り進むようになった.岸辺ではないので多少起伏もある.

あまり密集してない住宅は白い壁に赤い屋根といった明るい色彩が多いようだ.


カフェがありコーヒーにする

カフェがありコーヒーにする

ちょうど通り脇にカフェがあったので入ってエスプレッソグランデを頂く.クッキーか何か付いてきたと思う.


住宅街の巡礼道を進む

住宅街の巡礼道を進む

スヴィアの一エリアになるのであろうが住宅街の巡礼道を進む.車道脇の側道的路であるが,車も入ることができる.

住宅はやはり明るい壁に赤い瓦屋根が多い.


ネダNeda

羊の放牧

羊の放牧

そのうち住宅街が終わり,羊の放牧が見えた.ただ放牧地は広大なものではなく,かなり小規模なようである.

この辺りは多分スヴィアとネダ(Neda)の境界辺りになるのではなかろうか.


ネダのサンタマリア教会

ネダのサンタマリア教会

羊の放牧地から少し進み,ネダのサンタマリア教会(Iglesia De Santa Maria de Neda)に出合う.鐘楼のある塔を除くと四角い箱を組み合わせて造ったようなシンプル構造の外見だ.全体的にはバロック様式で,内部にはゴシック様式彫刻もあるそうだ.

当教会は,18世紀にサンタマリアデルプエルト(Santa Maria del Puerto)と呼ばれる別の古代寺院の遺跡に建てられたそうである.


川を渡る

川を渡る

サンタマリア教会を過ぎると巡礼路は小さな川を渡った.Googleマップを見ると,べレジェ川(Rio Belelle)だそうである.

また流れ込む先の湾はフェロール入り江(Ria de Ferrol)と載っている.入り江西端は狭くなっており,入り江全体は自然の良港を成していると思われる.


レジェ川を越えるとネダの目抜き通り

レジェ川を越えるとネダの目抜き通り

レジェ川を越えると間もなくネダの目抜き通りが始まった.のっけから何だが,殆ど人の姿が見えず寂れた印象の街だ.

そして.通りに面して鐘楼が建っていた.教会かな~と思ったが,マップに載っていなかったので,消防署かなにかであろうか.....


ネダにアーケード街あり

アーケード街あり

ネダの街は比較的坂道が多い.また雨も多いためかどうか,立派なアーケード街を備えている.


ネダの街の巡礼路は続く

ネダの街の巡礼路は続く

ネダの街の巡礼路は続いた.今日はこのネダのアルベルゲに泊まる予定なので,そろそろアルベルゲの看板が見えてもいい筈だと思いながら,しかし漫然と歩いた.


一旦ネダ郊外に出る

一旦ネダ郊外に出る

ネダの街はあっという間に通り過ぎて,郊外の風景に変わった.

先方にはフェロール入り江に架かる高速道路の橋も見えてきた.


高速道路を越える

高速道路を越える

巡礼路は高速道を越えた.高速道の続きは今しがた横から眺めた入り江横断橋になっている.

この辺りにアルベルゲはなさそうだが,ペンションとかならありそうなので一応googleマップを眺めながらこの辺を進む.

また,まだ時刻が11時前で,一瞬次の街まで行こうか,という誘惑にも駆られる.しかし先に行き過ぎると折角計画した明日以降の日程がおかしくなる.

そしてうろちょろ悩んでいるところに,朝歩道吊橋で出会ったテキサス3人組の皆さんが現れた.朝予約したホテルと思っていたのは実は誤りで,皆さんは次の街まで行くという.そして私のためにiPhoneでこの近くの宿を調べてくれるという.私のアンドロイドでは見つからないのも判る可能性があるらしい.

で見つけて頂きました.グラシアス.そして私のアンドロイドでも拡大すると表示された(スマホちゃんと使えないのです).


ネダの宿Hotel at Neda

巡礼路を戻り<脇道街道に入る

巡礼路を戻り脇道街道に入る

巡礼路を一旦高速道手前まで戻り,海岸寄りの街道に入った.そして少し行くと目指すPAZO DA MERCEDホテルへの入り口看板があった.


ネダのホテルへ下る

ホテルへ下る

街道から下り海岸に接するホテルへと下った.そして手前のパーティ会場のような大広間,その後ろに宿泊棟,背後にフェロール入り江が見えてきた.


レセプションでチェックイン

レセプションでチェックイン

レセプションで部屋の有無やプライスを訊く.シングルがあるが88ユーロと,アルベルゲより圧倒的に高い.それと夕食時レストランは営業していないと言う.う~んかなり致命的だな.でもネダの市街地に戻る気はしないし....なお明朝の朝食は付いているという.

ここでレセプションの男性は,200m先にガソリンスタンドがあり,そこに併設されたスーパーがあります,と言う.ならば,ということでここに泊まることにした.


ネダの広いシングルルーム

広いシングルルーム

2階で,バカでかいベッドの部屋だった.窓からはフェロール入り江が見える.

もちろんフル設備のバスルームを備え,久しぶりにバスタブに浸かれる.


200m離れたガソリンスタンドのスーパーで買物

200m離れたガソリンスタンドのスーパーで買物

男性に聞いた200m離れたガソリンスタンドに行った.そしてそこのスーパーでビールやワイン,ケソ,ナッツ類,ハモン,パン,果物など買ってきた.野菜が足りないな.

ホテルに下る途中大きな木があり,いい眺めだし....ということでビールを一本飲んで戻る.アウトドアドリンクは美味しい.


部屋に戻った

部屋に戻った

そして部屋に戻った.ビールとワインはまだ十分あるから安心だ.つまみはもちろん手付かずで問題ない筈だ.


ホテル付属の礼拝堂あり

ホテル付属の礼拝堂あり

表に出て,海岸側に行くと礼拝堂(写真中央)があった.ここは結婚式や披露宴の会場に使われるようで,その式のための礼拝堂であろうか.

また窓辺の木はプラタナスであろうかよく茂っている.潮風を幾らか食い止めるのではなかろうか.


スイミングプールなどもあり

スイミングプールなどもあり

スイミングプールがあるが私には寒くてとても使えそうにない.今は誰も入ってないが,白人は多分へっちゃらであろう.