巡礼2日目:ポンテデウメday 2:Pontedeume

この巡礼2日目:ポンテデウメ編では,2019年6月17日ネダで朝を迎え,フェネ,カバーナスを経由し,ポンテデウメに至り,同街を見て回ったときの写真を載せました.

ポンテデウメ付近のGoogleマップmap around Pontedeume

濃い赤線がこの日歩いたトラック.歩行距離12.4km,歩行時間3h2min.

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ネダの朝in the morning at Neda

ネダで朝食

ネダで朝食

6月17日ネダPAZO DA MERCEDホテルで朝を迎えた.一階のレストランに降り,バフェスタイルの朝食だったので自分で装った.チーズに生ハム,クロワッサン,オレンジジュース,ヨーグルト,コーヒーでいつもと同じようかな...いやヨーグルトは久しぶりだ.


オレンジ絞り器

オレンジ絞り器

これがオレンジ絞り器というのか,ジューサーというのか,驚いた.何が,と言うと,オレンジは皮を剥かずそのまま丸ごと放り込めばいいのですね,知らなかった(皮を剥いて入れるものと思っていた)

投入されたオレンジは2本のロール間を通過するときにジュースが絞り出されるのだ.JFEの熱間鋼板圧延ロールシステム(昔実際に観て感動した)をおもちゃに仕立てたような感じだ.


PAZO DA MERCEDから上りに入る

PAZO DA MERCEDから上りに入る

PAZO DA MERCEDは岸辺にあるので,巡礼路に入るために上り道になる.道の途中で振り返るとフェロール入り江が静かな水面を見せている.

ところでこちらのお宅では,毎日目覚めては入り江の様子を眺め,夕にどうだったか一日を思い起こし暮らしておられるのでしょうか.


フェロール入り江は南岸も港湾施設がいっぱい

フェロール入り江は南岸も港湾施設がいっぱい

暫く歩くが,ときどきフェロール入り江が望める.こうして眺めると南岸も港湾施設がいっぱい見える.やはりフェロール入り江は港の適地なのでしょうね.


野生っぽい雰囲気を漂わす猫

野生っぽい雰囲気を漂わす猫

カッコいい猫が道端に居た.野生であるわけないが,そんな雰囲気を漂わせている....気がする.気のせいかな....


フェネFene

フェネの街

フェネの街

しばし巡礼路を行くとフェネの街になった.メセタ地方の旧市街のような古い街の趣は感じられず,旅行者にとっては大して興味を引く感じではない.まあ,勝手な感想ですみません.


個人のご家庭のモホン

個人のご家庭のモホン

でもこうして個人のご家庭で巡礼者のためにモホンを自作して掲げて下さる方がおられます.ありがとうございます.


フェネの共同水場

フェネの共同水場

この水場は現在実際の用途に供されているのかも知れない.写真左のQRコードにアクセスするとフェネ(Fene)に関する情報を提供してくれている.ただ惜しむらくはスペイン語で私には理解できない.水場は一応過去には洗顔などのための設備であったらしい.....


ユーカリ林に入る

ユーカリ林に入る

これまでも幾度か林を抜けて来たが,ここはユーカリ林だ.木はまだ若い.ユーカリはこの後どんどん成長するであろうが,概して枝葉が疎らで適度な陽射しを与えてくれる.ここも将来そうした立派な林になるであろう.


赤く鮮やかな花

赤く鮮やかな花

林の道を歩いていると,一段と赤く鮮やかな花に出合った.名を知らぬのが些か残念だが,随分美しいと感じる.


巡礼路は小さな村を通過する

巡礼路は小さな村を通過する

巡礼路は頻繁に小さな村を通過する.この辺りは耕地面積もあまり広いようには見えないので,酪農が多いのでしょうか.


道の草刈り

道の草刈り

巡礼道を含めて山間の道は脇に雑草が生える.灌木など硬いものも含めて,それも半端でなく張り出して成長するので道の草払いが必要なのだ.そしてこうした大型除草装置の出番になる.面白いので暫く観ていたが灌木含めて根こそぎ刈り取る威力がある.


幾度か高速道路と交差する

幾度か高速道路と交差する

カバーナスに至るまでに何度か高速道高架橋の下を抜けた.フェロールに行く際に通過した高速道であろう.


カバーナスCabanas

またユーカリ林

またユーカリ林

巡礼路はまたユーカリ林を抜けていく.深い緑のトンネルは大好きだが,こうしたユーカリの明るい道もこれはこれで魅力的だ.も一つ,ユーカリはなぜある種の動物のように脱皮するのでしょうね.


向こうに海が見えてきた

向こうに海が見えてきた

長い距離山間の道を歩いて来たが,再び先方に海を見るようになった.

マップを見ると,海は朝方見てきたフェロール入り江ではなく,ベタンソス入り江(Ria de Betanzos)のようである.ベタンソスは明日宿泊予定の地だ.


小径に入る

小径に入る

巡礼路は小径に入っていった.この辺りはカバーナス(Cabanas)の街の一部,住宅街になっているようだ.

急激に高度を下げるようで,坂道をどんどん下る.


カバーナス(Cabanas)の市街地

カバーナスの市街地

カバーナス(Cabanas)の市街地になった.街は11世紀にトラバ伯爵(どういう人か知らないが)によって設立され,現在の人口は3,375人くらいとのことだ.

そして市街地の終わり,エウメ川(Rio Eume)の手前に小さなインフォメーションがあり立ち寄る.係の女性は短期アルバイトで,この日が3日目ということだ.結構たどたどしい.調査を兼ねているそうで,国籍など尋ねられる.日本人は毎日一人,私で3人目ということだ.皆一日ズレて歩いているためか会うことがなかった.それとフランス人のカミーノと比べて巡礼者の総数は多くなく,歩いている巡礼者を見ることはぐっと少ないと思う.


カバーナスでお散歩の子

カバーナスでお散歩の子

インフォメーションを出てエウメ川袂に来た.

幼稚園児であろうか,ちょうどその辺りでお散歩中だ.一本のロープに掴まり安全を確保している.みんな気を付けてね.


ポンテデウメPontedeume

エウメ橋を渡る

エウメ橋を渡る

随分幅のあるエウメ川(Rio Eume)が流れ,エウメ橋(Puente de Eume)が架かっている.すぐ下流でベタンソス入り江(Ria de Betanzos)に流れ込むが,この橋の辺りは多分汽水域で,この日は干潮で水位が浅く,川の縁辺りでは干上がった川底に置かれた状態になったボートも見える.

エウメ橋は多連アーチ橋であるが,比較的近年1900年代の建設であるらしい.


アルベルゲの場所は直ぐ見つかる

アルベルゲの場所は直ぐ見つかる

橋を渡り,ポンテデウメ(Pontedeume)の街に入った.そして川岸通りを下流側に進み,写真の赤い屋根の長屋状建物に着いた.アルベルゲ(Albergue de peregrinos de Pontedeume)はこの長屋の,左から2番目の区画で,小さな表札が架かっている.

それとともにチェックインする場所や電話を記した注意書きが掲げられている.でもよく解らない,困ったな~と思い,幸いお隣のバー路上テーブル(写真右側水色天幕)で飲んでいたおじさんが居られ,訊く.すると,この写真右上のお城のようなところにある観光事務所に行けばいいよ,と教えてくれた.グラシアス.


ここがアルベルゲ(Albergue de peregrinos de Pontedeume)

ここがアルベルゲ

お城のようなレセプションでチェックインし,キーを貰って入ったここがアルベルゲ(Albergue de peregrinos de Pontedeume)の写真だ.ベッドルームは2階で,下にも予備ベッドが用意されている.

一階奥にはシャワーやお手洗いがあり,手前はただの広間と言うか,ダイニングテーブルも用意されていたと思う.

2階ベッドルームは2段ベッドで,シーツ(お城レセプションでもらってきたかな....)を張り,シェラフを広げて確保.お隣はドイツの女性で,8年前フランス人の道を歩いたが,今回は距離が短いのでゆっくり歩き,その後フェステーラに行こうかな....ということだ.


ポンテデウメの海岸通り

海岸通り

あまり天気は良くないが,降りそうではないのでポンテデウメの街を歩いてみよう.先ずはアルベルゲ近くの海岸通りを行く.カフェやバー,レストランが揃っている.

そして一軒のレストランに,以前食べたことのある茹でタコ料理の写真が掲げてあった.これは食べなけりゃ,とお店に入り,これできますか,と尋ねると,いや今日はできません,とのことだ.ガクッ!

さらに,他の料理についてもこの時間はできません,と全然やる気がない様子だ.これは他のレストランでも同様だった.困った伝統文化だね.


ポンテデウメ陸側に入ってみる

陸側に入ってみる

陸側に入ってみた.かなり傾斜のある土地で,また道幅も狭いところが多い.多分こうしたところは1371年最初の領主がここに街を造り始めたころからある骨格を引き継いでいるのであろう.

ところでポンテデウメPontedeumeは,Ponte+d+eumeなので,エウメ川橋Puente de Eumeが語源で,その訛りか何かのようだ.


ポンテデウメのサンティアゴ教区教会(Iglesia parroquial de Santiago)

サンティアゴ教区教会

坂を上るとサンティアゴ教区教会(Iglesia parroquial de Santiago)が建てられていた.

サンティアゴ教区教会の始まりは16世紀に遡るが,寺院の屋根,星空のアーチは14世紀くらいのものが受け継がれたらしい.祭壇画は16世紀ルネサンスの頃にできたようだ.またこの写真のように塔のあるファサードはガリシアのバロック様式の傑作とされているそうだ.


サンティアゴ教区教会礼拝堂内部

礼拝堂内部は主祭壇の他に副祭壇を幾つも備えていた.その中のわかり易い少しを載せると.

主祭壇ロバでエルサレムへ大工の家の聖家族
↑主祭壇↑ロバでエルサレムへ↑大工の家の聖家族

お隣のバーへ

お隣のバーへ

レストランは皆お休みということで,アルベルゲに戻り,お隣のバーへ行った.そしてレセプションに関して教えてくれた男性はまだ飲んで居られた(多分半日飲み続けかな)ので,お礼を述べた.助かりました.

バーでビールとタパスを注文し,うまい具合にその奥に果物屋さんやグロサリー店があり,そこでチェリーなど買う.そして表のテーブルに座り飲む.ビールはいつ飲んでも美味しい.

少し雨が降ってきたが屋根があり問題ない.通りを行く人を眺めているとたまにザックの巡礼者も見かける.でも少ないです.


アルベルゲ前の海岸

アルベルゲ前の海岸

エウメ橋の辺りがエウメ川河口とすれば,それより若干海(ベタンソス入り江)寄りのアルベルゲ前は海岸ということになろう.ここにはプレジャーボートや小型漁船が多数係留されていた.


カヌー練習生と鉄道の鉄橋

カヌー練習生と鉄道の鉄橋

も少し海側に進むと,カヌー練習生の子どもたちが陸で基本的なパドルの動かし方の練習をしていた.写真はそれを終え,これからカヌーに乗り込んで実際に漕ぐ練習に向かう場面だ.楽しそうだ.

全然関係ないが,背後は鉄道の鉄橋であるが,一度も列車の通過を見られず残念.


魚捕り網カゴ

魚捕り網カゴ

網カゴにチューブ状入り口が付いている.予め餌を入れておき,それで誘うのであろう.今小さなカニが入っているがこれは餌か,あるいは単に狙いではない紛れ込んだものか....

とにかくこうした魚捕り網カゴは海岸に無数置かれている.他に普通の大きな地引網なども用意され,何人かの人が修理中であった.見るからに手が掛かる作業だ.