タークーニャン登頂climb to the top of mt. Daguniang

このタークーニャン登頂編では,7/18未明アタックキャンプを出発,コルを経て,頂上に到着.周囲を眺めた後,アタックキャンプに下り,ここでランチ.午後は上りとは異なる少し西側のルートを辿り,ベースキャンプまで下り,ここで一泊した.このときの行程や花の写真を載せました.

アタックキャンプを出発leave the attack camp

朝6時アタックキャンプを出発

朝6時出発

この日は天気の悪くなる前に頂上に立とうと,早起きし,早飯の後,6時の出発となった.広い中国で時差はなく全て北京時間だ.なのでかなり西に位置する四川省の6時はまだ暗く,ヘッドランプを灯し歩き始めた.

なお私たちの出発する30分ほど前には腕に同じワッペンを付けた中国隊の皆さん(かなり多人数)が,ここのテント脇を通過し,登っていった.


ガレ場を進む

ガレ場を進む

アタックキャンプから上は概ねガレ場だ.コルまでは踊り場広場が3箇所にあって,先ずは最初の広場に着いた.前日高度順応で上った場所だ.先ずはここで温度調節のための衣服調整だ.ヘッドランプも要らなくなり片付ける.


アタックキャンプ方向を振り返る

アタックキャンプ方向を振り返る

天気も悪いし,まだ明けきってもいないため暗い.

雲の様子からするとまあ,晴れるのは望み薄のようだ.でもせめて降らないで下さいね.

コルへtrek to the Col

コルはあの辺りだ

コルはあの辺りだ

目指すコルはそう遠くない,あの辺りだ.ガレは続く.下りで雨になれば大変そうだ.


コル手前で渋滞

コル手前で渋滞

コルの殆ど手前に来たら渋滞している.この日歩いていたのは上述の中国パーティ(3,40人か)と私たちだけなのだが,中国の皆さんが途中で立ち止まったり,座ったりしている.

私たちジジババ隊に較べて皆若そうで,私たちより何ぼか早く出発したのに....と思っていると,ガイドSさんが話すに,トレッキングそのものに不慣れな人たちが応募してきた急ごしらえの団体ツアーではなかろうか,ということだ.川蔵公路のきつい遠距離を行くサイクリストやトレッカーを数多く見てきただけに意外だ.


再び振り返る

再び振り返る

渋滞区間で脚を止め,また上ってきたアタックキャンプ方面を振り返ってみた.かなり明るくなったし,心なしか雲も少なくなったか?

私たちはSさんのアドバイスで作戦を立てた.中国隊はコルに出たところで,きっと腰を下ろす筈だ.そのスキを突いて,一気に追い越し,先頭に出る.そして頂上まで私たちのペースで歩けば,渋滞を気にすることなく頂上に立てる,と.


コルに出てスークーニャン山望む

コルに出てスークーニャン山望む

中国隊を追い越しながらコルに出た.稜線の向こう側を望むと,雪を抱くスークーニャン山(四姑娘山:写真中央)を望むことができた.ただ予想していたことではあるが,上は雲で覆われちょっと残念だ.その手前の三姑娘山,二姑娘山は低いので雲がないが,まあ凡庸な山容である.

中国隊の皆さんは,予想通りてんでバラバラに停滞している.これは好機と私たちは一気に追い抜いて歩いて行った.


下は,コルへ上がるまでの写真

コルへ上がるまでの写真
コルへ上がるまでの写真 コルへ上がるまでの写真 コルへ上がるまでの写真 コルへ上がるまでの写真

頂上へtrek to the top of mt. Daguniang

コルからは稜線伝い,トラバースで登る

コルからは稜線伝い,トラバースで登る

コルからは柵が設けられた稜線伝い,もしくは稜線近くのトラバーストレイルが続いていた.左手にスークーニャン山の峰々と周辺の山を眺めながら歩ける.流石この辺になると花はないがいいトレイルだ.


間もなく頂上だ

間もなく頂上だ

途中広場があって,そこで少し休んだ後,最後の斜面を登った.直ぐそこに五色のルンタが風に舞っているのが見える.


タークーニャン山登頂

タークーニャン山登頂

8時20分タークーニャン山(大姑娘山)に到着した.標識には四姑娘山大峰,海抜5038mと記されている.頂上はあまり広くはなく,ここで最初に着いた皆さんで記念写真をパチリ!少し遅れて半分の方が到着予定だ.


雲は広がってきたか

雲は広がってきたか

頂上から四方を見渡すと,こんな風に見える.若干雲は広がってきたかな?

サブガイドCさんが,ケータイを操作している.キャリアーの一つ(チャイナモバイルか?)はここで使えるというからすごい.


下は,タークーニャン山登頂までの写真

タークーニャン山登頂まの写真
タークーニャン山登頂まの写真 タークーニャン山登頂まの写真 タークーニャン山登頂まの写真 タークーニャン山登頂まの写真 タークーニャン山登頂まの写真 タークーニャン山登頂まの写真 タークーニャン山登頂まの写真

アタックキャンプに下るgo down to the attack camp

下りにかかる

下りにかかる

順次到着する人たちに明け渡すため,狭い頂上に長居はできない.早々に下りにかかった.登りと全く同じ道を下る.


コルの辺りを通過

コルの辺りを通過

コルまで下った.四姑娘山を望む最後のチャンスなのだが.....う~ん,やはり雲はどいてくれない.ただ雲の波間に浮かぶ数々の尖塔の光景は,これはこれでなかなか壮大ではある.


アタックキャンプ近く,産まれたばかりのヤク子

アタックキャンプ近く,産まれたばかりのヤク子

コルから下は,花など眺めながらバラバラにチンタラチンタラ下った.アタックキャンプ近くになると,ヤクの親子が見えた.1時間くらい前に産まれたばかりだそうで,へその緒が見えるそうだ(ガイドSさん).ヤクの子は既に立って歩いているのがすごい.まだおっぱいの場所が判らないため,顔を母ヤクの身体のあちこちに触れながら移動している.

普通ヤクの子は1頭で,もっと早く,春先に産まれることが多いそうだ.遅くなると雪などで餌不足となり,助からないケースが増えるという.なお,ヤクは他の家畜と違って人工飼料とかは食べず,自然の中の草だけ,仮に大雪とかで覆われると餓死してしまうそうだ.

ところで,こうした原っぱのヤクには識別標とか何も付いてないが,それぞれの所有者はちゃんと自分のものだと識別できるのだそうだ.所有者はたまにしか見回りに来ないという(ネパールなどもそうらしい)が,ミルク採取の時だけは頻繁に来ないとならないのでは....と思うが,聞き漏らした.


アタックキャンプに下山

アタックキャンプに下山

アタックキャンプに到着した.雨が始まったが,まあ登頂も済んだことだし,良かろう.


アタックキャンプに下山中見かけた花

前日見付けられず,この日初めてのものもあった.

ユキノシタ(雪の下)ユキノシタ(雪の下)クレマントディウム(Cremanthodium)
↑ユキノシタ
(雪の下)
↑ユキノシタ
(雪の下)
↑クレマントディウム
(Cremanthodium)
ユキノシタ(雪の下)イヌナズナ(犬薺)イヌナズナ(犬薺)
↑ユキノシタ
(雪の下)
↑イヌナズナ
(犬薺)
↑イヌナズナ
(犬薺)
キオノカリス(Chionocharis)ブルーポピー(青いケシ)トウヒレン(唐飛廉)
↑キオノカリス
(Chionocharis)
↑ブルーポピー
(青いケシ)
↑トウヒレン
(唐飛廉)

ワスレナグサの花によく似たキオノカリス(Chionocharis)というらしい花であるが,コケのような植物に寄生した別の植物の花と思っていた.しかしそのコケのような植物そのものの花と聞いて驚いた.

ベースキャンプに下るgo down to the base camp

アタックキャンプで昼食後また下りにかかる

アタックキャンプで昼食後また下りにかかる

アタックキャンプで一休みし,昼食後また下りにかかった.雨なのでカッパに身を包むので暑い.

通るルートは往きで登ったトレイルの西に位置しているのだが,あまり道らしくないと言うか,殆ど草原の上をヤクと同じくらい自由に歩いている雰囲気だ.


ヤクの水場か?

ヤクの水場か?

小さな池があった.ヤクの水場にちょうどいいかも知れない.ところで草だけの食事というヤクであるが,ときどき塩分の補給は必要だそうで,ヤク所有者はたまに塩を持ってヤクを訪れるそうだ.


雨上がり一休み

雨上がり一休み

もうベースキャンプは近いであろう.この辺りでは雨が上がってきて,一休みした.花はいっぱいだ.


ベースキャンプに下山

ベースキャンプに下山

休憩後再び下り始めた.暫く行くと,往きでもお世話になった老牛園子のベースキャンプが見えてきた.

テント脇には馬がいる.地雷もいっぱいばらまいていくだろうな~

テントは今晩が最後になるな~


ベースキャンプに下山中見かけた花

多くはこれまで見たものだがやはり綺麗だ.

リリウムロフォフォルム(中国語で尖被百合)フロミス(Phlomis)コウリンカ(紅輪花)
↑リリウムロフォフォルム
(中国語で尖被百合)
↑フロミス
(Phlomis)
↑コウリンカ
(紅輪花)
エーデルワイス(薄雪草)エーデルワイス(薄雪草)エーデルワイス(薄雪草)
↑エーデルワイス
(薄雪草)
↑エーデルワイス
(薄雪草)
↑エーデルワイス
(薄雪草)
不明の青花(綿毛に包まれている)リンドウ(竜胆)マメ(豆)
↑不明の青花
(綿毛に包まれている)
↑リンドウ
(竜胆)
↑マメ
(豆)
トウヒレン(唐飛廉)マンテマ(English catchfly)ミミナグサ(耳菜草)
↑トウヒレン
(唐飛廉)
↑マンテマ
(English catchfly)
↑ミミナグサ
(耳菜草)


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