2023年2月9日,川崎市「カルッツかわさき」と云う変な名称のホールに標記のコンサート鑑賞のため連れ合いに伴われ行った.JR川崎駅から東に20分ほど歩いたかな.駅近くは飲食店が多く次第に市役所や区役所やつい先だって火事が起こった建設中の新市役所,郵便局,税務署を越え,到着した.私には初めての場所で言わば小さな旅の一つだ.
到着し間もなく主催者の挨拶などがあり,続いて前座のモノマネシンガー翔子さんが登場しショーが始まる.
モノマネシンガー翔子さんが前座を務める
翔子さんは秋田県生まれ,ポップ系から演歌までこなし,ある時点でテレビのものまね番組でグランプリ獲得,以来若干自虐気味にモノマネシンガーとして活動を続けているという.適宜和服や洋装に変え,コントをはさみながら奥村チヨ,松任谷由実....などの持ち歌を披露してくれた.普通の歌手の皆さんも他人の持ち歌を歌うが自らの流儀で歌うであろう.だがモノマネシンガーとなると元歌シンガーの特徴というか,癖というか個性も真似るので一枚上のワザがあるとも言えようか.
予め写真撮影や録音禁止とのお触れがでていたが,翔子さんは登場と同時に「どんどん撮ってください」と発破をかけてくれた.
そして主役の丘みどりさん登場.撮影禁止の念が押される.
丘みどりさん熱唱
登場し,緑さん歌の原点であるという民謡3曲の披露から始まった.透明感に伸びのある声だ.以降やはり和装,洋装チェンジしながら各種曲を歌う.音痴の私が言うのも何だが多分音程が合っているのか違和感を感じない心地よい響きだ.演歌はもちろんポップ調,ジャズ風アレンジ曲...など曲域も広い.ただ次は「みどりのケセラセラ」と聞いたとき,ドリス・デイや多くの日本人歌手も歌ったあれかと思って聴いたら全然違う曲でちょっとがっかりした.
そして終盤曲名忘れたがこの曲の間だけ写真撮影OKですからどうぞと言われて写したのが上の一枚だ.このグリーンに大きな紅花をあしらった和服はみどりさんの決め装束のようだ.
みどりさんは自身の履歴も語ってくれた.1984年姫路市生まれの38歳.民謡の好きな祖母の影響で幼少より民謡を歌い始め11歳のとき兵庫県日本民謡祭名人戦で史上最年少優勝.祖母はまた演歌も好きで鳥羽一郎コンサートに連れていってもらう.そして演歌の琴線に触れたのであろう「演歌歌手」の夢を抱くに至る.18歳になりアイドルのオーディションでグランプリを受け芸能界デビュー.ただアイドル活動はどうも馴染めず,再度「演歌歌手」を目指しトレーニングを積み2005年「おけさ渡り鳥」で演歌歌手「丘みどり」としてデビュー.途中愛する母を失ったが2016年「霧の川」がヒットし翌年にはNHK紅白に初出場を果たした.近年結婚(多分2回目か?)し,お子さんも元気に育っているという.
YouTubeを見ると近年家族や仕事スタッフとの白山や富士山登山動画が掲載されている.途中ごく普通の登山者と同じように気さくな様子が窺えて楽しい.下りは膝がかなり大変そうな様子ではある.プロの撮影者や編集者スタッフが居るのか,音声(背景音とナレーションの重ねとか)なかなかだ.特に富士山編で「日本一の富士山に登り,日本一の演歌歌手になるんだ」と発する再決意は感動的だ.みどりさんのザック位置が低いので重心がもっと上になるようにショルダーベルトを調節すると楽になると思う.
終わりに今月2月22日CD発売予定という新曲「椿姫咲いた」の案内や,コンサートは客層に合わせ多少のバリエーションがあるも基本的なプログラムは一緒で,一年毎に変えるそうだ,次の4月からニューバージョンになるのでまたお出でください,という案内があり全てが完了した.なかなか楽しかった.ただ音響が私には過大で次は音量減らしのためイヤホンを持参しなくてはと思った.おしまい.
(小雪舞う2023/2/10記)