リマからインカ帝国の首都クスコに飛んだ.
リマからはエアロコンチネンテ航空でアンデス山脈上空を飛ぶ.高いところは雪がかかっているのが見える.アンデスは南米大陸西側に沿い,ベネズエラからチリまでの6カ国にまたがるので,大まかには南米大陸西側全部に貼り付いている感じだ. 最高峰はアコンカグア(6960m)で,6000mを越える高峰が20座以上聳え立っている.逆に言えば,6000m峰が20以上在るのに7000m峰はないのが特徴か.クスコ着陸直前に見えた見事な雪山はサルカンタイ山(6271m)だったかな?
さて到着した.アンデス山脈中の標高3600mにあるので,周りは山だ.かつてのインカ帝国の首都であり,文化の中心.「クスコ」とはケチュア語で「ヘソ」の意で,帝国内のあらゆる地方から人々が集まり,世界の中心とされていたことに由来するそうである.現在でも人口はおよそ30万人でペルー有数の都市の一つであるそうだ.天気はいいし,からっとして気持ちがいい.
下は,クスコ空港周辺の眺め
空港から街の中心部に位置するホテルに入った.部屋の窓からクスコの街を見渡すと,一面に茶色の瓦の街が広がっていた.壁は白が多いようであるが,黄や空色,グリーン....と多様だ.住宅は山の中腹まで広がっており,人口増加に起因するものであるようだ.雲が切れたとき,ちらっとサルカンタイ山(6271m)が見えた.
標高3400mに位置するクスコは,空路で入ると高度障害(高山病)を起こし易い.残念ながら同行者の中でも3~4人の方がホテルで酸素ボンベの前でぐったりされている.筆者は幸い何ともなかったので天気もいいことだし街を歩いてみた.
ホテルの前に小さな緑地があり,木陰で雑誌の露店が営業していた.暑い日向では移動アイスクリーム車などが走り回っている.
下は,クスコの通りの光景
さらにクスコ通りの光景
クスコの中心に近いこの通りにはインカ時代の石積みが残されている.通りの道幅は狭く,起伏があって,徒歩通行が主であったのかな~,とインカ帝国の一端を垣間見るような雰囲気だ.今は観光客相手に道端に土産物を並べ,子どもらが民族衣装で身を包み,また小家畜を抱いて寄ってくる.
なおインカを征服したスペインは,ここの石積みの上に大きな教会を建てた.軽いものならまだしも,屋上に巨大な建物を違法に建て増ししたようなもので,それ故少し狂いは出ているようである.
この通りでは左写真の12角形の石が有名.石積みの精度が,しばしばカミソリの刃1枚も通さない,と形容されるほどピッタリ嵌め込まれているのが特徴だ.こんな大きな石では現物合わせもちょっとやそっとではできないし.....やはり何らかの高精度計測技術は持ち合わせていたに違いなかろう,と思う.
下は,ハトゥンルミヨク通りの写真あれこれ
アルマス広場は,カテドラルや大きな教会があり,現代のクスコの中心であろう.
下は,アルマス広場の写真あれこれ