フォンニャケバンPhong Nha Ke Bang

このフォンニャケバン編ではベトナムの観光地フォンニャケバンを訪れたときの途中の光景と,フォンニャケバン国立公園の写真にキャプションを添えて載せました.

フォンニャケバンへway to Phong Nha Ke Bang

フォンニャケバンへ行くためフエのホテルで早い時間に朝食

フエのホテルで早い時間に朝食

2月7日,この日はフエの北西210kmに位置するフォンニャケバン国立公園に行く日だ.とても遠いので早く起きて,Huong Giang Hotelのダイニングルームで朝食を戴く.フォン川に面した広いダイニングルームは明るく,普通の洋食に加えフォーなども用意され,とても美味しい.


フエの朝もバイクがいっぱい

フエの朝もバイクがいっぱい

朝食後バスで出発した.写真はフォン川に架かる橋の前の交差点,通勤のバイクでいっぱいだ.女性が多く,やはりベトナム女性は働き者だとここでも思う.

バイクに混じって自転車もシクロも行く.シクロドライバーはさすがに全て男性だ.


フォンニャケバン途中の町の朝市

途中の町の朝市

フエの街を出ると基本的には田園地帯となる.途中小さな町や村を多く通り過ぎる.写真はそんな小さな町の小さな市場の風景だ.この大きな果物は何だろう?表皮が3つの円弧状に分割されるように筋が入っている.

市場は売り手も買い手も圧倒的に女性が多いそうだ.そして売り手は朝一番目の客との商談からその日丸一日の商売を占うという.例えば,一番目の客と商談が成立しなかった場合→この日一日はどうも商売がうまくいきそうにない,一番目の客に良い値段で売れた→この日は大きな売上が期待できそうだ,と占うという.そんな訳で,ある男性ガイドは「殊に朝の女性売り子の気迫はすごく,私は怖くて朝の市場にはとても行けません」と言っていた.誇張ではなくほんとらしい.


下は,フォンニャケバンへ行く中間地点までの写真

フォンニャケバンへ行く中間地点までの眺め
フォンニャケバンへ行く中間地点までの眺め フォンニャケバンへ行く中間地点までの眺め フォンニャケバンへ行く中間地点までの眺め フォンニャケバンへ行く中間地点までの眺め フォンニャケバンへ行く中間地点までの眺め フォンニャケバンへ行く中間地点までの眺め
フォンニャケバンへ行く中間地点までの眺め フォンニャケバンへ行く中間地点までの眺め フォンニャケバンへ行く中間地点までの眺め フォンニャケバンへ行く中間地点までの眺め フォンニャケバンへ行く中間地点までの眺め フォンニャケバンへ行く中間地点までの眺め

フォンニャケバンへ行く途中ベトナム縦断鉄道の踏切

ベトナム縦断鉄道の踏切

さて大分進んだ.1/3くらい走ったかな.ベトナム縦断鉄道の踏切があり,列車の通過を待つ.単線で踏切も多く,ゆっくりしたスピードだ.

さてこの辺りはフエから北に100kmくらいで北緯17°近辺,つまりベトナム戦争当時の軍事境界線(Vietnamese Demilitarized Zone)のあったところだ.そしてバスで通っている道は北ベトナムが南の南ベトナム解放民族戦線(ベトコン)へ物資や兵を送り込む所謂ホーチミンルート(Ho Chi Minh trail)の一部であったそうだ.今はバスでどんどん進めるが,当時北軍は一日およそ10kmくらいづつ南下したそうである.なおホーチミンルートはここ一本ではなく,山の中やカンボジアやラオスを通る迂回路など複数あったのだそうだ.当時カンボジアやラオスは主権侵害されているに拘わらず北ベトナムの軍事力の前では黙っている以外なかったそうだ.


フォンニャケバンへも途中の紙(チップ)の木とゴムの木

紙(チップ)の木とゴムの木

田園地帯から徐々に高原地帯へと入っていった. 写真手前の緑の葉の細い木が紙原料(ガイドHさんはチップと言っている)となる木だそうだ.成長にはかなり年月を要するが,十数年経てば紙原料として伐採できるようになるという.さらに長く,例えば50年とかまで育てることもできるそうだ.

後ろの茶色っぽいのはクチ辺りでも多かったゴムの木で,整然と栽培されている.

また多くはないがアブラヤシかな~?と思える林も見えた.アブラヤシの木に似ていると思うが確信はない.


フォンニャケバンへ行く途中の高原

高原に出る

やがて高原地帯に入ってきた.水田はなくなりこうした雑木林などが多くなる.農家も疎らで畑も少なく,タピオカや葉野菜などが植えられていた.牛や水牛も飼われている.天気が悪くなってきたが,この辺りはカンボジア国境近くの山脈(高くはないが)に近く,気象条件がフエとはかなり異なるという.


下は,フエからの中間点からフォンニャケバン近くまでの写真

フエからの中間点からフォンニャケバン近くまでの写真
フエからの中間点からフォンニャケバン近くまでの写真 フエからの中間点からフォンニャケバン近くまでの写真 フエからの中間点からフォンニャケバン近くまでの写真 フエからの中間点からフォンニャケバン近くまでの写真 フエからの中間点からフォンニャケバン近くまでの写真 フエからの中間点からフォンニャケバン近くまでの写真
フエからの中間点からフォンニャケバン近くまでの写真 フエからの中間点からフォンニャケバン近くまでの写真 フエからの中間点からフォンニャケバン近くまでの写真 フエからの中間点からフォンニャケバン近くまでの写真 フエからの中間点からフォンニャケバン近くまでの写真 フエからの中間点からフォンニャケバン近くまでの写真

フォンニャケバン国立公園Phong Nha Ke Bang national park

フォンニャケバンに至る

フォンニャケバンに至る

高原地帯を過ぎると盆地状の田園地帯に入った.フォンニャケバンのエリアのようだ.前方には桂林の山並みのような風景が展開される.カルスト地形なのであろう.この辺りも二期作という田んぼはまだ若い稲の緑が鮮やかだ.田植機などはあまり見かけず,腰をかがめて作業する姿が多い.

田んぼや畑にはやはり墓が多い,いやフエよりさらに目立つかも知れない.


フォンニャケバンのレストランで昼食

フォンニャケバンのレストランで昼食

フォンニャケバン国立公園入り口でバスを降り,少し早めであるがレストランに寄り『ベトナム郷土料理』とされる昼食を頂いた.郷土料理と称しても,さして変りない普通のベトナム料理だったように思う.この国立公園はベトナム各地から観光客が集まるそうで,レストランも客で賑わっている.特に夏休みの時期は非常に混むということだ.


フォンニャケバン国立公園でボートでソン川を遡る

ボートでソン川を遡る

私たちは国立公園の川,ソン川(Son river)というようだ,の船着場からボーターボートに乗り込んだ.船体にはフォン川のドラゴンボート程立派ではないが一応ドラゴンが描かれ,ベトナムの雰囲気を演出している.

しばらく進むと写真の村があった.前面は川,背後は山で,出かけたり,人を招いたりするにはなかなか大変なところだ.今は水位が低いが,雨季には現位置から1m以あまり上がるので,川岸は水没するという.写真中央の尖塔はキリスト教会で,村の規模に比べると随分大きいように見える.ほぼ全村クリスチャンということらしい.しかしもう少し進んだ山の中腹には立派な仏教寺院もあったので全ての人がクリスチャンというわけではないかも知れない.

前述のように川と山に遮られたこの村の交通の頼りは船で,どの家でも必需品だそうだ.そしてそれはまた今乗っている船もだが,観光客を運ぶ営業用にも活用されているそうだ.夏休みの頃はフル稼働,今の時期は一週間に一回程度順繰りに交代しながら各家の船で営業するということだ.


フォンニャケバン国立公園のフォンニャ洞窟に到着

フォンニャ洞窟に到着

ボートで遡ったソン川はこの洞窟に繋がっていた.川の流れはこの穴から出ている訳で随分流量があるようだ.国立公園内に洞窟は数百もあるのだそうだが,多分他は観光で行くのは大変で,この洞窟を含めて2~3だけが簡単に行けるのであろう.そしてここの名前はフォンニャ洞窟と付けられているようだ.

フォンニャ洞窟は長さが7.7kmもあるそうで,世界最大級なのだそうだ.尤も私たちはその入口近くほんのちょっと覗くだけであるが.


フォンニャケバン国立公園,エンジンを止めて洞窟内に進む

エンジンを止めて洞窟内に進む

私たちのボートの船頭さんは洞窟入り口で,洞内へのガス排出を避けるためエンジンを止めた.また上方が見えるように,屋根のシートを捲ってクリアにした.

そしてオールで漕ぎ出し,静かに洞内へと入っていった.ほどなく鍾乳石が見えてくる.なかなか見応えある自然の造形だ.


下は,フォンニャケバン国立公園のフォンニャ洞窟入り口辺りまでの写真

フフォンニャケバン国立公園のフォンニャ洞窟入り口辺りまでの写真
フフォンニャケバン国立公園のフォンニャ洞窟入り口辺りまでの写真 フフォンニャケバン国立公園のフォンニャ洞窟入り口辺りまでの写真 フフォンニャケバン国立公園のフォンニャ洞窟入り口辺りまでの写真 フフォンニャケバン国立公園のフォンニャ洞窟入り口辺りまでの写真 フフォンニャケバン国立公園のフォンニャ洞窟入り口辺りまでの写真 フフォンニャケバン国立公園のフォンニャ洞窟入り口辺りまでの写真
フフォンニャケバン国立公園のフォンニャ洞窟入り口辺りまでの写真 フフォンニャケバン国立公園のフォンニャ洞窟入り口辺りまでの写真 フフォンニャケバン国立公園のフォンニャ洞窟入り口辺りまでの写真 フフォンニャケバン国立公園のフォンニャ洞窟入り口辺りまでの写真 フフォンニャケバン国立公園のフォンニャ洞窟入り口辺りまでの写真 フフォンニャケバン国立公園のフォンニャ洞窟入り口辺りまでの写真

フォンニャケバン国立公園フォンニャ洞窟内で上陸する

フォンニャ洞窟内で上陸する

ソン川の上流の地底川をしばらく遡ったところで船を降りた.降りた先は大きな洞窟で,少し上り勾配になっている.でも照明があり床も歩き易い.ちょっぴり冒険映画の気分で楽しい.


フォンニャケバン国立公園フォンニャ洞窟の大きな鍾乳石

フォンニャ洞窟の大きな鍾乳石

奥に進むと色々な鍾乳石や石筍が現れる.随分大きなものもある.2億5000万年前から形成されたと聞いても,あまりに長いレンジでピンと来ない.まあ一般にカルスト地形における鍾乳石の1年間くらいの成長は微々たる長さと聞いているから,これほど大きいものは気の遠くなるくらい長い時間....と片付けておこう.


フォンニャケバン国立公園フォンニャ洞窟の紐状鍾乳石

フォンニャ洞窟の紐状鍾乳石

こうした所々に節のある紐状の石もおもしろい.温度などの変動で成長速度に差が生じ,こうした形が生まれるのだろうか?

こうして私たちは洞窟入り口の方向に歩き,洞窟入り口(出口)に戻った.楽しかった.

ところでここの単原色の照明はちょっとどぎつく,普通の昼光色とかタングステンランプ色などにした方がもっといいように思う.


下は,フォンニャケバン国立公園フォンニャ洞窟の写真

フォンニャケバン国立公園フォンニャ洞窟での眺め
フォンニャケバン国立公園フォンニャ洞窟での眺め フォンニャケバン国立公園フォンニャ洞窟での眺め フォンニャケバン国立公園フォンニャ洞窟での眺め フォンニャケバン国立公園フォンニャ洞窟での眺め フォンニャケバン国立公園フォンニャ洞窟での眺め フォンニャケバン国立公園フォンニャ洞窟での眺め
フォンニャケバン国立公園フォンニャ洞窟での眺め フォンニャケバン国立公園フォンニャ洞窟での眺め フォンニャケバン国立公園フォンニャ洞窟での眺め フォンニャケバン国立公園フォンニャ洞窟での眺め フォンニャケバン国立公園フォンニャ洞窟での眺め フォンニャケバン国立公園フォンニャ洞窟での眺め

世界遺産ロゴなおこのエリアは『フォンニャケバン国立公園』(Phong Nha-Ke Bang National Park)として2003年ユネスコ世界遺産(自然遺産)に登録されている.今回見物したのは一つの洞窟だけだったが,園内には豊かな種類の植物から成る原生林に多種の動物が生息しているそうである.


フォンニャケバン国立公園の狛犬運び

狛犬運び

往きのボートで眺めた山の中腹の仏教寺院に据え付けるのであろうか,船で石の狛犬が運ばれてきた.船から下ろしたところであるが,「さてこの坂をどのようにして上げるか?」思案している様子だ.こうして日本同様にベトナムにも狛犬があるのは,きっとルーツが中国だからであろう.


フォンニャケバン国立公園近く,木造住宅もあるようだ

木造住宅もあるようだ

こうしてフォンニャケバン国立公園の観光を終えると,再びバスに乗ってフエに向かった.乗って程なく村の農家を眺めると,木造らしき住宅が数軒見られた.これまで眺めた殆どがレンガとセメント造りの住宅だったので,とても珍しく感じられた.少数民族の一つで,独自のカルチャーを持っているのであろうか.....?


フォンニャケバン国立公園から夕刻フエに戻り夕食

夕刻フエに戻り夕食

バスに乗り少しすると雨になった.観光の後で良かった.往きと同じ道を辿り,夕刻フエに戻った.既に夕刻となっており,ホテル手前のレストランでベトナム名物生春巻きなどの夕食を楽しんだ.レストランからは大した距離もなくホテルまで歩いた.バスドライバさん長い距離お疲れさんでした.



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