はたしてどこからフィヨルドランドが始まるのかよく判らないが,少なくともこの辺はそうであろう.フィヨルドランド国立公園は,フィヨルドの名の通り,氷河が削り造形した複雑な地形で,深い入り江や,池が多くあり,中でも有名なのが次ページに掲げたミルフォードサウンドのようだ.
ここはエグリントンフラットと呼ばれる平地で,先に見えるのがエグリントン渓谷と言うそうだ.ここに立つと,渓谷の土砂が流れて来て,堆積して平面になった,ように見える(かなり確信する).渓谷に低く雲が懸かったり,一面の霜でなかなかいい眺めだ.皆,「わ~,きれい!!」とか歓声を上げていた(勿論自分も).
下は,エグリントンフラットの眺めあれこれ
湖が見え,階段を下ればすぐそこにたどり付く.背面の木立はいろいろなものが混じっているがここでは特にブナ科の木が多く茂っているようだ.(別の場所に看板があった)
スペクトル吸収のためか湖面の方が色がきれいに撮れているようだ.鴨が泳ぎ波立っていることが多いそうだがこの日はどこかへ出かけたのであろうか,1羽も居なかったので文字通りミラーのようであった.鴨さん鴨さんありがとう!
ミラー湖は小さな湖がいくつか連続的に集まったような形態になっているのであろう,前載の看板にもLakesとあることから多分そうだ.こうして湖面を眺めるとやはり冬の山がいいと思う.雪を被ってないとちと物足りない....と思うので.
下は,ミラー湖の写真あれこれ
ここはノブスフラットと呼ばれる平地,前述のエグリントンフラットと似た地形だと思う.公共のお手洗いがあり観光バスは皆ここで休憩するようだ.あるサイトで,「日本の皇太子殿下もここで用を足した....」とかあったが,ほんとかどうか.....Nobs Flatと云う呼称から出たジョークであろう.
南島はこの方が一人で通して運転してくれた.交通量が疎らであっても道はそんなに立派ではないし,このような山道が多いからバスの運転は結構大変だと思う.ところで,車の値段はとても高く,20年くらい使った車でもよく走っているそうだし,日本からは中古車の輸入もあるそうだ.
地形の関係か,この辺では積もったばかりの雪があり,陽に輝いて眩いばかりだった.
ノブスフラットからさらに進むとガン湖と呼ばれる静かな湖に出会う.ここも山あいの湖なので低く霧が立ち込めたり,水面に山が映ったりして,なかなか幻想的である.この辺の山肌は薄く雪を被っている.
下は,ノブスフラット,ガン湖辺りの風景
この人だかりの下はホリフォード渓谷という川が流れている...はずだったが,ディバイドとかマリアン とか云う地名のメモがこんがらがって確信は持てない.それはともかくいい眺めだ(まあ,ニュージーランドはこの「いい眺め」に尽きるであろうが)
下は,ホリフォード渓谷展望台の眺めあれこれ
標題のモンキークリークの少し手前にあった.まあこんな滝もあったという程度で....
猿が水を飲みにくる小川だったか,ハンターの連れた猿に水をやる小川だったか.....すっかり忘れてしまったが....ここの水を飲めば5年若返るといわれ,高齢者ご一行様の我々はここで競って水を汲んで飲んでみる.よく判らないながら,「冷たくて美味かった!」ということにしておこう.ただこの辺の川は魚にとっては,微生物が皆無のため棲めないのだそうだ.
多分観光用だと思うがヘリが発着する.山あいの谷に小川が流れ,ヘリでの観光もいいだろう.
オウムに似た結構大きい(30cmくらい),今度は「飛べる」鳥が迎えてくれた.警戒心が薄いのか,観光客馴れしたのかごく近くまで寄って来るのに感心する.ただニュージーランドにとっても貴重な野生動物で,餌やりは厳禁ということだ.
下は,モンキークリークの写真あれこれ
キャズム自体は,まあ何ということのない渓流の裂け目であるが,ここに至るまでちょっとした深い森の散策路になっている.こんな高い緯度なのにまるで熱帯雨林のような植生だ.勿論熱帯ではないが,比較的暖かく雨量が非常に多いことがこのようなうっそうとした雨林を育む要因になっているそうだ.
木状のシダもあることは知らなかった.よく知られる草状のシダは勿論,この辺には多くの種類のシダがあるようだ.マオリの人もその生命力からこの植物には特別の思い入れがあり,彼の有名なオールブラックスのユニフォームにもシダの葉のマークが採用されている.
下は,キャズムの写真あれこれ