クイーンズタウンからワナカに向かう途中,とは言ってもクイーンズタウンから20kmくらいのごく近い場所にアロータウンという1860年代にゴールドラッシュに沸いた街がある.この看板のように古びた感じの街だ.
この川で砂金をすくったのだという.どこのゴールドラッシュでもそうであろうが,当時このアロータウンには一攫千金を狙う男たちが大勢集まったそうだ.労働は苛酷を極め,たとえこの写真のようにアロー川が凍てついても作業は継続されたそうだ.そのためリュウマチなどの病に倒れる人も多かったそうだ.しかし金が採れた期間はとても短く,殆どの連中は失意のうちに去っていったようだ.
一見保存されたゴーストタウンのように見えるが,ちゃんと現代に活きる街である.ここは言わばダウンタウンで,勿論土産物屋さんもあるが普通の生活用品のお店も並んでいた.街外れ辺りに住宅街があった.このような静かな町でゆっくり暮らすライフスタイルの人々が集まっているのだそうだ.
下は,アロータウンの写真あれこれ
このカウラウ橋がバンジージャンプ発祥の地なのだそうだ.いままさにジャンパーが飛び込もうとしている場面に到着した.ジャンパーはどうやら少年のようだ.飛ぶときは体重を計り,ゴムロープの位置を調節したり,個々の要望,例えば水面の少し上で跳ね返るとか,顔までダイブする...とかのニーズに合わせて微調整するそうだ.
ジャンプ台から川面まで43mあるという.下にはジャンパーを引き上げるゴムボートが待機している.ジャンプ台にはジャンプをサポートする複数の担当者が準備を進め,さあ準備は万端だ.少年は飛ぼうとし,ためらうこと数回,そしてサポート要員の軽い背押しでついにジャンプした.ギャラリーは少年に盛大な拍手を送った.
いくらバンジージャンプ発祥の地と言えどもジャンプする人はやはりほんの一握りだと言う.この日我々が見物していた時間では後にも先にもこの少年一人であった.私は只の傍観者であったが,この少年はきっと強い達成感を味わっていたと思うし,この子を連れてきた父親も誇らしげに見えたことにいい印象を受けた.う~ん,いい顔だ!!
下は,カウラウ川の写真あれこれ
カウラウ川を過ぎ,ワナカ湖に向かう途中は南島の他地方同様殆ど牧場,多くは羊,他に牛,鹿,たまに首の長いアルパカ....そう言えば豚とかはあまり見かけなかったけど,いないのかな?所々にこのようにポプラ並木が見え,美しい.
ところでニュージーランドの畜産農家一家当りの農場はとても広く,人手もそれ程かからず,実質的によく働いて沢山納税している人が人口の10%,それでいて北欧的な高福祉社会~これが10年だったか,20年だったか前までは実現できていたそうである.しかし,最近はさすがに財政が悪化し,年金支給年齢の引き上げやら,何やら,他国と同じような悩みに直面しているそうだ.
道中このような,手っとり早く「絵のような...」と形容するような風景が満喫できる,まあこれがニュージーランドの良さであろう.
ワナカ湖畔に建つレストラン,エッジウォータリゾート.ここでシーフードバーベーキューをいただくことになる.海沿いでなく山の中なのにどうしてシーフード?山の中の温泉でも刺身が味わえるじゃないですか....と同じ.
私的にはポプラの木の大きさに驚いた.連れによれば北海道のポプラとかもこのように太いそうであるが,私は北海道に行ったことがなく,それ以外のあちこちで見たポプラの中では相当太いように見えた.まあのどかな眺め,と形容するしかないほどのどかな処だ.
下は,ワナカ湖までの風景とワナカ湖の写真
またまたワナカ湖とそれを過ぎた辺りの写真.車窓からの雪山が美しい.