トレック4日目ハムダールへtrek day 4: go to Hamdar(3,270m)

このトレック4日目ハムダールへ編では,7月6日ファイファリのテントで目覚め,ここを出てダチガンまで戻り,スマイヤー氷河を横断し,続いてミアール氷河を横断し,雨の中対岸の断崖のトレイルを辿りハムダールへ至ったときの写真と記事を掲載した.

ファイファリを出るleave Phahi Phari

シーア派ポーターの皆さん

シーア派ポーターの皆さん

7月5日朝をファイファリで迎えた.ちょっと雲行きが怪しい感じだが....ポーターの皆さんはテントをたたみ,荷物をまとめて出発準備に取り掛かっていた.ポーターの皆さんは皆ナガールはホーパル村の人たちなので,ガイドSさんからの事前レクチャーによれば全員シーア派の筈だ.確かに殆どは人の髭は短く,無い人もいる.この辺りの伝統的帽子を被っている人もいるが,若い人は普通のキャップが多いようだ.


ダチガンのアイベックス岩絵

ダチガンのアイベックス岩絵

8時に出発し,昨日ラシュファリから下った方向に歩き始めた.昨日も通過したダチガンの辺りに来て,改めてアイベックスの岩絵の所で立ち止まりその説明を聞いた.岩絵は約250年前から始まり,続いた百数十年前までのナガール王朝の王自身が描いたものではないかと推測されるという.なぜかと言うと,この場所は下から追われたアイベックスも上から降りてきたアイベックスも丁度この辺りに集まり,ハンティングの適地であり,ここを占有できたのは王以外に無かった,と云うのが根拠だそうだ.

岩絵自体は全然古くはなく,考古学的にはもちろん歴史的にもさしたる注目を集めるものではなさそうだ.ただ絵自体から感じたのは,例えばモンゴルやキルギスで見た非常に古い時代の岩絵と特徴が極めて似ているのでは,と云う印象だ.多分時代と場所が著しく違っても,描くオブジェクトの特徴を上手く捉えるアーチストに共通の感性を備えていたからではと思わずにいられなかった.



下は,ファイファリを出るときの写真

ファイファリを出るときの写真
ファイファリを出るときの写真 ファイファリを出るときの写真 ファイファリを出るときの写真 ファイファリを出るときの写真 ファイファリを出るときの写真 ファイファリを出るときの写真 ファイファリを出るときの写真

そうこうしているうちにスマイヤー氷河の縁に来ていた.高尾山でもよく見かけるマメ科の花など咲いているのを見かけると,それとはなしに親近感を抱くのも不思議だ.単純だからかな~?

スマイヤー氷河横断cross the Sumayar glacier

スマイヤー氷河横断

スマイヤー氷河を渡る

サイドモレーンから先行のポーターさんの歩く辺りを眺め,継いでガイドKさんについてスマイヤー氷河に入った.黒い石や岩石で覆われているが所々に斜面で氷が露出し,またクレバスも多い.

素人が変な所に入ってしまってにっちもさっちも行かなくなってしまいそうなところもありそうだ,いやあちこちいっぱいあるに違いない.


スマイヤー氷河終わり先はミアール氷河

スマイヤー氷河終わり先はミアール氷河

ちゃんとしたガイドにくっ付いて渡り,ミアール氷河の手前にやって来た.正しくはバルプ氷河の丁度中間に達したと言うべきか.とにかくここに来て,岩に腰を下ろし,一休みとなった.

目の前のアミール氷河の源流を眺めても今日は残念ながらアミールピークは雲の中だ.ガイドSさんの話ではアミールピークが最も美しく見えるポイントはまさしくこの場所なのだそうだが,う~んくやしい!



下は,スマイヤー氷河横断の様子

スマイヤー氷河横断の様子
スマイヤー氷河横断の様子 スマイヤー氷河横断の様子 スマイヤー氷河横断の様子 スマイヤー氷河横断の様子 スマイヤー氷河横断の様子 スマイヤー氷河横断の様子 スマイヤー氷河横断の様子 スマイヤー氷河横断の様子

ミアール氷河横断cross the Miar glacier

白いミアール氷河は気持ちがいい

白いミアール氷河は気持ちがいい

山の直ぐ下の急勾配の部分を除くとこういった白い氷河はあまり見かけない.やはり白い氷河を歩くのは快適だ.しかも表面は細かい砂などで非均一に融解し,適度なザラツキがあり,モレーン下のつるんつるんした氷よりむしろ滑り難いところが多いようにも思える.


ミアール氷河の氷の川に飛び石を投げ入れる

氷の川に飛び石を投げ入れる

ガイドとパーソナルポーターの皆さんが氷の川に石を投げ入れ,飛び石を作ってくれました.ありがとうございました.氷河の上を流れる水は当然とっても冷たいので助かります.それにしても特にKさんは見かけ以上に相当怪力だ.


ミアール氷河はクレバスがいっぱい

ミアール氷河はクレバスがいっぱい

クレバスがいっぱいあって,ガイドRさん,Kさん,添乗Eさんがルートファインディングしてから戻ったり渡ったりする箇所もある.

ポーターの皆さんはこうした場所でも重い荷物を背負いスタコラスタコラ進んでいった.やっぱ違います!



下は,ミアール氷河横断の様子

ミアール氷河横断の様子
ミアール氷河横断の様子 ミアール氷河横断の様子 ミアール氷河横断の様子 ミアール氷河横断の様子 ミアール氷河横断の様子 ミアール氷河横断の様子 ミアール氷河横断の様子
ミアール氷河横断の様子 ミアール氷河横断の様子 ミアール氷河横断の様子 ミアール氷河横断の様子 ミアール氷河横断の様子 ミアール氷河横断の様子 ミアール氷河横断の様子

ミアール氷河を渡ると広場

ミアール氷河を渡ると広場

ミアール氷河を渡ると広場に出た.11時くらいになっていた.ここでお茶の飲んで寛いでいると,また雨が始まってきた.早く歩くようせかされているのであろう.


ハムダールへget to Hamdar

バルプ氷河左岸を下る

バルプ氷河左岸を下る

さてこれからはバルプ氷河左岸をハムダールまで下ることになる.広場から徐々に登り,バルプ氷河を見下ろす位置に至った.この辺りまでは普通のトレイルで問題なし.

だがトレイルは徐々に断崖の細い箇所に入っていった.ガイドKさんが「下は見るな!」とアドバイスを発するも,折りしも強くなった雨脚で,断崖下方の視界は利かない.暫く進むと,反対方向から歩いてきた地元男性二人連れと,山道の待機エリアでの車のすれ違いと同じ要領ですれ違った.思えばトレック最初の日,もっと下流のバルプ氷河横断の後,3人の薪拾いの娘さん以来誰にも出会わなかったので,改めて静かなトレッキングコースだと認識する.

断崖のトレイルは結構続いたのだが,その厳しさと雨のため写真はあまりなかった.余裕がなかったのだ.


ハムダールに至るとそこは長閑な放牧地

ハムダールに至るとそこは長閑な放牧地

断崖のトレイルを越えると2,3小さな川を渡り,緩やかな傾斜の巻き道を歩くようになる.

そして巻き道を暫く行くととても大きな放牧地に出た,ここがハムダールだった.一般に土地はホーパルなど村単位の共有(日本での共有地と同じ)で,ここに夏の放牧小屋が1軒若しくは複数軒が建てられ,その数の家族(男性のみ)が夏の間過ごすそうである.ハムダールはとても広いので,夏の石室小屋は数件建てられていた.

ここには2:30PMと早い時間に到着したので,ダイニングテントで皆とお茶を啜り,ダベリ,白い氷河の前の草地で羊が草を食む光景を楽しんだ.ポーターの皆さんはこれが今回の仕事最後の夕食になるので,羊一頭を仕入れ,仲間うちで食べるそうだ.そう言えばバルトロ氷河トレックでは夕食の後ポーターの皆さんの歌声が聴こえてきたものだが,ここの皆さんは物静かでそうした気配は感じられなかった.直ぐ寝付いたので気付かなかっただけかな?



下は,ハムダールへ歩くときとそこでの写真

ハムダールへ歩くときとそこでの写真
ハムダールへ歩くときとそこでの写真 ハムダールへ歩くときとそこでの写真 ハムダールへ歩くときとそこでの写真 ハムダールへ歩くときとそこでの写真 ハムダールへ歩くときとそこでの写真 ハムダールへ歩くときとそこでの写真
ハムダールへ歩くときとそこでの写真 ハムダールへ歩くときとそこでの写真 ハムダールへ歩くときとそこでの写真 ハムダールへ歩くときとそこでの写真 ハムダールへ歩くときとそこでの写真 ハムダールへ歩くときとそこでの写真

さて明日でもう今回のトレッキングは終わりだ.どんな道と眺めが待っているだろう?



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