ハバラナはアヌラダプラ,シギリア,ポロナルワの中心にあるため,観光のための宿泊地としてよく使われるようである.
ここがハバラナの中心かどうか定かではないが,とっても小さな田舎町の趣だ.周りはジャングルがあって,野生の象がいたりする.
林にジャングルに畑に,自然がいっぱい.スリランカとは「光り輝く島」という意味だそうであるが,確かにこの豊かな自然を見ると納得できる.
道路標識や遺跡案内板などでは,公用語であるシンハラ語およびタミル語の併記が義務付けられているようだ.この標識のようにアルファベット標記も加わっている場合も多い.一番上のシンハラ文字は,母音は二重母音も含めて14個,子音は32個あるそうだ.多くの文字が丸く,渦巻状で,筆者的には未だ解読されていない中米のマヤ文字と雰囲気が少し似ているように感じる.真中のタミル文字はたくさんあるインドの文字の1つで,インド最南端のタミルナードゥ州で話されるタミル語を書き表すための文字だそうだ.スリランカに渡ったタミル人と一緒に来たものであろう.
下は,ハバラナの町と周辺の写真
ザビレッジという名のホテルに宿泊した.広い敷地に平屋の建物が点在している.傍に小高い岩山とハバラナ貯水池があった.岩山に登ると,大きな木が繁るジャングルと池が展望できる.
普通はもう少しモダンな造りが多く,こう云った古典的な造りの家はこの辺りで数軒見かけるが,必ずしも一般的ではないようだ.そこで,珍しいこのお宅を見せてもらうことになった.外観は写真のように,土壁に藁葺き屋根を載せた構造である.部屋はキッチンや寝室など幾つかに分かれ,基本的には土間であった.ここのお宅では,果物や野菜,穀物の栽培や,道路脇の露店で採れた果物やミネラルウォーターの販売,我々のような観光客の自宅への案内などで暮らしているようであった.
稲の籾挽きだったか?或いは穀物の製粉だったか?奥さんが実演してくれた.いずれにしてもかなりプリミティブな手法であることに間違いない.キッチンも薪のかまどで,調理も容易ではなさそうだ.靴も履かず,素足であるので多分かなり厳しい生活なのであろうと思われる.国名がスリランカ民主社会主義共和国であるが,国民間でそれなりの差があるのであろうか ?それと,一人当たりGDPがUS$1,200くらいで,日本と比べれば1/20以下であるので全体でも厳しそうである.ちなみに最近(2003年)の同国に対する経済援助の半分以上は日本が行っているようだ.
下は,訪問したご家庭の写真.最初はペットのヤマアラシ.