> 台湾2012 > 高雄 →次へ
この高雄編では，台南からバスで高雄（カオシュン）に入り，夜の蓮池潭を眺めたのちホテルに到着．その後六合夜市まで歩いてここで一杯楽しみ，翌日再び蓮池潭を訪れ龍虎塔や慈済宮を見物し，澄清湖周辺を歩き，寿山公園に登り，市内レストランで食事したときの写真を載せました．
台南から高雄に到着し，高速を降りると先ず蓮池潭に到着した．２つの塔は龍虎塔と称される観光名所だそうだ．確かに明かりに照らされた大きな龍虎が口を開けて塔の元に鎮座している．100％，全てが中華風という様相で，わざわざ台湾に来た甲斐があろうというものだ（←そうかな？）．この中に入って見物予定であったが，生憎午後６時締め切りということで僅か数分遅れで入れず．翌朝また行ってみることになった．まあそれもまたいいだろう．
立多がBest（ベスト）という意味なのだろうか？とにかくこのホテルにチェックインした．部屋数は少なく小ぢんまりしたホテルだが，高雄駅に比較的近く，出歩くには便利そうだ．フロントの係員は日本語を話し，親切だ．
下は，高雄蓮池潭夜の眺めなど
さすが高雄まで下ると雨はなく，崩れる心配もなさそうなので六合夜市に出かけてみることにした．同夜市は高雄駅を挟んでベストホテルの反対側になるようだ．そして地図を頼りに先ずは高雄駅までやって来た．
駅辺りまで来て，線路の反対側に行く道はどこかな～と見渡すが見当たらない．たまたまお巡りさんが居たので訊ねると『駅構内の通路を抜けるのです』と教えてくれた．そして駅改札に行き，さてどうやって入るの？とまごまごしていると，駅員さんが『これをぞうぞ』といって，通行券を手渡してくれた．で，これで入った構内通過通路の眺めがこの写真だ．少し暗めの感じだが，簡体字ではない普通の漢字（繁体字）なので案内は読み易い．『月台』（プラットホーム）などちょっと戸惑う言葉ももち論ある．
高雄駅を渡り切ると駅前広場になっており，タクシーやバス乗り場になっていた．また面した通りには駅前らしく飲食店が並んでいる．マックとKFCの間に吉野家の看板があった．うちの近くと同じロゴやマーク，色使いで，日常と変わりないに拘わらずなぜか懐かしい気がする．
さて駅前から続く大通りを六合夜市に向けて歩いた．この通りは各種お店に並んで，予備校や学習塾の看板がばかに目立つ．きっと夜間も一所懸命勉強している人達が多いのであろう．
中程にセブンイレブンの看板も見えている．台湾の街では数ブロック毎にセブンイレブンのお店が在るようで，日本より多い気配がある．ロイヤリティは売上の２％だそうで，セブン&アイホールディングスにはかなりの収益があるであろう．なお，セブンイレブンほどではないがファミリーマートも所々に見かけることができる．
ホテルから2，30分かかったであろうか，六合夜市に辿り着いた．観光夜市だそうであるが，確かにすごい人出だ．でも並んでいるお店や言葉など見ると，もち論地元の人達も相当多いと思われる．
色々ある中で幾つかピックアップすると下のようなお店が路上に並んでいる．
| ↓魚料理店 | ↓鉄板串焼店 | ↓地元の名産品店 |
|---|
| ↑いかにも台湾，ビンロウ店 | ↑釈迦頭もあるフルーツ店 | ↑生簀のある店 |
|---|
丁度お腹も空いてきたので，腰を降ろし，ビーフやポークの串焼きに生ビールを出してもらった．お皿はちゃんと洗ってあると思うが，ビニル袋で包んで，その上に焼いたものが載せてある．まあ，感じは悪いが場所柄仕方なかろうか．味そのものは美味しかった．他の串やビールのお代りを含めて300余元（1000円くらい）でリーズナブルプライスだと思う．
下は，六合夜市往復時の写真
六合夜市街の30分300元の足マッサージ．最近日本でも目立つが，台湾にもマッサージ店が多い．
高雄駅前のレンタサイクル．公営でコイン式貸し出しのようだ．
ベストホテルで夜が明け，ブッフェで朝食を頂戴し，表の通りに出てみる．晴れている！ありがたい．
高雄のタクシーはNYなどと同様，黄色いようだ．私は乗ることはなかったが，台湾のタクシードライバーは誠実で，安心して乗れますよ，とガイドKさんの案内があった．それに料金も安いそうである（Kさんは日本に何度も来ているそうで，比較して話している）．
バスで澄清湖にやって来た．人造湖だそうであるが，それにしてはかなり大きい．飲料水や工業用水に供するために掘られたようだ．当初別の名前であったが，50年ほど前に，この先もず～っと清く澄んだ湖でありますようにと澄清湖に改名されたそうである．確かに大都会の中に在って，今でも綺麗な水に見える．
左側は九曲橋と呼ばれる歩道橋で，名のように折れ曲がって架けられている．中華文化圏では，魔物は真っ直ぐに進み，曲がれないので，こうしてシグザクにしておけばそれらに追い駆けられたり，通せんぼされたりする心配がないためだそうだ．ふ～ん．
橋には散歩やジョギングを楽しむ人達が通り過ぎていくが，やはり魔物は見えなかった．ちょっと残念．
澄清湖一帯は風景特定区に指定されているそうで，周囲にはいろいろな植物が見られる．写真は火炎樹だが，今花はなく，大きなサヤエンドウのような実が付いている．
亜熱帯らしく縦横に根を広げたガジュマルなどもあるが，根を広げて縄張りとし，他の植物の侵入を妨げるのだそうだ．
澄清湖の畔で養蜂と採取した蜂蜜を販売している男性がいた．上手な日本語で口上を述べ，なかなか楽しかった．手に持った巣にはうじゃうじゃ蜂がいるのだが，よく刺されないものだと感心する．
私たちは昨晩に引き続いて，また蓮池潭にやって来た．『潭』であるが周長5km，面積は85haの大きな淡水湖だそうである．ただ上述の澄清湖は103haで，若干大きいようである．
写真に写ってなかったが，名前のように蓮の花も咲いていて，結構な眺めである．周囲には写真の龍虎塔の他，春秋閣，五里亭．．．．といった中華様式の建物が建てられている．
前日時間が過ぎ，入れなかった龍虎塔に渡る．渡る橋は澄清湖の九曲橋と同じ理由でジグザグに曲がって架けられている．
中華文化で，十二支の中で龍は一番良く，虎は最も邪悪なのだそうである．そして龍虎塔は先ず龍の口から入り，虎の口から出るように歩くといいのだそうだ．何でも虎の口から出た者は災いから逃れられるという言い伝えがあるのだそうだ．皆その方向に歩いているし，自分もよく判らないながら流れに乗って歩いてみた．お陰様で帰国まで無事楽しむことができた．
車道を挟んで蓮池潭の反対側に慈済宮という立派な寺院が建てられている．保生大帝とも掲げられている．保生大帝の本名は呉本で，今から1,000年ほど昔，北宋の高名な医師で，当時流行った疫病などから多くの人の命を救ったそうである．そして，神として崇められ，祀られるに至ったということだ．
先ほど渡った龍虎塔の正式な名前は『左營慈済宮龍虎塔』で，実はこの慈済宮が本殿になるのだそうだ．
ここにもお祈りの人が順次現れる．服装や仕草から，観光客ではなく地元の人が殆どのようである．保生大帝のオリジナルの霊廟は福建にあるのだが，ここ台湾は福建出身の人や文化が主流で，保生大帝に対する信奉に篤いのだそうだ．これまで孔子や関羽を祀ったところを見てきたが，ここにまた新たに尊敬すべき人物が加わった．
下は，蓮池潭と慈済宮の写真
寿山は標高362mだそうで，バスはイロハ坂状に登って辿り着いた．ハイキングトレイルなどもあって歩くにもいいらしい．
寿山から眺めると，色々な船が航行，停泊する高雄港に，高雄で一番高く，85階建て378mというビルも混じる高雄の街が見える．高雄の人口は約280万人というから，港や高い建物など横浜辺りに少し似ていようか．
寿山公園の一画には忠烈祠と呼ばれる民国のために戦死した英霊が祀られた神社があり，お参りした．日本の靖国神社に相当するが，対共産軍戦で亡くなった兵士もさることながら，抗日戦争に戦った兵士も多いようで，ここに参拝するのは実に複雑な心境とならざるを得ない．
日本では代表として靖国神社一つのように思うが，台湾ではここ高雄だけでなく台北など複数の忠烈祠があるそうだ．そして市民や旅行者がしばしば参拝に訪れるという．
寿山を後にして，市内のホテルレストランで昼食を食べた．レストランの隣では結婚披露宴が催され，覗かせてもらった．写真のように参列者はごくカジュアルな服装でリラックスした雰囲気だ．
もう一つ，会場入口には立派な写真集が展示されている．実に立派な写真だが．．．．．なにもそこまで，．．．と思ってしまうのだが．．．．．
下は，高雄の街の写真
