トズールTozeur

スベイトラを発ち,ガフサを経由してオアシスの街トズールに行った.

ガフサGafsa

砂漠の中にぽつんと一軒家

砂漠の中にぽつんと

ガフサは単に休憩のため立ち寄った街に過ぎないのであるが,そこで目のあたりにした様相は感激を受けるに十分であった.例えば,ガフサ近くでは既にオリーブは疎らになり,サボテンもあまり見かけなくなり,すっかり砂漠の様相に変わる.写真のように砂漠の中の一軒家といった厳しい環境を目前に,すごいな~と感嘆するばかりである.


イズラミックファッション

イズラミックファッション

チュニス辺りではあまり目にすることのなかったいかにもイスラム風なファッションを目にすることができ私にとっては嬉しい限りである.ただ法的にはチュニジアではイスラムファッションは本来は好ましくない,とガイドのアハレムさんが話してくれた.少なくとも彼女のようなガイド資格を有するものがガイドする際にイスラムファッションを纏うことはご法度であるそうだ.この辺は政教分離を掲げ,黒いベールを禁じるトルコとかと共通するやり方であろうか.

ガフサからさらに進む

ガフサからさらに進む

ガフサから進むと砂漠感が一層増す.それでも多分僅かな水分を嗅ぎ付けるのであろうがたまにオリーブ畑が見えたり,こんな所(失礼!)に走るのかと思えるようなところで列車に遭遇したりする.列車はチュニジアの代表的鉱物資源だというリン鉱石を運ぶために建設されたようである.現在はリン鉱石専用ではなく観光列車も週に数本通っているそうで,いつかゆったりした旅ができるなら乗ってみたいと思う.

下は,ガフサ周辺の写真.この辺では8角形か,多角形柱のモスクが目立つ気がする.

ガフサ周辺の光景
ガフサ周辺の光景 ガフサ周辺の光景 ガフサ周辺の光景 ガフサ周辺の光景 ガフサ周辺の光景 ガフサ周辺の光景 ガフサ周辺の光景
ガフサ周辺の光景 ガフサ周辺の光景 ガフサ周辺の光景 ガフサ周辺の光景 ガフサ周辺の光景 ガフサ周辺の光景 ガフサ周辺の光景

トズール動物園Tozeur Zoo

トズール動物園入り口

動物園入り口

動物園といってもごく小規模なもので,まあ「xx市子供動物園」という趣だ.市内の子供連れと観光客が見物していた.


コーラを一気飲みするラクダ

本動物園のハイライト

コーラを一気飲みするラクダとして知られているようだ.最初ビンを口にくわえさせてやるとスーッと持ち上げてあっと言う間に空にしてしまった.この芸をみせるために普段あまり水を与えられていないのだろうか?と勘ぐってしまいそうだ.


トズール動物園のガイド

ガイドさん

この方が片言の日本語,”ラクダ”,”へび”...,とかで案内してくれる愉快なガイドさん.ラクダの芸を見せた後,サルの檻の前で,「コンドハタバコスウノミセマス」「カメラヨウイネ」「ダレカタバコ?」と言いながら客からタバコを1本巻き上げ,おもむろに自分の口にくわえて火を付けたのであった.”サルが吸う”とは言わなかったのは確かだ.


下は,トズール動物園の写真

トズール動物園
トズール動物園 トズール動物園 トズール動物園 トズール動物園 トズール動物園 トズール動物園 トズール動物園

トズールオアシスTozeur Oasis

トズールオアシスの大ナツメヤシ畑

オアシスの大ナツメヤシ畑

この橋の右側にトズールオアシス中相当の面積を占める大ナツメヤシ畑が広がっている.位置的にはトズール南東部の大半となるようだ.


ナツメヤシ林

ナツメヤシ

ナツメヤシ林の中を馬車(カレーシュ)で案内してくれる.確かUS$8くらいだったか?ナツメヤシの樹は数万本あるそうで,自治体とか市民全部の共同所有ではなく,1本1本それぞれ個別の所有者が決まっているようである.ナツメヤシの樹には雌雄があるそうで,ここで栽培されている品種では雄樹1本に対して雌樹400本くらいの割合で栽培されるそうである.受粉は人口受粉で一人で作業ができるという.秋になるとナツメヤシの実(デーツ)が実るが,実は低いところだけでなく結構高い位置にできるのでここでは1本の樹に対して3人がかり,低中高によじ登って実を下に送りながら収穫作業を行うと説明してくれた.

ところで改めてナツメヤシとはどんなものか?「平凡社世界大百科辞典」(1988刊)を参照させてもらうと

樹高は30メートルに達し,根も深く張り,乾燥暑熱砂塵にも耐性があり砂漠化防止に本種は林帯の造成が有効とされている.葉羽状複葉で長さ5メートル,数十枚が幹の頂部に群がる雌雄異株雄花部穂は長い花がらの長短部分で白い小花穂をホウキ状に分枝し黄白色の小さな花をつける.雌花穂も数百個の小花をつけるため果実は多数が房状に結実する.成熟果は直径2センチほどの卵形をなし紅色から黄褐色に熟れる.糖分に富み、乾果は干し柿に類似しアラブ地域の砂漠の遊牧民の貴重な携行食品である.
メソポタミア付近の原産と推定され,前3000年ごろには栽培が始まっていた.現在は中東からアフリカの乾燥熱帯・亜熱帯に多く,最近になってきたアメリカの乾燥地にも栽培されるようになった.生果と乾果は果物としてより主食的利用が多い.直径50センチメートルにもなる幹は建材,橋材などの各種用材に,葉は屋根ふきや繊維の利用がなされる.果実はジャムやゼリーに利用され花軸を切断し,それから溢出させた樹液からは糖が採取され,また酒が作られる.樹齢は80年に及ぶ.

さらにデーツに関して「ウィキペディア」(Wikipedia)を参照させてもらうと

日本で売られている豚カツ用のソースには,デーツを原材料の一つに使っているものがある.これはデーツを使うことによって,豚カツソース独特のとろみや甘味がでるからである.

といった記載がある.なるほどね~私自信は結構デーツは好きだ.この林で,取りこぼされた実を採って(お目こぼししてもらった),口に含んだら甘い香りが広がり,”タダ”と云うコスト効果も手伝って実に美味しかった.

カレーシュドライバ

カレーシュドライバ

この方が馬車で案内してくれた.二人掛け御者席の一方が空いていたので,「ここに乗ってもいいですか?」と訊ねたら「どうぞ」と言ってくれた.御者席に掛けたのは初めての経験であるが,後ろの馬車部分より高い位置に,前向きにあるのでよく見えてなかなか良かった.

トズール市街City of Tozeur

ホテルオアシス

ホテルオアシス

上述の広いナツメヤシ林に隣接した宿泊ホテル.ロビーはトズール風日干しレンガっぽいインテリアだ.プールサイドのナツメヤシの樹にはデーツがたわわに実っていた.ロビーから客室に行くのにはちょっと迷路のようで難儀した.


朝のトズール街角

朝の街角

朝の出勤時間の頃になると仕事や学校に向かう人が通りを行き交う.このように若い女性も結構多い.この国では女性の就業率や就学率は高そうである.アラビア語だけの看板だと私には全く理解できないが,エキゾチックな光景として堪能できる.


トズールのカフェ

朝のカフェ

ここは朝のオープンカフェ.チュニジアでのお約束,男だけである.実際,失業中なのか,余裕なのか,あまり働いていない男は多いようである.


チュニジアン様式のミナレット

チュニジアン様式のミナレット

レンガを凹凸をもたせて積み上げることで浮き出し模様を形成している.ここに来るまでにもあちこちで見かけたが,ここトズールではあらゆるところで見かけるようになる.ところで外壁の色からすると日干しレンガのように見えるが,このミナレットはかなり大きい建物であり,やはりちゃんと焼成したレンガかな~?....気にかかる.頂部の濃いグリーン瓦はモロッコのグリーンと似ているかな~青空にマッチする色だ.

日干しレンガに戻るが,右とは別のモスクや,さらに別のモスクを間近に眺めたがこの2つはどうやら日干しレンガのようであった.もちろん市中の一般の建造物,例えば塀壁などは圧倒的に日干しレンガが多い.まあトズールは砂漠で殆ど雨が降らないようなので日干しレンガで大丈夫なのであろう.

トズールのメディナ

トズールのメディナ

ここはメディナの一通路,買い上げたパンを抱えて自宅に向かう.朝食には焼きたてのパンを食べるのだろう,ちょっとうらやましい.ここの家では朝のパンの買出しは男性の役目のようだ.ここメディナでは間違いなく日干しレンガが多用されている,というよりご覧のように殆ど日干しレンガでできていると云う印象だ.


下は,トズール市街の写真

トズール市街の写真
トズール市街の写真 トズール市街の写真 トズール市街の写真 トズール市街の写真 トズール市街の写真 トズール市街の写真 トズール市街の写真
トズール市街の写真 トズール市街の写真 トズール市街の写真 トズール市街の写真 トズール市街の写真 トズール市街の写真 トズール市街の写真

トズールでは自由時間がたくさんあったのでなおも歩いてみた

結婚披露宴

結婚披露宴

正面の二人が結婚披露宴を終えて会場から出てきた花嫁と花婿ではないか?と思う.なぜなら小鳥の鳴き声のような妙な声を発しながら練り歩く一団がこの周囲を行ったり来たりしていたし....でも女性はともかく,男性の衣装からするとそれらしくないかな~.....


純イスラムファッション「Woman in black」

Woman in black

純イスラムファッションだ.でも法的にはベールはあまり推奨されていないそうであるが.....例えば公認ガイドとか公務員は法律でベールを含めイスラム服は一切着用してはならないそうで,現にガイドのアハレムさんはず~っと普通の洋服であった.旅行者からすればイスラムファッションでガイドされれば,それだけで結構エキゾチックでいいのにな~と思うけど.....


自らの餌を運んでいるロバ

ロバ

自らの餌を運んでいるのだろうか?まあのどかな光景だ.でもロバがあちこちにいるという訳ではなく,やはりここでもかなりそれなりに稀な光景なのではないだろうか.


大きなテントのレストラン

大きなテントのレストラン

観光用に特化したと思われるレストランだ.通常は閉まっている重厚なゲートをくぐると,広いナツメヤシの庭があり,そこにこのレストランがあった.タジンを含めたチュニジア料理で美味しかった.タジンは普通のお皿に盛られて出され,鍋物といった様相のモロッコのタジンとは全く異なる印象だ.

概してチュニジア料理は強い香料,例えばアニスのように癖のある香料が少なく,薄味で多くの日本人の嗜好には合うようである.何よりもイスラム圏なのに少なくとも異教徒である旅行者には普通にビールやワインを出してくれるのがいい.


さらにトズール市街の写真

トズール市街の写真
トズール市街の写真 トズール市街の写真 トズール市街の写真 トズール市街の写真 トズール市街の写真 トズール市街の写真 トズール市街の写真
トズール市街の写真 トズール市街の写真 トズール市街の写真 トズール市街の写真 トズール市街の写真 トズール市街の写真 トズール市街の写真


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