チェニスからケルアンに向かう途中にザクーアンとよばれる地があった.
ザクーアンに残るは古代ローマが造った水道橋.20kmも続いていたそうだ.古代ローマの水道橋はトルコやスペインなどあちこちに見られるがその土木技術はやはり感嘆に値すると思う.橋脚の上に水道路が置かれた構造で,全部の経路が必ずしもすべて下り傾斜に限定されることなく建設されたそうだ.つまりサイフォン原理を用い,部分的に登り勾配の部分があっても水が通る構造とし,消費地まで送る方式を採ったようである.
遠くに見える丘の辺りが水源だそうだ.全般的に雨の少ない土地柄,行政にとって水の供給は最重要課題の1つであったであろう.技術が進歩したとは言え現在も大事なことに変わりないであろう.バスの車窓から眺めているとこの辺りはオリーブ畑やウチワサボテンが目立つ.多分麦であろうか穀類の畑も見られる.
街道沿いの茶屋,と言ったほうが良かろうか,ここはザクーアン近くの店.こうした店で,女性の姿を殆ど見かけないところがチュニジア風と言っていいだろう.チュニジアに限らずイスラム圏では,家の外,特にカフェの類は実質的に男性専用であることは決して珍しくないであろう.が,しかしやはりちょっと違和感を覚える.
下は,ザクーアンの写真