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金沙江第一湾からさらに奥に進み，東竹林寺を拝観することになった．
東竹林寺は，金沙江の谷の上部，陽当たりの良い斜面に在った．本堂や数多くの僧坊が見えている．多くの僧房の作りは修行僧の生活ぶりを物語るかのように質素だ．周囲には一般の民家も混在し，牛やろば，にわとりが飼われているが，人の数は疎らでひっそりした雰囲気であった．
東竹林寺はチベット仏教ゲルク派の寺院で，1667年に創建されたそうである．その頃毎年皇帝のために法会を行い，替わりに俸禄を享受し，また清朝廷の特権を象徴する貼り札を下賜していたそうである．まあ，御用寺であったということであろう．しかしここもまた文革の嵐で，元々の寺はことごとく破壊されてしまったそうで，写真の立派な本殿は1985年再建されたものだそうだ．
内部は撮影禁止であるが，ローカルガイド，チベット族の林（リン）さんが仏像，ラマ僧の写真，壁の仏画，バター灯明，供物などについて詳しく説明し，日本語ガイド馬（マー）さんが日本語にしてくれた．内容については既にあまり思い出せないが，林さんが本堂に入ると直ちに五体投地でお祈りしたことが深く印象に残っている．なお大きな金剛仏はラサのセラ寺からもたらされたようで，たくさんの真珠や宝石がちりばめられている．その辺は日本の清楚な仏像とエラい違いであるが，他の寺で見かけるチベット仏教寺院で見かける仏像も含めて，一般的であるようだ．
下は，東竹林寺とその周辺の写真
