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玉龍雪山を眺めるため，もう牛坪という高原のミニハイキングに出かけた．
早朝バスでもう牛坪に登るリフト乗り場まで行く．少し雲が架かっているがさて玉龍雪山は見えるであろうか？
結構早い時間にリフト乗り場に到着した．が，既におびただしい数の客がリフト待ちの列を成していた．北方地方の化粧品会社の社員旅行のようである．列からは時々ののしり合いや怒鳴り声が聞こえてくる．割り込みやそれに対する防御のようである．同じ会社のメンバーでも華々しくけんかするのは中国では普通のことだそうである．
何だかんだで１時間半くらいかかってリフトに乗ることができたかな～？雪はあまり残っていないが，開放２人掛けシートで，風を受けるので寒い．リフトの行程中，大音量で観光案内のようなものを流している．解らない中国語だけなので一層煩いのだ．
下は，リフト乗り場などの写真
さてリフトで標高3600mのもう牛坪に到着した．玉龍雪山が目の前にくっきり見える．玉龍雪山は白い玉龍が尾根に長々と横たわっているように見える，若しくは空を飛翔する銀色の龍のよう見える，ことから名付けられたそうだ．何となくこじつけのような気もしないではないが．．．．．想像力が足りないだけかな？
玉龍雪山はナシ族にとっての聖山だそうだ．麗江の北15kmほどに位置し，13の峰の主峰／扇子峰は5596mと記されている．北半球の最南端にある万年雪を抱く山としても知られているようだ．万年雪と氷河に閉ざされ，一日に何回も雪崩が起こるため，登頂は困難で，ここ半世紀来，中国及び外国の登山隊の挑戦を退けてきた，即ち未踏峰だという．ただ上述の如くナシ族の聖山であるが故，登山許可が容易に出ないことも多分要因なのではなかろうか．
リフトを降りてから木道のハイキング路に入る．リフト駅近くの道の両側には土産物屋や焼き鳥などのお店が並んでいる．売り子の衣装からすると皆チベット系のようだ．確かに3600mの標高でヤクの放牧を生業とするのはやはりチベッタンが多いようだ．当然ヤクミルク，ヤク肉の焼き鳥，バター茶．．．．と云ったチベットらしい商品を前面に掲げている店が多い．
ヤクの放牧地に木道が架けられ，リフトはメチャ混みだったがここは空いており，勾配は緩やかで快適に歩くことができる．先にはチベット仏教の真っ白なチョルテン（仏塔）が青空に映えている．その背後にはお寺もあるようである．
下は，もう牛坪の写真あれこれ
山門に至る階段の両脇にはマニ車が配置されている．マニ車は時計方向に廻すので，廻し勝手のよい右側を歩いて登る．山門は跳ね上がる瓦屋根で，どちらかと言うとチベット風より中華建築様式に近いように見える．
バター灯明と線香が香る本殿には，金色の仏像と，チベット仏教特有のラマ僧の写真が掲げられていた．ダライラマは差し障りがあるためであろう，写真が見えない．写真は中国政府と協調路線をとり，チベットに留まり1989年に没した第10世パンチェンラマ，若い第11世パンチェンラマ，近くの大きな寺のラマ僧．．．．辺りであろうか？（想像）
本殿前の庭の周囲は回廊になっており，ラマ僧の姿が見えた．赤い袈裟はチベット仏教では最も一般的な色であろう．
下は，寺の写真あれこれ
ハイキングを終えて，再びリフトで降り，バスで同じ道で麗江に向かう．下り道を眺めると随分とくねくね曲がっているものだ．ところどころに酪農を営む農家が点在している．ヤクが多いようだが羊も見える．
さらに下ると，深いグリーンの水を湛えた湖が見える．水中の木立ちも趣深い．九寨溝と似た光景だ．
下は，山道の写真あれこれ
