メルズーカの砂丘に来るには,エルフードから,最初は道のあるところ,続いて道の無い沙漠/砂漠を4WDで暗闇を長時間駈けて,このラクダステーションに至る.ラクダ使いはベルベル人,1頭に2人乗りである.
最後の斜面はラクダが登れないので徒歩で登る.砂なので登りにくいのは当然であるが,とても細かい砂なのですぐに靴は砂で満たされる.
もうすぐ日の出である,周りが赤くなってきた.この頃,ベルベル人ラクダ御者兼ガイドの面々はよく分からない言葉ながら一通り四方山話を済ませ,砂漠のバラとかいろいろな商取引を持ちかけてきた.ラクダ引きがなかなか侮れないことは他国での経験から知ってはいたが,ここも......
向こうの丘に日が昇り始めた.座っている稜線から先が染まって美しい.
少し先の砂丘に明暗が生じ,これまたきれいだ.中ほどにあるのは砂漠のホテルらしい.こんな所に!と驚くが,フランス人などがよくここを利用すると言っていた.
ラクダ料金は往復料金のみだから多くの人はまたラクダに乗り,いくらかの人は歩いて帰路につく.まだ日が出て間もないので,影が長~い.
下は,メルズーカ大砂丘の写真いろいろ
こちらはリビング/ベッドルーム用の主テント.日陰の方向に入り口が設けてある.テントの素材は織物の一種のようである.設置場所は砂漠で,道もないし,川もないし,水道もないし,....要するに普通ライフラインと称されるようなものは何もないのだ.この辺の遊牧民は個人単位で自由に生活を営み,普通数十頭の羊を飼っており,朝草の生えているところまで連れていって,夕方また連れて帰るということだ.なるほど,近所には他のテントは全く見当たらない.
こちらは藁ふきの小屋で,キッチンと,物置が用意されている.水場は近くにないので,ロバで水汲みに出かけるそうだ.
すみません,お名前は失念しました.この方が直々にミントティーを入れてくださり,私たちのうち2/3位の人がテントに座り,残りが外でご馳走になった.やはり甘かった.ガイドのハッサンさんが,「究極のシンプルライフ」と表現したが,その通りだと思う.しかし同時に「非常なシビアライフ」でもあるとも思う.寒暖差がとてつもなく大きな砂漠で,電気も,水道も....なく,連日サバイバル生活であろう.
上の子2人は女の子,一番下が男の子である.就学年齢に達したらどうするのだろうか?学校に比較的近いところで生活し,奥さんかご主人の送り迎えかな?それとも,子供だけ通学可能な寄宿舎とか,親戚の家かどこかで暮らすのだろうか?
下は,遊牧民のテントとその周り,砂漠にあったアンモナイト化石の採掘場など