朝の4時半に到着.ボーディングデッキからの出口でパスポートチェックを受ける,とても厳しくなったものだ.この時間,さすがに早すぎて広いロビーには我々乗り継ぎ客以外は殆ど誰も居ない.暫くすると朝一番機搭乗客が集まり始めた.
オクラホマの大学に留学中で,冬休みをカサブランカの実家で過ごすために帰るところなのだそうだ.米国で2度,確かカンザスシティとアトランタだったか,およびここパリで乗り換える必要があった.だが,そのカンザスシティで国内線空港から別の国際線空港に移動すべきところを,気づかずに移動に失敗し,既にここパリに来るまで2日も掛かってしまったそうだ.そんな訳ですっかり自信を失って,「カサブランカ行きに乗るにはここで待っていればいいいのかしら?」と訊いてきたのだ.彼女は写真化学専攻,お父上は建築家,オクラホマには日本人の友達もいて,「ほら,こんな曲くれたよ!」とSMAPのCD-Rコピーを見せてくれた.この写真,メールで送ったのだけど届いたかな~?
冬のパリらしく天気は悪い.12℃くらいで,まあいつもよりは暖かいようであるが.バスでカサブランカ行きのエアバス機に向かい,乗り込むのであるがバスの出口でまたパスポートチェック,手間取っても今はやはり安全確保が肝要であろう.
この海峡の幅は23kmだという.確かに結構狭く見える.写真上側が北でスペイン,下が南のモロッコ/タンジェ方面である.したがって右は地中海,左は大西洋ということになるがこの写真ではカバーできていない.
暑くもないし寒くもないしちょうどいい気温だ.緯度が九州くらいで海にも近いので気温もまあこんなもんであろうか.ただし夏は相当,いやメチャ暑いようであるが.
空港出口には3軒の両替銀行窓口があったがどこも同じレートだという.それはまあありうることであるが,市中の銀行やホテルまでもが全く同じレートらしい.インドなんかだと,このように空港の出口で並んでいる50cm隣のカウンタでも皆レートが違っていてそれなりに神経と足を使うが,この国では気楽に構えていればいいようだ.それにしても市中では殆どの国でも自由レートで異なるのが普通であるのに....多分法令で単一レートに決められえているのであろうか.モロッコの通貨単位はDH(デラハム)で,この頃のレートは1DH=約¥10=約US$1/10ときわめて換算しやすかった.
やったあ~!てな感じ.真っ青な空が実に美しい.12月に入ってからず~っとインターネットで天気を見ていたが,ここに来る少し前までは雨,嵐....とろくな天気でなくて気をもんでいた.ここ2~3日前から晴れの予想で一安心はしていたが,実際このような空を見ることができて嬉しい.ガイドのハッサンさんも「先週は雨,雨,雨で最悪でした」と話されていた.
この衣装を見るとイスラムの国に来たことを実感できる.白,黒,スカーフなし....といろいろであるからイランとかと比べれば服装の自由度は高いのであろう.
看板からするとモハメッド5世空港というのがどうやら正式名称のようだ.モハメッド5世は,フランスから独立を勝ち取ったモロッコ建国の父で,この後に霊廟を見学することになっている.おおよそどこの国でも首都のメーン空港にはその国の英雄の名前が付されていることが多いが,成田とか羽田とか何もなくて,ちと寂しい.....かも.
昼近くの時間で多くの子供たちが家路をたどる様子が見えた.例えば多くのアジアの小学校では子供が制服を着ているのに,ここはさすが元仏領,アフリカ,服装は自由なようである.
スペイン語でカサブランカ(Casa Blanca)は白い家,確かに白っぽい家が目立つように見える.まあでもピンクや空色....いろいろな色の家もある.白い家に椰子やフェニックスの木はやはり大まかには南国であろう.