このアルジェに戻る編では,2018年11月13日ガルダイアで朝を迎え,北に向けバスで出発,途中朝のブレイクを取り,ジェルファまで進みランチ,オープラトーを進み,途中午後のブレイクを取り,アトラス山脈を越え,アルジェに至り,レストランで夕食,そしてハニホテルに落ち着いたときの写真を載せました.
この日はガルダイア13を出発し,真北のアルジェ3に向けひたすらバスで進む.600kmあるということだ.ドライバーさんは大変だ.
ただこれまでの経験からすると,概して道は良く,混んではいないものと期待できよう.
11月13日エルジャヌーブホテルで朝が明けた.直ぐにレストランで朝食を頂き,バスに乗る.
バスはまだほのかに朝焼けの香りが残る市内,この辺りは新市街,の道を通過した.まだあまり通る車もなくすいすいだ.
前日旧市街の特異な住宅街を眺めてきたが,ここ新市街の住宅は開放的で普通のアルジェリア他都市とあまり差がないようである.道も車が双方向に通れるだけ広くなっている.
2列のナツメヤシの間にはチャネル状凹みが走っている.底は土であるが護岸工事が施されたワディであろう.旧市街とさして離れているわけではないので,気象条件も似ていようから,一時的豪雨で洪水が起き易いのであろう.
ガルダイアを抜けると砂漠地帯に入る.そして暫く行くとガス田があった.天然ガスはアルジェリアの最重要産業で,ここはそうした採取地の一つなのであろう.
サハラ砂漠は続いた.片側2車線,分離帯の付いた道は真っ直ぐだ.でも先導パトカーがいるので制限速度を越えることはない.
砂漠の中にヤシの木が茂っている.オアシスがあるのであろう.そして定石通り村がある.
そしてこの辺りからであろうか,徐々にサハラアトラスの山中に入っていくようであった.
さてどれくらい進んだであろうか,分岐点があり,そのままメインの通りを進む.
所轄範囲が切り替わるため,先導パトカーの交代があった.ご苦労さまです.
この辺りで朝のブレイクとなった.いつものよう(アルジェリア限定)に,エスプレッソを入れてもらった.なかなか美味しい.なおアルジェリアのカフェではスタバのような普通濃度のコーヒーはない.あくまでエスプレッソにこだわるのだ.大将の背後には抽出ハンドルが4本並んで見える.
カフェ隣にスーパレット(superette:スーパーマーケットの小型版)があった.まあ,コンビニのようなもので,チョコがあったので,買ってかじってみた.明治とかのものと差はないように思われた(私の味覚では判別できず)
カフェから暫く走ると村が見えた.背後はサハラアトラスであろう.そこを越えるとアトラス高原エリアになるのであろう.
ところでこの辺りでは畑もないし,大きなナツメヤシ畑も見ない.ただ草は生えているので羊や牛の放牧を生業としている人たちが多いのだろうか.
さてアトラス高原エリアになったのか,比較的平坦な地形が広がってきた.そして,いました,いました,羊の群れが.この辺りは結構草が生えているので放牧に適しているのでしょう.
長い車列を成して陸軍部隊が南に向かっていった.写真のように戦車も運ばれている.行き先で戦闘が起っているとか,起こりそうだとかでなければいいが....
今日の行程の中ほどになろうジェルファ(Djelfa)の街に入ってきた.同市は人口約34万と,とても大きな街だ.標高1,138mで,ステップ気候帯に属し,暑く乾いた夏,涼しく湿った冬であるそうだが,雪はあまり降らないとのことだ.
バスを降り,少し歩くと羊の像があった.ここジェルファ市は羊の名産地ジェルファ県の県都でもあるそうだ.そこで市では羊の取引が昔から盛んで,羊の像を立てたというわけだ.
ランチを頂くためエルエミールホテル(El Emir hotel)に向かった.
たまたまあった脇の標識を見ると,アルジェまで300kmとあるので,ちょうど半分まで来たようだ.
ここがエルエミールホテルレストラン.明るく広々,なかなか良さそうに見える.期待できるかな~
エルエミールホテルレストラン壁にはこんな絵が額に入れ,架かっていた.実際白いラクダがいるのか.....多分いないでしょうね.絵自体は私の好みだ.
予め3種の中から選択するのだが,私はラムチョップをお願いしていた.
ラムチョップと言うからポークチョップと同じような形態と思っていたが,違った.骨付きラム,いやラム付き骨と言っても過言でないくらい骨が大きく,肉が少ない.まあ,美味しかったが.
食事を終えて,警官のガイドで表を歩く.目の前を市営バスであろうか,路線バスが過ぎていく.路線バスだけはなぜか古びている.乗用車一般は普通に新しいのに.ただ,乗客は少なく,空いているのはいい.朝夕は違うかもしれないが.
エルエミールホテルには2本ミナレットの大きなモスクがあった.でもモスクだと強く主張することなく,周りの建物と対して変わらぬ形や,配色である.同化しているといってもいいかな.
他国ではモスクも,キリスト教カテドラルも,お寺も,神社も.....宗教施設は一般的にサイズや構造,デザインに特異性を持たせ,目立てさせる場合が多いと思う.
ジェルファを過ぎるとまた荒れ地の多いオープラトー(Hauts Plateaux)と呼ばれるエリアになった.つまりサハラ高原のことであろう.
道端にラクダの絵が見える,公園か,それとも遊園地かな.
そのうち集合住宅の立ち並ぶ小さな街を通過した.最近できたようで,ごく普通の四角い単調な建物だが,窓が多く,穏やかで落ち着いた色あいの外観がいい.
街を過ぎるとオープラトーの荒れ地は続いた. 標高は900〜1200m程度で,この辺に限って言えば雨量の少ないところなのであろう.
ここは比較的雨が降るのであろう,灌木と草が多くなった.
そしてその草に沿って,白や白黒羊が写真の端から端まで列を成して草を食んでいいる.ヤギは草の根本までほじくり返して,草を絶えさせてしまうそうだが,こうした大量の羊は,たとえ全部食べても根は残すので大丈夫という.
オープラトーはまだまだ続いた.しかし緑が増えた.どうやら畑もあるようだ.
暫く走り,午後のトイレだ.
さて道はテルアトラス(Tell Atlas)エリアに入ってきたようだ.降雨量が多いのであろう見事な草原に,羊が思いきり草を食べている.
テルアトラスを進んだ.概ね中程であろうか.起伏在る地形で,畑や牧草地,岩肌の織り成すパッチ模様が美しい.
テルアトラスはまだまだ続いた.晴天であればなおいいのだが,この日は時々小雨がぱらつく天気だった.何しろ南北600kmという長い区間で,しかも山脈も越えるのだから天気の変化も大きい筈だ.
そのうち街道は結構大きそうなメデア(Medea)の街を通過した.Googleマップを拡大してみるとあと少しでテルアトラスは抜けそうである.
メデア少し先,シェレア国立公園のカフェで休憩した.ここでもエスプレッソ美味しかったと思う.なおGoogleマップのカナ表記ではクレア国立となっているところだと思われる.
また,パトカーが2台見えているので,ここでも交代があったようだ.
カフェの後,バスで少し行くとお猿さんが道端で遊んでいた.猿はアルジェリアでは珍しいそうだが,国立公園内なので安心して暮らせるのであろう.
引き続き走り,右上の首都高に入るのであろう,多分.
森を抜け,テルアトラス下り区間に入った.この辺りの風景は,山に渓谷に,緑に,入り混じり素晴らしい.
そしてアルジェに戻ってきた.向こうには幾度か眺めた建設中の高いミナレットや,さらに先には地中海アルジェ湾も望める.
さてすっかり陽は落ち,夕暮れになった.私たちはアルジェ最後の夕食に旧市街に繰り出した(単にバスを降り,ほんの少しだけ歩いたの意)
アルジェ最後の夕食なので気張ったというFaculetesレストランに入った.シーフード専門という.期待しよう.
これを見ると小魚やエビのディープフライかな?フルーツデザートも付いていた.またワインやビールもあったと思うし,普通に美味しかったのではなかろうか.
夕食後少しだけ歩き,露店を覗いてみた.小銭入れや,用途不明ながら紐かベルトか,そうした類の品が載せてある.
そしてバスでハニホテルに向かった.たまたま向こうからトラムが走ってきた.バスと違って車両は新しそうだ.
アルジェリアは,外国人異教徒以外酒を飲まない国なので,会社が終わったら飲み屋にも寄らず一斉にこうしたトラムやバス,或いは車で帰宅するのだな~物足りない生活だな~,と大きなお世話をツイートしてみる.
初めに2泊したハニホテルに到着した.チェックインし,部屋に入る.前と同じようなことに安心感を抱いた.
ここ暫く無かったバスタブだが,久しぶりにバスタブがあり,ホットな湯に浸かれそうでほっとする.
一旦部屋で落ち着くと,スマホでエミレーツ航空のwebチェックインサイトに入り,ドバイ行きEK759便,成田行きEK318便のシート予約を試みる.しかしシート選択の画面に行けない.そこでレセプションで待機しておられた添乗Nさんにお願いして,シート選択画面を出してもらい,通路席を確保することができた.ありがとうございました.
さていよいよ観光は明日を残すだけになった.何が見えるかな~