このクルカ国立公園編では同公園のいろいろな風景とキャプションを載せました.
昨夜泊まったアドリア海沿岸のヴォディツェからバスで,クルカ川に沿って遡上した.クルカ国立公園までおよそ75kmあるそうで,途中道路工事があったが30分くらいで公園入り口に到着した.75kmはおかしい,多分もっと近い....
入り口では公園ガイドの男性が待っており,一緒にバスに乗り込んで説明を始めてくれた.入り口から私たちの歩き始める場所まで10分ほどであったか,バスは走った.上から眺めるクルカ川の光景はなかなか美しい.
アルプスに源を発するクルカ川は終わりはアドリア海に注ぐのだが,その河口の少し手前のこの辺りはなかなか風光明媚,生き物や植物の種類も豊富ということで国立公園に指定されたそうだ.スクラディンスキブクと呼ばれる大きな滝や,九寨溝のように水中に植物の生えた湿地などがあり,木道を歩くことができる.夏であれば,滝壺の下流辺りで水浴びする行楽客も多いそうである.
左上の写真は水車小屋で,小屋の中には水力洗濯機や水力粉挽き器が備えられていた.
クルカ川の水は水力交流発電にも利用され,1895年シベニクへの送電が成功したとガイドの方が説明してくれた.同じ頃米ナイアガラでも発送電が試みられたが,クルカが少し早かったようで,また米の直流(DC)に対し,こちらは交流(AC)だったそうだ.野ざらしで当時の水車が展示されていたが,小型ながら可変ピッチ式のなかなか複雑な造りに見えた.
交流(AC)は高圧でロス少なく送電できるため,後に世界標準となった.将来は超伝導送電などでDCもまた注目されそうではある.
下は,クルカ国立公園の写真いろいろ
満潮時には海水がこの辺りまで逆流してくるという.海抜は数mと聞いたように思うが,正しくは思い出せない.つまりここから下流は汽水域な訳で,一般に栄養が豊富,生息する魚など多いのではなかろうか.
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