シベニクSibenik

このシベニク編では聖ヤコブ大聖堂のあるシベニク,その近くにあるヴォディツェの写真とキャプションを載せました.

シベニクSibenik

ザダールの観光を終えるとまたバスに乗り込んで,やはりアドリア海沿岸南のシベニクへと向かった.75kmほど離れており,到着まで1時間余り掛かったように思う.

シベニクの港から望む聖ヤコブ大聖堂

シベニクの港から望む聖ヤコブ大聖堂

バスターミナルはシベニク港の直ぐ脇にあった.雨だったが早速海沿いの遊歩道を歩き始めた(←根性だ).少し行くと,並んだ建物の上からライトに照らされた目指す聖ヤコブ大聖堂のドームが見えてきた.ピランの聖ユーリ教会もそうであったが,やはり街一番の教会は,私たちからすると全般に暗く感じる街の照明下でも明るく照らし出され,特別扱いのようだ.


シベニクの聖ヤコブ大聖堂(Cathedral of St. James, Sibenik)

聖ヤコブ大聖堂(Cathedral of St. James, Sibenik)

1400年代初頭からゴシック様式で工事始められ,途中ルネサンス様式が加味され,1555年に完成したそうである.1991年セルビア人部隊によるシベニク砲撃で大規模に破壊されたが,数年の後殆ど損傷のない状態までに修復されたそうである.

また建築的観点では,レンガや木の補助材を全く使わず建てられた石造建築の教会としては,世界最大ということだ.外壁に飾られたどちらかと言うと若干稚拙にも見えるイチジクの葉(?)で覆うアダムとイブや,普通のシベニクの人(といっても有力者)らしい老若男女71人の顔のレリーフが市民感覚を捉えている面もあるとか.....

ところでこの聖ヤコブ大聖堂のデザインは少し前に眺めたザダールの聖マリア教会にとてもよく似ている.右写真(側面)だとちょっとはっきりしないが,この聖ヤコブ大聖堂正面で比べると瓜二つだ.これまで聞いた説明での共通点は,完成したときはルネッサンス様式なので,結局素人的にはこの丸っぽい屋根がルネッサンス様式判断の決め手なのかな~(←別に判らなくてもいいのだが,一応)

本聖堂は2000年ユネスコ世界遺産(文化遺産)に登録されたそうだ.不思議なのは上述の同じような歴史と文化的価値がありそうな,ザダールの聖マリア教会,加えてさらに古い歴史の聖フランシスコ修道院,ストシャ大聖堂,聖ドナト教会...等々有するザダールが世界遺産に登録されていないのも少し不思議だ.いろいろ大人の事情があるのだろう.


シベニクの街

シベニクの街

シベニクの人口は5万人余で,アドリア海に注ぐクルカ川の河口に広がる街だ.河口は自然の良港となっているようで,結構な大きさの船舶が停泊している.

クルカ川を遡れば,明日歩く予定のクルカ川国立公園にたどり着く筈だ.バスで75kmくらい上流に位置するようである.同公園は大変有名で,訪れる人が多いそうだが自然保護対象エリアでもあるので宿泊施設は乏しく,ここシベニクの街に泊まる観光客が多いようである.

歩いている道脇では,壁に大時計のある教会などにも出合った.聖バルバラ教会と呼ばれるようだ.夜なのに3時8分と馬鹿げた時間を指しているな~と思ったら,24時間時計らしい.で,写真のExifデータを見ると18:03となっている.24時間時計といっても午前午後反対になっているような....???

シベニクの名が歴史に登場するのは11世紀の頃らしい.そして1300年頃になると「町」の地位と独自の司教区が与えられたということだ.以降他のダルマチアの都市同様,対ヴェネツィア共和国,オスマン帝国,ハプスブルク帝国,ユーゴスラビア....クロアチア共和国の独立,といろいろ変遷を辿ったようである.だが少なくとも私が街を歩き,眺める限り『中世のような』 と,極めて乱暴で単純な印象に終始し,実に他愛なく完結できるのだ.


シベニクの履物屋さん

シベニクの履物屋さん

石造りの由緒ありそうな建物の合間を縫うひっそりした路地にひっそりした履物屋さん(看板から)が店を構えている.店員さん独りがPCのモニタに向かっている.商品の陳列はゆったり疎ら,客も疎ら,ドアも閉まっており入り難い雰囲気だ.でもこの落ち着いた光景は眺めるにいいし,日本を含めたアジアのショップとの違いも見えて面白い.でもやっぱちょっと入れないな~


下は,シベニク夜の写真いろいろ

シベニクでの眺め
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夜のシベニクを歩いた後,バスで南東,アドリア海に面したヴォディツェ(Vodice)へと向かった.

ヴォディツェVodice

ヴォディツェ朝の光景

ヴォディツェの朝

シベニクから夜のうちにヴォディツェのオリンピアホテルに到着した.壁掛けTVやシースルーエレベータなどまだ新しそうなこのホテルで夕食を頂戴し,一夜を明かした.

翌朝目覚め窓を眺めると赤い屋根の目立つヴォディツェの住宅街が広がり,バルカンに着いて初めて見る青空も少し広がっていた.今日はクルカ川国立公園のちょっとしたハイキングの予定なので晴れて欲しいものだ.


ヴォディツェのオリンピアホテル庭

ヴォディツェはアドリア海の前

オリンピアホテルの庭に出て見ると,プールと林の先にアドリア海があった.ヴォディツェは1万人足らずの町であるようだが,夏には相当の客で賑わいそうだ.


下は,ヴォディツェのいろいろな写真

ヴォディツェでの眺め
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