このパイネの塔ハイク編では,2013/2/4(月)パイネの朝の様子,ラストーレスホテルを出てチレーノキャンプ場へ行くまで,そこからトーレスキャンプ場へ進むまで,さらに目標地パイネの塔展望点に到着,そこで昼食後下山するときの写真を載せました.
この日はラストーレスホテルを出て,チレーノキャンプ場,トーレスキャンプ場を経て,終点のパイネの塔展望点に行く予定だ.なお戻りも往きと同じ道を辿る.往復21km/9hrの予定になっている.
2013/2/4朝窓を見ると雲があまりないようなので,ホテルの東側に少し歩いてみた.そして少しするとアルミランテニエト山(Mt. Almirante Nieto)とパイネの塔(Torres del Paine)が少し焼けてきて,眺めることができた.後者は,ここでは頂きだけだが,全容が見えるロケーションなら素晴らしかったかも知れない.
ここで眺めているとき野うさぎがぴょこぴょこ跳ねていった.朝から食事の準備か?
レセプション脇にパイネの週間天気予報が貼り出されていた.これに依れば,この日は風は比較的弱く(25km/h),気温は高目で晴れ,と絶好のハイキング日和だ.山の天気なので果たして....とも思うが,期待しよう.
なお翌日午後は65km/hと風強く,気温も低下しそうだ,グレイ湖畔を歩く予定の日だが....いや,明日は明日の風が吹くさ(吹かないで欲しいが)
朝食後ホテル前広場に集まった.続々と山に向かう人達が歩いて行った.この中のかなりの人はパイネの塔方面を目指すであろう.なかなか人気のコースのようだ.
このコースは,パイネのWトレックとして知られるWの文字の右の辺の部分に相当し,昔からよく歩かれるところなのだと思う.
私たちも準備運動をして出発した.こうしたストレッチなどの準備運動は,一般に日本人以外はあまりやらないように思う.
歩き始めると直ぐにアセンシオ川(Rio Ascencio)の橋を渡った.実はこの川はこの先歩くトレイルの脇をず~っと上までほぼ並行して流れているようである.なお下流はノルデンフィールド湖(Lago Norderskjold)に注ぐようだ.アセンシオ川は氷河解け水特有のミルク色掛かっている.
下は,パイネの朝の写真
橋の先に標識があった.ここでガイドCさんが,現在地の標高は135m,目標地のパイネの塔展望点は886mですよ,と説明あり.またこの標識で展望点まで9km,往復で18kmと記されているから,案内書の往復21kmと比較するとホテルから既に1.5km歩いたようだ.京王高尾山口から陣馬山往復くらいの高低差と幾らか短い距離のようである.
この辺り特有の花で,ノートロ(Notro)と呼ばれるそうだ.赤が鮮やかで,花びらの付き方や色がヒガンバナ(彼岸花),花びらの形態がアキチョウジ(秋丁字)を連想させる.
暫く歩くと高台に出た.ノルデンフィールド湖(Lago Norderskjold)と周辺の波打つ地形がよく見える.
この朝の時間に,大きなリュックで下っていく人達もいる.目指すチレーノキャンプ場辺りでテント泊で過ごしたのであろう.
さらに進むとアセンシオ川(Rio Ascencio)渓谷を見下ろすトレイルに入った.眺めがいい.トレイルは徐々に川まで低下し,先方緑の濃い辺りで川をクロスするようだ.そしてその辺りにチレーノキャンプ場があるようだ.
チレーノキャンプ場にはカフェもあるし,キャンパーに供給する食料や燃料など運ぶ馬が歩いている.場所によってはこの案内板のように馬と人は別のトレイルを行く.馬も案内板を読むようだ.同じ一本路の場所もあって,そうしたところでは生地雷を警戒しながら歩いた.
アセンシオ川を横切りチレーノキャンプ場に到着した.随分沢山のテントが張られている.お土産店を兼ねたカフェもある.テント場前の広場には,私たち同様,これから上に向かう人達でいっぱいだ.
下は,チレーノキャンプ場までへでの写真
チレーノキャンプ場で一休み後,登りを再開した.アセンシオ川を少し遡ると橋があり,これを渡って再び右岸に戻った.この辺りは南極ブナを主とする樹林帯となっており,この中を進んだ.
どんどん行くと,広々したU字谷のサイドモレーン状の場所に出た.トーレスキャンプ場へ1分の標識が立つ.実際訪れてはいないが,写真上方林の中にあるようだ.水はチレーノキャンプ場同様,アセンシオ川から確保するのであろう.
下は,トーレスキャンプ場までの写真
トーレスキャンプ場からはモレーン脇にできた少し凹んだトレイルを進んだ.仮に雨季があるのであれば水が流れそうだが....この乾いた大地にそれほどの水のあるときがあろうか?
側溝状トレイルはやがてガレたトレイルへと変わっていった.この時間帯だと殆ど上に向かう人が多いが,かなりのハイカーが歩いていて,途中で一休みの姿も見える.
最後の大岩群を乗り越えて,トーレス湖(Lago las Torres)前のトーレス展望点(Base de las Torres)に到着した.幸い雲がとれてトーレス湖もパイネの塔(Torres del Paine)も眺めることができラッキーだ.
トーレス氷河(Glaciar Torres)の融解水がトーレス湖を作り,地図を見ると,ここから流れ出る川は現在地の北側でアセンシオ川に合流するようだ.
パイネの塔の3つのは左から南方モンツィーノ(Monzuno:Iさんの解説2,700mまたはWikipediaで2,500m),中央峰セントラル(Central:2,800mまたは2,460m),北峰アゴスティーニ(Agostini:2,850mまたは2,260m)だそうだ.別に測量困難な場所でもないのに標高がバラついている.
そして再びWikipediaを見ると,中央峰セントラルの初登頂は1963年Chris BoningtonとDon Whillansの二人によって成されたと書いてあった.垂直の壁は見るからに大変そうだ.
私たちがここに到着したのは午後1時半くらいであった.頃合いも良く,岩の上で,或いはトーレス湖畔でLas Torresホテルの調理場が用意してくれた丸い大きなサンドイッチにぱくついた.丸い形態とその大きさはちょっと驚愕ものだ.2回に分けて食べれるように,真ん中に切り取り線が入っている.
下は,終点トーレス展望点へ行くときの写真
昼食後下山にかかった.私たちが下る途中,まだ続々と登って来る人たちとすれ違う.ここは日暮れが遅いので全く平気なのだ.寧ろ雲がとれてきたようなので正解なような気がする.
トーレスキャンプ場が過ぎて,南極ブナの林に入った.晴れてきたので木漏れ日が強いコントラストを生む.森林浴の雰囲気で快適だ.
やがてアセンシオ川左岸に渡ると先方にチレーノキャンプ場が見えてきた.
チレーノキャンプ場では再び腰を下ろし,残り半分のサンドイッチや同梱されていたナッツやシリアルバーなどのおやつを平らげる.美味しかった.
チレーノキャンプ場を越えて,再びアセンシオ川右岸トレイルを下ると,また南西にパイネの山々を望む高台に出た.パイネグランデであろうか?いい眺めだ.
高台でこんな赤腹の小鳥がいた.小さいがとても目立つ.さてどうしてお腹が赤いのでしょうか?
順調に下り午後6時半ころラストーレスホテルに戻った.楽しかった.掲示された天気予報通り,風がなく天気もまずまずで幸いだった.
部屋で一風呂浴びて,前日同様ホテルレストランで夕食を美味しく頂戴した.テント泊トレッキングと比べるとやはり極楽ツアーだ.
下は,下山での写真
さて明日はグレー湖ハイキングだ.天気どうかな~?