白馬蔵族郷Baima Tibetan Township

平武を出てさらに高度を上げると,やがて白馬蔵族(白馬チベット族)の集落に至った.同族は,全人口約12,000人,四川省と甘粛省にまたがる昼食をとった平武,南坪,文県の海抜2000~3000mの峡谷地帯に暮らすそうだ.周辺は松,杉類の原生林が密生し,クマやジャイアントパンダが棲息する場所だ.

白馬チベット族の家

白馬チベット族の家

これはまた立派な住宅であるが,一般に家屋は木板と土壁で造った2階建てが多いそうで,1階が畜舎,2階が人の居住部分となっているそうだ.村落にはそれぞれ固有の山の神がおり,ここ平武県白馬郷にも固有の山神がおり,春節や山神祭りでは,ヤギを犠牲にして五穀豊穣や駆邪を祈るそうである.歴史的には北のチベット族と南の漢族の双方から侵略されたために自民族意識が極めて強く,他民族との通婚は現在でも稀であるそうである.

白馬チベット族

白馬チベット族

白馬チベット族の人々は山腹に共同で焼畑を開き,ソバや麦等を栽培してヤクやヤギを飼育し,生活を送ってきたそうだが,近年は,漢方薬材採取を主な現金収入源としているそうである.同族は伝統的な暮らしが根強く伝えられ,羽つきの白いフェルト帽と色鮮やかな民族衣装を日常的に身につけ,固有の白馬チベット語を話すそうである.この写真のような観光バスが停まるところでは,写真モデルやヤクに載せる観光事業もいくらかの仕事になるであろう.我々も,伝統的な一般家庭の様子を見せてもらったが,1階部分の一部は土間になっており,どちらかと言うと漢民族の神様に見える絵が貼ってあった.


下は,白馬蔵族郷の写真あれこれ

白馬蔵族郷の写真
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