ヨクサムへgo to Yuksom by car

ヨクサムへの行程マップ

このヨクサムへ編では2012/10/18の晩ガントクのホテルで一夜過ごし,翌19日早朝近くのタシ展望点を訪れ,その後4WDで山道を辿り,途中ランチを挟みヨクサムのホテルに行くまでの写真を載せました.


タシ展望点(Tashi Viewpoint)訪れるも見えず

タシ展望点訪れるも見えず

2012/10/18未明早起きして4WDでタシ展望点(Tashi Viewpoint)に出かけた.展望点には3層の展望台も備えられているが少し寒い.待望のカンチェンジュンガ山群の朝焼けを待つこと暫し....だがあいにくこの日は雲が取れない.左寄りにラトンであろうか?少し見える程度だ.

明るくなると,立っているタシビューポイントがちょうど丘の上に位置している様子が一目で判る.いい場所なのに残念だが,この先に期待しよう.


タシ展望台の売店

タシ展望台の売店

ガントクに訪れる人は圧倒的にインド国内の旅行者が多いと思われるが,売店ではヒンドゥーの神々像や肖像画,仏像,Tシャツ,雑貨....が雑然と並べられている.実際の山が見えないのでせめて絵葉書でも,と当たるが2,3枚の在庫で売り切れてしまったのはちょっと残念.


中華風装飾のDenzong Regencyホテル

中華風装飾のDenzong Regencyホテル

さて一旦ガントクのDenzong Regencyホテルに戻り,ここのレストランで朝食とした.シッキムの元々の民族はチベット系でチベット仏教や文化の影響が濃厚とされるが,写真のDenzong Regencyホテル外壁の立派なドラゴンはチベット風ではなく漢風,中華風に見える.ここはインドであるので,中国からの文化も入っているのであろう.


ガントクにはロープウエイが走っている

ガントクにはロープウエイが走っている

Denzong Regencyホテルで朝食を済ますと,また4WDに分乗し,ヨクサムに向け出発した.前日通った道を少し戻り,西のヨクサムへのルートに分岐するのだが,このときガントクの街を通過した.ガントクはシッキムの州都で人口3万人ほど,州の行政機関が集まっているそうだ.写真のロープウエイは主に観光用で,登った先からカンチェンジュンガ方面が望めるようだ.もち論天気が良ければであるが.


シッキム大学斜面に

シッキム大学は斜面に

坂の途中でシッキム大学の校舎も見えた.比較的新しく開設された総合大学のようである.遠くからの学生も入学するそうで,離れた場所には学生寮の建物も見えた.これらに限らないが建物も道もガントクでは全て斜面に作られているように見える.換言すれば平坦な地はあまりないようだ.


下は,ガントクでの写真

ガントクでの眺め
ガントクでの眺め ガントクでの眺め ガントクでの眺め ガントクでの眺め ガントクでの眺め ガントクでの眺め ガントクでの眺め

米の田んぼ

米の田んぼ

ガントクを出て暫く走ると米の田んぼがあり,小用を兼ねてドライバーの皆さんが車を止めてくれた.ご覧のように周囲は山で囲まれ決して広々している訳ではないのだが,標高1,800mくらいの山間のこの辺りでは特別広い田んぼなのだ.ハイビスカスが咲き,バナナが実るこの地では年に二度米が収穫できる(二期作)そうである.


発電所工事も進む

発電所工事も進む

途中幾度か川に沿ったり,横切ったりしながら進んだ.ダムと水力発電所建設が進められている場所も通った.最近インドでは大規模停電が起こったりして,電力インフラが余り整っていないそうだが,まあこうして発電送電設備を増強しているのであろう.ぱっと見てインドは,北のヒマラヤ地方以外は平野が多いので,水力発電は多分その辺りに限られるであろうが原子炉より心配は少ないであろう.インドの経済発展状況からすると主に原子炉になっていきそうだが....


道は大変

道は大変

この辺りになるとトラックやバスは入れない道幅となり,舗装も途切れがちになる.4WDでないと無理そうな場所も多くなる.


タルチョーの掲げられたレストランで昼食

タルチョーの掲げられたレストランで昼食

小さな集落のレストランに立ち寄り,インド料理の昼食を食べた.庭にはコスモスが咲き,五色のタルチョーが掲げられていた.また幾種類かのランも咲いていた.この辺りでは野生のランがいろいろ自生しているそうだ.


下は,ガントクを出て西に進むときのいろいろな写真

ガントクを出て西に進むときのいろいろな写真
ガントクを出て西に進むときの写真 ガントクを出て西に進むときの写真 ガントクを出て西に進むときの写真 ガントクを出て西に進むときの写真 ガントクを出て西に進むときの写真 ガントクを出て西に進むときの写真 ガントクを出て西に進むときの写真

ヨクサムに近づく

ヨクサムに近づく

随分と登ったり,下ったりしながらヨクサムに近づいていった.ただヨクサムはガントクとほぼ同じ標高の1,785mでトータルでの登りは0だ.行き交う車はかなり疎らになり,スレ違い場所を求めてバックする回数もそう多くは発生しないのは幸いだ.


白いタルチョーの続くTashi Gangホテル入口

白いタルチョーの続くTashi Gangホテル入口

やがてヨクサムの村に入り,白いタルチョーの続くTashi Gangホテル入口路に入った.あたかもゴンパ参道の趣だが,参道の真正面にホテルがあってゴンパでないのが面白い.ホテルの直前に建設中(若しくは補修中)のチョルテンがあり,ひょっとしたらホテル右脇を行った先にゴンパがあるのかも知れない.

夥しい数のタルチョーは白一色で,かなり汚れが目立つ.年に一度の法要の時にでも村人から奉納されるのであろうか?こうした白一色のタルチョーはチベットやネパール,またラダックなどでもあまり見ないが,ここに到着するまで含めて見るとシッキムではあちこちにしばしば見える様式に思われた.


Tashi Gangホテル正面

Tashi Gangホテル正面

午後3時過ぎヨクサムのTashi Gangホテル前庭に到着した.荷物を下ろすと4WDとドライバーの皆さんは会社のあるダージリンへと引き上げていった.ご苦労さまでした.Tashi Gangホテル外観は白い壁に黒い窓枠のチベット風デザインでまとめられている.

部屋は広いがカーテンが窓より小さく,CRTのテレビもまともに映らない,電話も1週間前の落雷事故かなにかで繋がらないといった質素なロッジ風であるが,もち論電気やシャワーが備えられ,予備の毛布も用意されていたので,まあ,良かろう.

明日から歩き始めるが,山で使わないものは別バッグに入れ,このホテルに預かってもらうための準備をした.仕分けの結果,持っていくものが圧倒的に多かった.

なおこのホテルTashi Gangとか,朝ガントクで訪れた展望台Tashi Viewpointとか,“Tashi”がよく現れるが,チベット語で幸運とか吉兆とか表す言葉で,人名でもしばしば耳にするそれだと思われる.シッキムでもチベット語と共通な部分があるのであろう.


下は,ヨクサムとその近くの写真

ヨクサムとその近くでの眺め
ヨクサムとその近くでの眺め ヨクサムとその近くでの眺め ヨクサムとその近くでの眺め ヨクサムとその近くでの眺め ヨクサムとその近くでの眺め ヨクサムとその近くでの眺め ヨクサムとその近くでの眺め

シッキムのショップ

シッキムのショップ

夕方ホテル周辺を歩いてみた.道端のショップは高床式,小型で素朴なこの履物屋さんのような店構えが幾つも並んでいた.昔訪れたカンボジアのトンレサップ湖周辺のお店を彷彿させた.大国インドも地域によってはまだこうした小規模な流通で賄える訳で,将来の成長余地はかなり大きそうだ.


大きなマニ車12基も備えたゴンパを建設中

大きなマニ車12基も備えたゴンパを建設中

上ショップの傍らでは,何人かの大工が内部に12基もの大きなマニ車を備えたゴンパ建設の工事中だった.マニ車はできたものを据え付けるのではなく,床と天井のベアリングにシャフトを通し,(内部にマニを納めた筈の)木製円筒を被せ,その外側にエンボス加工された黄銅外皮をかぶせている.一部のマニ車は外皮の塗装工程に入っている.

まあ,こんな大きなマニ車を12基も備えたゴンパはあまり見かけたことがない.出来上がった暁には参拝者がこれらを廻す筈だが,このような小規模な村では人も多くないし.....閑散としてしまわないか....老婆心ながら心配だ.


工事中のチョルテン

工事中のチョルテン

ホテルの真ん前では大きなチョルテンが工事中だった.新築か或いは補修か?中身と外側のレリーフは完成し,鮮やかな色でペイント作業の段階だった.ペイントは単一濃度ではなく,グラデーションのある手の込んだデザインだ.なかなか綺麗だ.

私たちが山から降りる頃には完成しているかな~?と思って出かけたが,戻ってみるとまだペイント継続中だった.それだけ手の掛かる仕事のようである.


さて,散歩からホテルに戻った.ここはレストランとその外に,晴れていればカブルーを望むバーベキューガーデンも備えており,食事(インド料理)やビールを味わうことができる.しかもビールは100ルピー(150円くらい)と激安だ.私たちが夕食のとき,米の大パーティがトレッキングから戻り打ち上げで,大騒ぎしていた.サポートスタッフ一人ひとりに功績を讃え,チップを手渡していた.その騒々しさに私たちの会話はかき消され,伝わらない.やむなく私たちはすごすごとレセプション前ロビーに移動,諸事伝言やら自己紹介を行う.いや~それにしても夜遅くまで大声で騒がれ参った.

まあでも明日からいよいよトレック開始だ.楽しみだ.



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