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志布志港へ

この志布志港へ編では,2020年11月24日夕刻大阪南港でさんふらあ(きりしま)に乗船,アトリウムを経て,船室に落ち着く.その後太平洋を望む大浴場で入浴し,レストランで夕食を頂き就寝.翌日目覚めて朝食をとり,志布志港に到着したときの写真を載せました.

大阪南港~志布志港付近のGoogleマップ

大阪南港4でさんふらあ「きりしま」に乗船し,太平洋を進み志布志港5に至った.

大阪南港でさんふらあ「きりしま」に乗船

大阪南港さんふらわあ桟橋に至る

大阪南港さんふらわあ桟橋に至る

バスは大阪南港に至り,さんふらわあ桟橋ビルに到着した.待合室の窓からはさんふらわあ「きりしま」の大きな船体が望めた.なお「きりしま」には同じ仕様の「さつま」と呼ばれる姉妹船が同じ区間を運行しているそうだ.

船体にはちょうど地平線(≒喫水線かな)から昇り始めた太陽のような,(あるいは名の通りさんふらわあ(Sun Flowerか?)のような図柄が描かれている.かなりのインパクトで,何でも忘れがちな私でも消え去ることはなさそうだ.ところでこの光条を曲線で,また始端終端ともに萎めたデザインにしたのは特定の国への配慮か....


大阪南港でさんふらあ乗船

乗船する

ボーディングブリッジから乗船すると,6階のレセプション前になる.横には売店等も備えられている.

ここで大きな「きりしま」のスペックを見てみよう.添乗Oさんに頂いた資料などによれば,
運行会社:商船三井フェリー(ブランドはさんふらわあ)
全長:192m
総トン数:13,659トン
主機関:ディーゼルエンジン2基
最大出力:17,660kW
推進器:2軸ハイブリッド(エンジンとモータ)CRP 推進システム
航海速度:23ノット(42.596km/h)
客室数:94室
旅客定員:709名
積載車数:261台
建造会社:JMU(Japan Marine United)横浜事業所
就航年:2018年
ということだ.

この中でCRP 推進システムと云うのが甚だ興味深い.JMU社テクニカルレビュー誌によれば,CRPはContra-Rotating Propeller (二重反転プロペラ) の略で,同軸上前後に互いに反転するプロペラを配し,手前プロペラの発生する有効なスラスト以外に生じる無駄な回転流を後方反転プロペラで回収(キャンセル)し,水流ベクトルを進行方向真反対に揃えて効率向上を図る,と解釈した.正確ではないかも知れないが...

また2軸ハイブリッドとは2組の二重反転プロペラ(従って同軸2本x2組,都合4本)の軸がディーゼルエンジンおよびそれらに適宜クラッチを介し連結された発電機/モーターで駆動されると理解した.これも正確ではないかも知れないが....


「きりしま」アトリウム

3階吹き抜けの「きりしま」アトリウム

3階吹き抜けの「きりしま」アトリウム

客室のある6~8階の船体中央には3階分の吹き抜けアトリウムがある.広々した立派な造りだ.


窓やテーブル

窓やテーブル

アトリウム周辺には窓やテーブルが配置されている.夜であまり見えないがお茶やビールが楽しめる.コロナ対策で間隔を空けて座るよう掲示されているのはこのところどこででも見かける光景と同じだ.


船室

ここが割り当てられた部屋

ここが割り当てられた部屋

ここが7階デッキ中央部にある割り当てられたスーペリアルーム.小さなシングルベッドルームで,当然窓はない.冷蔵庫やテレビがあり,スリッパやバスローブが付いていたと思う.エアコンが設定温度に関係なく高くなって暑かった(他の人も言っていた).

なお話は逸れるが,この部屋はスーペリアクラスだという.superiorの語感からするとずれているように感じられるが.....でもホテル業界ではこれが慣用的クラス分けらしい.


船室はシャワー付き

シャワー付き

バスルーム一画にシャワーが設けてある.でもやはりバスタブがいいので,大浴場に行ってみた.


船室テレビは衛星放送だけ

テレビは衛星放送だけ

ベッド足元側にテレビがあった.さんふらあ紹介や事故時の対応(ライフジャケット装着法など)の他は衛星放送番組が見れた.地上波は届かないか,不安定なためであろう,チャンネルがない.

6:00のニュースはやはりコロナ関連が多い.それと台湾が自力で潜水艦建造に取り掛かるようだ.昨今の南シナ海,日本近海等での状況に鑑みるとやはり対策が必要なのであろう.


展望浴場

7階デッキに展望大浴場

7階デッキに展望大浴場

写真7階デッキ客室をどんどん船尾側に進み,さらにアトリウムを越えると,デッキ左右に男湯,女湯各展望大浴場があった.更衣室や大きな2槽のタブは元々乗客が少ないためもあり大変空いており,蜜にならずゆったりできた.

大浴場は浴槽片側がガラス張りで,それなりに趣がある.ただ場所柄写真はなし.


夕食

きりしまのレストラン

きりしまのレストラン

夕食にきりしまのレストランに行った.入り口にはアルコール消毒薬とマスクケースが置かれていた.マスクは食べ物を装い,テーブルに着いて,いざ食べる段階で外したマスクを一時的に仕舞うためだ.

なおこの写真は窓の外が明るいいので,翌朝撮ったもののようだ.


料理をお皿に装う

料理をお皿に装う

レストランはバイキング(バフェ)方式で,先ずビニール手袋を着け,トレイのお皿に食べ物を装う.これまでと異なるのはコロナ対策でビニール手袋を使うことだ.

またアルコール類は別料金なので横のバーカウンターで注文し,分けてもらう.


食べた夕食美味しかった

食べた夕食美味しかった

お皿にはカンパチ刺し身,焼き鯖,シュウマイ...など脈絡なく並んでいる(自分で装っただけ).カンパチなどバカに細かくスライスされているが美味しかった.

それと,ビールにロゼのスパークリングワインだ.ロゼのスパークリングは珍しいが,辛口で美味しかった.ワインにはロサード(Rosado)の名が記されている.サッポロビールが輸入販売しているスペインリオハ産のようだ.リオハワインと言えば,サンティアゴ巡礼カミーノ途中にあるワインの泉で,通過する時間が早すぎて,飲み損ねたことが思い起こされる.


翌日の朝食

朝食に行く

朝食に行く

きりしまは順調に航行し,九州の地志布志湾岸が望める朝になった.そこで昨晩と同じ6階デッキのレストランに行き,窓際のテーブルに座った.そしてビニール手袋を着けて好きな食べ物を装う.


食べた朝食

食べた朝食

装った朝食は焼き鯖にソーセージ,卵焼き,野菜サラダ,ロールパン,コーヒーのようだ.普段のようにパンなのだが焼き鯖を添えたところが我ながらすばらしい.サバを含めて魚は大好きなのだ.美味しかった.


志布志港に到着

志布志港に入る

志布志港に入る

志布志湾を奥深く進み,いろいろな船舶の停泊する志布志港に至った.湾内のためか殆ど波はなく静かだ.

志布志湾入り口西側海岸にはよく耳にする内之浦宇宙空間観測所があるそうだ.科学観測ロケットおよび科学衛星の打ち上げならびにそれらの追跡やデータ取得など行っているそうなので,それなりの高さがあるであろう発射台が見えたのかもしれない.


志布志港さんふらあ桟橋に至る

さんふらあ桟橋に至る

やがて8:55AMさんふらあ桟橋に接岸した.覗くと10人くらいの人たちが係留作業やボーディングブリッジ設置などの作業に当たっている.忙しそうだ.また暫くすると次の反対方向への航行のための清掃や準備作業も始まるであろう.


ブリッジを伝い歩き下船

ブリッジを伝い歩き下船

ブリッジ設置が完了すると,そこを伝い歩き下船した.揺れは殆ど無く,15時間ほどのいい航海だった.