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仙台港経由東京へ

この仙台港経由東京へ編では,2020年11月30日,苫小牧港で太平洋フェリー「いしかり」に乗船,「いしかり」の部屋に荷物を収め展望大浴場でひと風呂浴び,サントリーニレストランで夕食,船内で一泊し,明けて11月1日レストランで朝食,やがて仙台港に着き下船し,路線バスで仙台駅へ行き,JRやまびこで東京へ戻り,無事「西へ東への」の旅を終えたときの写真を載せました.

小牧港~仙台~東京周辺のGoogleマップ

苫小牧港26から太平洋フェリー「いしかり」で仙台港34に行き,仙台駅35からJRで東京に戻った.

太平洋フェリー「いしかり」に乗船

太平洋フェリー「いしかり」に乗る

太平洋フェリー「いしかり」に乗る

苫小牧港ターミナルで少し待ち,フェリーへの乗船が始まった.これまでのフェリーでは終点で下船したが,このフェリー「いしかり」は名古屋が終点で,私達はその中間仙台港で降りることになる.

苫小牧~仙台~名古屋間はこの「いしかり」の他「きそ」,「きたかみ」があり,この3船で運航するという.これまでフェリーは同じスペックの2艘で互いに逆方向に毎日運行しているが,太平洋フェリーは途中寄り道などで複雑で時間もかかるので2艘体制では運行できないのでしょうか.

ここで大きな「いしかり」のスペックを見てみよう.添乗Oさんに頂いた資料,他によれば,
運行会社:太平洋フェリー(株)
全長:199.9m
総トン数:15.762トン
主機関:V型16気筒ディーゼルエンジン
最大出力:24,000kW(32,640馬力)
推進器:可変ピッチプロペラ2軸2舵
航海速度:23.0ノット(42.596km/h)
客室数:94室
旅客定員:777名
積載車数:284台
建造会社:三菱重工業(株)下関造船所
就航年:2019年
ユニークな装備:フィンスタビライザー(横揺れ防止)←後述
ということだ.

全長199.9mと,微妙に200mを切る数値になっているが,これはどうやら軽自動車の排気量を法定値ぎりぎりに抑えているのと同様,海上交通に関わる法の所定適応区分に収まるようにしたためのようだ.


太平洋フェリー「いしかり」の共通スペース

「いしかり」の共通スペース

乗船口から5階~7階デッキの客室のあるフロアには吹き抜けのある共通スペースが設けられている.そしてエレベータと階段で各部屋に分岐できる.


「いしかり」の部屋

「いしかり」の部屋の様子

部屋の様子

並み部屋はまあ普通のツインベッドルームだった.配色が洗練されていると思う.

またしてもアーバンホテル京都との比較になるが,そちらより広いと思う.


「いしかり」シャワーです

シャワーです

並み室は当然でしょうがバスタブはなくシャワーだ.で,直ぐに展望大浴場に出かけた.フェリーの大浴場は一様に海に面し,船の移動を感じながら浸かることができるのがいい.

尤も高級な部屋のバスルームも海に面しているのかも知れないですね,とても泊まることはできないが.


「いしかり」の部屋

「いしかり」のアメニティ

写真の組み込み小型電磁ヒーターにお茶セット,冷蔵庫,BS受信や案内テレビ,ナイトウェア,サンダル,タオル,ヘアードライヤー,洗面用具,wifiなど十分だ.


「いしかり」のフィンスタビライザー

フィンスタビライザー

部屋のテレビで紹介されていた.船体左右横にはフィン(翼)が付いており,船体の横揺れをキャンセルするようにフィンの角度を制御するのだそうだ.航空機では翼全体は回転させず,フラップの回転で同じ作用を果たすが,「いしかり」のフィンは全体を傾ける.フィンは船体サイズに比べて著しく小さく,航空機のフラップサイズ比率より小さいであろう.航空機の圧縮性流体に対し,非圧縮の海水なのでベルヌーイの定理に従う揚力は大で,フィンは小さくて済むのかな?


「いしかり」で夕食

レストラン「サントリーニ」に向かう

レストラン「サントリーニ」に向かう

お風呂を済ませ,夕食のためレストラン「サントリーニ」に向かう.途中曲がる場所を間違えて戻るなど,高々船内なのに困ったもんだ.

「サントリーニ」ってサントリー(株)の系列会社....と思ったが,何でもエーゲ海にあるギリシャ領の島らしい.でも名前に関係なく和食もある筈だ.


「サントリーニ」窓際のシートに座る

窓際のシートに座る

レストランは空いていた.先ず入り口で手袋やテーブル使用中の立て札をもらい,窓際の適当なテーブルに置く.そして並んだフードコンテナから好きな食べ物を装ってテーブルに着く.いつもと変わりないですね.


「いしかり」夕食で装った食べ物

装った食べ物

ローストビーフにオニオンリング,それに何かのフライ,アジかな~?何か煮たもの...だ.それにサントリービールではなく,アサヒスーパードライですね.美味しかった.


「いしかり」でさらにフルーツにコーヒー

さらにフルーツにコーヒー

さらに締めにフルーツにコーヒー.これも美味だった.


「いしかり」で一泊し朝食

「いしかり」で一泊し朝食

朝食で同じレストランへ

「いしかり」で一泊し12月1日になった.7階の部屋から昨晩と同じ6階デッキの「サントリーニ」に向かう.写真真ん中辺りに入り口があった筈で,ここでまた消毒し,手袋をもらい.....以下いつもと同じ手順.


朝食で座った窓の風景

座った窓の風景

窓際のシートに座り外を眺めた.う~ん雲が多いな.でももう観光は残ってないし,まあいいか(良くなくとも成すすべはないが)

時間からすると見えてる小島や陸は岩手県辺りかな~


朝の「サントリーニ」内

朝の「サントリーニ」内

やはり乗客が少ないのであろう,朝の「サントリーニ」内は大変空いていて結構だ.食べたのは何だったかな~写真がなかったので思い出せない.


仙台で下船

午前10時頃仙台港に到着

午前10時頃仙台港に到着

午前10時頃仙台港に到着した.そして係留作業やボーディングブリッジ設置に2,30分費やし,私達は下船した.桟橋から改めて「いしかり」を振り返ると,まあ随分大きな船ですね.


仙台港

仙台港

仙台港は仙台湾に面して位置し,「いしかり」などのフェリーが出入りし,埠頭が7つ,扱いコンテナ数が2,508,999トン,輸出品は 鋼材,ゴム製品,化学製品などが多いようだ.

また港には東北最大のアウトレットモールや大きなイベントホールを備えているそうだ.


仙台駅へ

路線バスで仙台駅に向かう

路線バスで仙台駅に向かう

仙台港ターミナルビルを出ると路線バスで乗り場に並んだ.ここから乗るのはフェリーから降りた客程度で多くはない.仙台駅に向かうためだ.観光旅行で,観光バスでなく路線バスに乗るのはめったになかろう.添乗Oさんもこの仕事を始めてから最初の体験だそうだ.これはコスト削減し,旅費低減にも役立っていることでしょう.

路線バスは所々で客を拾い,降ろしていく.せいぜい2,3人ずつくらいで,席が塞がってしまうことはなかった.そして仙台市中心部に近づき,通りを行く人影も多くなってきた.


仙台駅に到着

仙台駅に到着

そしてバスは仙台駅に到着した.海上で眺めた空模様は芳しくなかったが,ここで見るとかなりいい天気ですね.


JRで東京へ

仙台駅で待つ

仙台駅で待つ

JR東京行きやまびこ142号は13:44発なのでメチャ時間がある.仙台駅で待つしかないが.

写真,駅の一階では秋田物産展が開かれていた.話は飛ぶが関東のお店(自宅近くだが)では,北海道物産展,沖縄物産展はしょっちゅう催されているが,確かに秋田物産展は多くない.冷やかしで回ってみたらハタハタとかきりたんぽといった名産が並んでいた.ナマハゲショーとかあれば....あれはお正月だけですね.

後はレストランで蕎麦を食べて,スマホの音楽を聴いて過ごした.夜であればこれでもかとばかり並ぶ牛タンレストランでビールがいいかも知れないですね.


ようやくやまびこ142号の時間になる

ようやくやまびこ142号の時間になる

ようやくやまびこ142号の時間になり,ホームに出る.

やまびこは東北新幹線(E2系1000番台)山形新幹線(E3系2000番)が連結されたり(されないこともあると思うが)とてもややこしい.最高速度は275km/hという.


やまびこ142号は空いている

やまびこ142号は空いている

やはりコロナで3密を避けるためでしょう,新幹線は空いている.混んでもいいから早く収まって欲しいものだ.


少なくとも仙台から関東にかけてはいい天気

少なくとも仙台から関東にかけてはいい天気

仙台を抜け郊外を走る.陽光が壁を照らし輝く.やはり太平洋側の天気はいいですね.

やまびこ142号の途中停車駅のうち,宇都宮,大宮,上野でツアー同行メンバーの一人二人がパラリパラリと降り,終点東京で皆降り立った.皆さん,添乗Oさんどうもありがとうございました.楽しかった,おしまい.