死海から再び高原地帯に入り,やがてワディラムに至る.「アラビアのロレンス」撮影の舞台になったところだ.映画では麓の砂漠から山を望むシーンが多かったと思うが,バスで来た場所は高台(1500mくらい)で砂漠を見下ろす位置だ.
ワディラムは『ワディ・ラム保護区(Wadi Rum Protected Area)』として2011年世界遺産(複合遺産)に登録されました(2012/1/3追記)
下は,オアシスを通り,家畜市場を見て,ワディラムに至るまでの写真
アカバもまた「アラビアのロレンス」の重要な舞台だ.我々もまたロレンスのように(いやロレンスより遥かに手っ取り早い手段で)ワディラムから紅海アカバ湾に向けて山間の道をどんどん進む.アカバはヨルダンにとって唯一海に面した場所で重要であろう.大きなタンクローリーとたくさん出合ったところをみると輸入した原油もしくは精製品を内陸に運んでいるのであろうか.
高度を下げなおも進むとやがて紅海が見えてくる.アカバ湾の最も奥は3国,つまり対岸のエジプト,右手のイスラエル,手前のヨルダンがそれぞれ権利を主張するように集まっている.ここからは見えないが手前側左手に少し行けばサウジアラビアのはずだ.イスラエル領土には大きな街並みが見える.かつて産油国でないイスラエルが,ここアカバから地中海にパイプラインを敷設した.アラブの産油国が敵方のパイプラインを使うはずがない....と見られていたのが,さすがユダヤ商人の国,実際は結構使われたらしい.エジプト領土側には軍事施設であろうか,建物が疎らに設けられている様子だ.
ヨルダンのアカバは強い陽射しの中ナツメヤシが茂り,花と緑が豊かだ.ペトラで出会ったベルギー女性2人はアカバでのダイビングを楽しみ,「最高!少しでも時間があったら試してみたらいい」と言っていた.それができなかったのは残念だ.多分グラスボトムボートなんかも出ているのではないだろうか.
イスラム圏にあってはかなり開放的な街の印象を受けた.港町ゆえに外国人,非イスラムも多いに違いない.
大きなコンテナ基地がある.アカバはヨルダン唯一の港なので,きっと世界各地から/への貨物があるであろう.アカバ港入出国審査ではエジプトに渡る自国人,外国人,多くはエジプト人か?,車両,たくさんの荷物が行き交っていた.
下は,アカバの街の様子.
さてわれわれもここアカバ港からフェリーに乗り込みエジプトのヌエバに向かうことになった.