深夜クチャを発ち,南疆鉄道でトルファンまでの旅を楽しんだ.
クチャ駅を発つのは深夜であるが,前日昼間に駅前の風景を眺め,結構乗客は多いのかな~と想像したりしていた.しかし夜のクチャ駅は人影は疎らで,照明も全般に暗く寂しい感じだ.でもいくら寂しくともX線検査があって,やはりウイグル独立運動などに備えているのかな~などと感じる.
我々のダブルデッカー寝台車は,2段ベッド×2列の4人用のコンパートメントだった.外は真っ暗で見えないので,ちょうどアルコール好きの4人が集まっていたのでたっぷり飲んで寝ることになった.
目が醒めると,窓の外には荒涼とした雰囲気の風景が広がっている.カーブで列車の構成を見ると,機関車は2両連結,ダブルデッカー以外に色々な車両が連なっているのが分かった.
この列車はちゃんと食堂車が連結されており,朝食はそこで頂いた.割と空いており,ゆっくり食べることができた.我々はそれほど長い区間乗った訳ではないが,やはり食堂車はいいと思う.列車の標識を見ると,カシュガル-ウルムチ間の列車のようで,全区間乗る客ならなおさらありがたいであろう.
なおカシュガルまで繋がったのは2000年だそうで,まだ僅か5年しか経っていないようである.中国北京政府にとっては大きな意味があったであろう.
列車は徐々に高度を上げ,やがて冠雪した天山山脈地帯に至る.カシオの高度計では2,805mを指していた.列車内は暖かいが外は寒いであろう.山の斜面には時々家畜の姿が見えるので,そろそろ家畜を野に放つ頃なのかな~などと思って眺めていた.
この橋はハルダハト大橋,ループ橋と呼ぶそうで,通過するとき先頭の機関車を入れて撮る写真は定番のパターンのようだ.確かに旅行パンフレットにも載っている.ガイドさんに予め大まかな通過時間など教えてもらっていた.にも拘わらずあまり上手く撮れていない,下手だな~.
う~ん,この簡体字は何だ?魚爾溝に相当するらしい.ここでは5分停車で,ホームに下りて乗ってきた列車や周りの風景をしげしげと眺めてみる.多くはないがここで降りる乗客もいた.これまで眺めてきた車窓風景からすると,この辺りの住民は酪農で生計を立てている人が多いのかな~
下は,南疆鉄道クチャからトルファンまでの光景.