このラフコルタ湖編では,2014/6/1(日)朝,車でワラスのホテルを発ち,ラフコルタ湖(4,250m)へ上り,ラフコルタ湖畔を少し歩き,昼食後再び車で里に戻ったときの様子,及びこの日見かけた花の写真を載せました.山としてはカシャン,シャクシャ,ワンツァン,サンファンなどがあります.
ワラス(3)を出て車でラフコルタ湖(4)に行き,ワンツァン(赤マーカー)などを眺め,一旦元の道をワラスまで戻り,北上しカルワス(5)に行った.
Googleマップの表示のように,ラフコルタ湖(4)に行く道はラフな山道で,半ば私道のようで,途中カギの掛かったゲートがある.
別窓で大きなGoogleマップを開くワラスを出て,一旦少し南に戻り,ラフコルタ湖に至る山道に入った.山の斜面には畑が作られている.
イモ類,トウモロコシも多いが,キヌアと称される穀類も多く栽培されているようだ.穂先には米よりず~っと細かい黄色い粒々をたくさん実らせていた.キヌアはヒエなどの仲間で,アンデス山脈の高地では太古より食用に栽培されてきたそうだ.
道の途中には小さな村があり,2つの尖塔に十字架を掲げたキリスト教会があった.この辺りでは珍しい木造構造のように見えるが.....どうだろう.
多くはカトリック教徒なのでカトリック教会であろう.ただ数日後トレック終了日に訪れるサンタクルス麓の村は例外的にプロテスタントが多くを占めるとガイドVさんが話していた.
この辺りでは日干しレンガの家が多い.きっと雨が少なく,年間を通じて空気が乾いているのであろう.住居だけでなく,ショップや倉庫など殆ど全て日干しレンガ構造であるようだ.通りに面した部分は漆喰で塗られ,平らになり,白などでペイントされている場合も多いようだ.
やがて目の前に大きなカシャン(Cashan:5,686m)が目に入ってきた.先ずはその巨大さに感激だ.カシャンは,前日コノコーチャ峠のワラス寄りでも見たのだが,見る角度が異なるため形も違っている.
カシャンの右手(南)に見えるもう一つの峰はシャクシャ(Shaqsha:5,703m)のようであるが,前日別方向から見えた鋭い形は相当緩和されて見える.
途中流れに洗われ,ゴロゴロ石の路面があった.多分このベンツのマイクロバスは4WDではないようで,駆動輪が空回りして進めない.スタッフの皆さんが石を投げ込んだりして,なんとか脱出した.
この先ではカギのかかった鉄扉のゲートがあった.カギは事前に管理当局からガイドVさんが入手している.以前カギが開かないで往生したケースもあったそうだが,今回は問題なく開き,通過できた.
やがて先方にワンツァン(Huantsan:6369m)を望むようになり,道は氷河のU字谷と思しき谷あいを這うようになった.ワンツァン麓の氷河はこれから向かうラフコルタ湖の縁まで後退しているが,太古の時代はこのU字谷辺りまで流れていたのであろう.
U字谷は豊かな草原となっており,たくさんの家畜(主に牛)が放牧されている.家畜の所有者は月一度などたまに訪れるという.チベットやネパールのヤクの放牧と似ていると思う.
下は,ラフコルタ湖へ行くときの写真
車を降り,少し歩くとワンツァン(Huantsan:6369m)手前に広がるラフコルタ湖(Rujucolta:4,250m)を見下ろす湖畔に到着した.ワンツァン上の雲が取れてくれれば....と願ったが,次から次へと新しい雲が湧き出て,叶わず.
ワンツァンから流れ出る氷河がラフコルタ湖に注いでいる.近年氷河はあまり成長しておらず,寧ろ後退気味であるそうで,従って崩落もあまり見えない.
ここにはルピナスや黄色花などと共にイラクサが生えていた.うっかり左脚をズボンの上から触れてしまったら,終日傷みが取れなかった.まあ,大した威力があるものだ.
ワンツァンの右(北)にのこぎり状の山が見える.地図を見るとサンファン(San Juan:5843m)のようであるが,確信は持てない.なかなか豪快な山肌が印象的だ.
ラフコルタ湖は水位が上昇すると決壊の恐れがあり,未然にそれる避けるため水門とバイパス水路が設けられている.下流に放牧地や村があるので警戒は怠れないであろう.
下は,ラフコルタ湖畔での写真
ラフコルタ湖畔を後に,草原の放牧地に降りた.私たちのシェフとアシスタントコックさんがランチを用意してくれた.熱いスープに揚げ物が美味しかった.ごちそうさん.
ラフコルタ湖から流れ出て,麓まで続く川の畔にマスの養殖場があった.ブランカ山群麓は太平洋から遠いので,こうした養殖マスの需要は多かろう.
豚が草を食んでいる.放牧か?豚は囲いがないとどかに逃げてしまうと思っていたが.....大丈夫なのでしょうか?牛や羊は逃げて行かないが,ヤギは単独では逃げていくと聞いているし,豚もそうだと思っていたが...
下は,ラフコルタ湖から里に戻るときの写真
真ん中のブルー2枚はルピナスの仲間だそうだ.でも草ではなく,木なのでこれまでの固定観念を切り替えないとならない.
右下はキンチャクソウ(巾着草)のように思えるが,口が開いてないので自信がない.
こうしてラフコルタ湖見物は終わった.今夕はこのままカルワス(Carhuaz:2,650m)まで行き,そこの宿に落ち着く予定だ,