ジュファール(2,500m)へfly to Juphal via Nepalganj

このジュファールへ編では2011年8月~9月ネパールヒマラヤのロアードルパのトレッキングで,カトマンドゥからネパールガンジへ飛び,一泊.欠航で更に一泊しジュファールへと飛んだときの写真とキャプションを載せました.


ジュファールへのルート

8月19日になった.この日は先ずインド国境近くのネパールガンジ(Nepalganj)に飛ぶ.下の地図を見ると判るが,目的地ジュファール(Juphal)に一気に飛べば近いものを,カトマンドゥからのフライトは無く,一旦ネパールガンジまで迂回しなければならないと云うバカバカしさだ.だが,まあそのルートしかないからやむを得まい.

ジュファールへのフライトマップ

ジュファールへのフライトマップ

またネパールガンジからジュファールへの便は山岳フライトのため朝に限られ,カトマンドゥからは上手く行って丸2日間要する.ジュファール空港は山間に在って砂利の滑走路のため,飛べないことも多いと聞けばそれが一番の関心事になる.特に今年(と去年)は雨が多く,例えば昨年同社でドルパを案内した日本人の方はネパールガンジで6日間も待たされたそうだ.根性なしの私なら耐え切れず引き上げるであろう.

なお,クーンブ地方ならルクラに飛ぶ代わりに,一週間程費やして歩くことも不可能ではなかろうが,ジュファールに入るには飛行機以外手がないということだ.ドルパが秘境たる所以の一つでもあろう.

イエティ航空3:20PM発YT423便ネパールガンジ行きに乗る

先ずはネパールガンジに飛ぶ

19日カトマンドゥは朝から雨が降っていた.午後,Vさんがワゴンで私たちトレッカーそれぞれの宿を廻りピックアップし,トリブバン空港国内線に連れて行ってくれた.そこでトレッキングパーミット,現ナマ,小さな酸素ボンベとマスクなど,ガイドDさんに渡すようにと預かる.

乗ったのはネパールでは大手(と思われる)のイエティ航空3:20PM発YT423便だった.バゲージは機内持ち込み品と合わせて15kgですよ~と知らされ,危ないかな~と心配していたが,持ち込みリュックは計量せず大丈夫だった.ネパールの荷物検査は実にいい加減なフシがあるが,この場合それで助かった.ダンネバート!

ネパールガンジはタライ平原インド国境近くに位置した大きな町だ.気象の影響はあまり心配ないそうだ.客は国内の人が殆どのようである.YT423便に乗り込んでコックピットの方に目をやるとコパイロットは女性だった.


ネパールガンジ空港

ネパールガンジ空港に到着

ネパールガンジに近くなり,着陸姿勢に入ると鬱蒼としたジャングルを大きな川が眼下に望めた.ジャングルはとても人が入り込めないほどの高密度で,川はこの先訪れるドルパから流れ来るベリ川(Bheri Khola)であるそうだ.

一時間前後のフライトであったか,ネパールガンジ空港に到着した.標高150mのタライ平原だけあってメチャ暑い.今年の関東平野並みだ.ネパールガンジと云う変な名前は地形と関係あったような....思い出せなくなった.

空港出口に行くと,ガイドDさん初めスタッフの皆さんが出迎えてくれていた.よろしく願います.そして早速荷物が出てくると,タクシーの屋根に積み上げてくれて,この日の宿へと向かった.


Hotel Batika玄関前

Hotel Batikaで宿泊

ネパールガンジ空港から市の中心部に向かうと,沿道には典型的ネパールのショップと云った雰囲気のお店が並んでいる.インドに隣接しているだけあってインド人的風貌の人が多いようにも感じられる.

やがて窮屈なボックスタクシーはHotel Batikaに到着し,屋根の荷物が下ろされ,ガイドDさんがチェックインを済ませてくれた.なおDさんと他スタッフの皆さんは空港近くのさらに安い宿に行くということで,リキシャに乗って戻って行った.

部屋に入ると盛大な音を立てるエアコンが備えられ,天井扇が廻り,蚊取りマットもあった.これで今夜は安心して寝ることができよう.シャワーはお湯の蛇口があるも水しか出なかった.まあよくあることだ.ネパールガンジでは一番(或いはその近く)のホテルであろうが,ネパールではこんなもんであろう.

宿のレストランでダルバートのチキン添えを頂戴した.まあこちらもこんなもんであろうといった味だった.天気がいいのに,食事中停電になったりもしたが,これまた想定される範囲であるのはもちろんだ.

下は,8月19日カトマンドゥからネパールガンジまでの写真

カトマンドゥからネパールガンジまでの眺め
カトマンドゥからネパールガンジまでの眺め カトマンドゥからネパールガンジまでの眺め カトマンドゥからネパールガンジまでの眺め カトマンドゥからネパールガンジまでの眺め カトマンドゥからネパールガンジまでの眺め カトマンドゥからネパールガンジまでの眺め カトマンドゥからネパールガンジまでの眺め

一夜明けて8月20日,さて今日はジュファール行きは飛ぶか?

ネパールガンジ空港荷物の安全検査

荷物の安全検査済ませたが

飛びそうだという情報を元に,まだ夜も明けない4:30AMホテルを発ってネパールガンジ空港に向かった.しかし若干早すぎたようで,入り口ゲートはまだ閉ざされ,開くのを待つ.暫くして開き,空港に着き,写真の荷物検査を受ける.テキトーに手を入れて,少しかき回してOKとなる.そして飛ぶのか飛ばないのか......ヤキモキして待つこと暫し.....8:50AM,フライトキャンセル決定.あ~残念.

昨夜の雨で,ジュファール砂利滑走路の水がはけていないのが理由とか.....まあ,何にしてもちょっとやそっとでは飛ばない雰囲気だ.

同じ頃インド人巡礼団体が大勢待っていた,こちらは無事飛び立ったようだ.ジュファールではなく,さらの西のシムコット(Simikot)に飛び,陸路でカイラスに入る一行だそうだ.少なくともシムコットはジュファールより飛び易いようである.


ロバ車にはイスラムの人も

ロバ車とイスラム

ネパールガンジ空港からまたホテルに戻り昼寝とし,起きてマトンカレーのお昼を戴く.山に行くと肉はなくなるだろうからしっかり頂戴した.

暑い表の通りに出てみると,ロバ車がいっぱい通る.車の数より多い.ちょっと意外だったのは,写真のように顔をスカーフで覆ったイスラム女性をしばしば見かけることだ.山の方はもちろん,カトマンドゥでもあまりお目にかかることはないので,特にこの地方或いはタライ地方に多いのかな~と思った.素顔でも暑いので決行大変なように見えるが.....暑いアラブの砂漠地帯と同じで,慣れかな?

なお,この地方も数ではヒンドゥーが圧倒的に多いようではある.


小さな店の大勢の若者

小さな店に若者が大勢

ここは水を買った間口一間ほどのお店.カメラを下げているのを見て,『写せうつせ』と言ってくれたのは立派な青年衆4人.滅多に客の来ない小さなお店に4人も....どうして?と思うが,やはり仕事が無いのだろう.いや,今日は土曜日でヒンドゥーの休日(ネパールの休日)であるからかな?

ブラブラしている人は道端でも多いが,聖なる牛並にそうして暮らしていけるのだから大変結構なことではある.

下は,ネパールガンジ市内での眺め

ネパールガンジ市内での眺め
ネパールガンジ市内での眺め ネパールガンジ市内での眺め ネパールガンジ市内での眺め ネパールガンジ市内での眺め ネパールガンジ市内での眺め ネパールガンジ市内での眺め ネパールガンジ市内での眺め

8月21日飛んだタラエア機

8月21日タラエア機は飛んだ

ネパールガンジ8月21日の朝が来ようとしていた.ホテル部屋のドアを開けるとアザーンらしき響きが聴こえ,空を見上げると晴れてきれいな様子だ.この分ではジュファールも大丈夫,飛びそうだとガイドDさんの太鼓判も押された.トーストにオムレツ(黄色くなく白っぽい)の朝食後,タクシーでネパールガンジ空港に行く.到着すると程なくチェックインが開始された.やった~と皆で喜ぶ.これで9割方大丈夫であろう.

今回も荷物重量は事無きを得た.ちなみに超過荷物は1kg当たりRs160(180円くらい)というから然程高いわけではなさそうだ.

搭乗口に入ると,搭乗者ノートに手書きで名前等記すようになっている.トレッキングトレイル上に設けられたチェックポストと同じ方式だ.とても21世紀のシステムには見えないが,現にこうして実在している.

そしていよいよタラエア(Tara Air)機への搭乗が開始され,ツインオッターDHC-6/300(19人乗り)に乗り込む.そしてあっという間に離陸した.離陸して程なく,乗務員が,耳がツーンとなるのを防ぐコットンと飴玉を配って回る.飴玉は効くが,コットンは果たして効果があるのだろうか?ネパールの人の多くは耳に詰めているので効くのかも知れない.なおTara AirのTaraはネパール語で『星』の意だそうだ.因みに明日到着予定のタラコット(Tarakot)は星+砦に相当するとガイドDさんが教えてくれた.


ジュファールに向けて緑の山は続く

ジュファールに向けて緑の山は続く

ネパールガンジは畑が多いが,直ぐにジャングル地帯に入り,そして程なく山岳地帯となる.雪山は少なく緑の山が多いが,歩くのは大変な険しい峰々だ.これは確かに1週間とかで歩ける場所ではなさそうだ.

緑の山は仔細に見ると所々に畑があったり,住戸が見えたりする.でもそれらの密度はカトマンドゥ周辺の山々と比べるとぐっと低いようで,やはり秘境の呼称が似合いそうだ.


到着したジュファール空港

ジュファール空港に到着

30分余り飛んだであろうか,砂利のジュファール空港に到着した.周囲は緑の山に囲まれ,雲が浮かび,また深い谷も見えている.う~んなかなかいい眺めだ.

機から降りると滑走路脇には大勢の住民が待機している.飛行機で運ばれてくる物資を受け取って運ぶためらしい.この辺りは自動車どころか,馬車やロバ車もないし,通れる道すらない.なので自ずと飛行機が頼りとなり,航空会社も人より貨物に力を入れている(その方が運賃高いという)そうだ.ただ,どうしても価格は高くなり,例えば灯油価格は平地の5倍にも達するそうだから,消費者の生活も大変な訳だ.

私たちは大半のスタッフの皆さんと一緒に降り立ったが,ここでジュファールに住むキッチンボーイのRさんが新しく待っていてくれた.またここジュファールではさらに馬と馬方さんが程なく加わる手筈になっており,さあこれでトレッキングがスタートできることになった.なお自国民と外国人の運賃はおよそ2倍の差があると聞くが,これも腑に落ちないような.....

下は,ジュファール空港到着までの写真

ジュファール空港到着まででの眺め
ジュファール空港到着まででの眺め ジュファール空港到着まででの眺め ジュファール空港到着まででの眺め ジュファール空港到着まででの眺め ジュファール空港到着まででの眺め ジュファール空港到着まででの眺め ジュファール空港到着まででの眺め

砂利の滑走路脇でエンジンを外し修理中の機体があった.外国人エンジニアが修理にあたっているようだが,こんな野晒しの場所で大変なことだな~と思う.トレックを終えて戻る頃,修理完了どころか,さらに主翼まで外されていたので一層大変な事態になっていたようだった.



Cannergy'sホームへ