このナワルパニへ編では2011年8月~9月ネパールヒマラヤのロアードルパのトレッキングでラヒニからナワルパニへと歩いたときの写真とキャプションを載せました.
8月25日朝ラヒニから同日の宿泊地ナワルパニへと歩く.
この日のトレイル,特に前半は急な坂や細い部分,また幅は広くないが急な谷を越えるなどあり,今回のトレッキングでは一番大変な区間だったと思う.
8月25日朝ラヒニのテント式バッティ前広場のテントで目覚める.少し霧が多いようだ.だが朝食の頃から徐々に良くなってきてほっとする.
7:40AM北へと向けてスタートした.程なく美しい滝の脇を通過し,さらに行くと左写真の大きな沢に出合った.トレイルはここで途絶え,この沢を登る以外進めないようだ.ヒエ~ッ,上の方にはオーバーハングもあるではないか?と思うが他ルートが無いので仕方がない.暫く登ると,途中右手に繋がるトレイルが見えた.まさかのオーバーハングがないと判り,ほっとした.
沢登りの後はタラップ川右岸の高巻き道を登った.かなりの急勾配でハアハアする.ただこの辺りの高巻きから緑豊かな山の麓を流れるタラップ川峡谷を望む景観は実に見ごたえがある.緑豊かなのはまだ森林限界に達しておらず,さらに負のイメージが強い雨季(夏)のためであろう.また鳴り響く轟音は,川幅の割に急峻な流れを感じさせる.
暫く行くと今度は滝があった.これは横切る以外手がない.急峻な滝は深い深~いタラップ川峡谷まで落下している.怖いよ~....でもここもまたトラバースする以外代替ルートはないので意を決し,同行のAさんにくっついて渡った.渡ったがズボンはビショビショとなった.まあ,晴れていたから暫く歩いたら乾き,助かった.
この日は難所が多い.さらに行くと土砂崩れもあった.崩れて堆積した柔らかな踏み跡を行くのは結構気になった.何しろ片側は断崖なので.
トレイルは断崖の脇腹をコの字状に抉って作られている.コの幅と高さは馬が通過できるに十分なサイズである.こうした箇所は一般に岩の断崖であるので崩れる心配はなく安心して通れる.
ところでこうした場所の工事は,最近はダイナマイトを使うであろうが,昔はどうしたのかな?狭い幅ながら何とか手で削りながら時間を掛けて掘っていったのか.....?いや,道そのものが無かったのか....
高巻き道を暫く歩いた後は下りに入った.徐々に高度を下げ,先方にタラップ川を渡る橋が見える辺りの道端でシェフのGさんがお昼ご飯の支度をしている場所に到着した.11:40AMだった.う~ん今回のトレッキングで今日午前歩いたところが多分一番大変な場所だったのではなかろうか.地図や他の資料を見ると,この先標高は高くなるが必ずしも険しいところは多くないように思えた.
さてシェフGさん心づくしの料理が整い,青空の下で頂戴した.美味しかった.ご馳走様でした!
下は,お昼までの道中風景
ランチの後少し進み,吊り橋でタラップ川を渡り,対岸(左岸側)に出た.この辺りはトレイルが川縁に沿い,川岸が広くなった所があった.こうした場所には透かさずテントが建てられている.多分茶屋若しくはバッティを営んでいるのではなかろうか.川は急流の割に濁っておらずきれいに見える.現にテント住民の奥さんが川原で歯磨きしていることだし,まあ大丈夫そうだ.
左岸のゆったりしたトレイルを遡っていくとやがて道は途絶え,元の右岸側に渡る橋が現れる.これを渡り,暫く遡上する.そしてやがて先方にタラップ側右岸川原で広くなった場所(写真中央)が見えてきた.ここがナワルパニで仔細に見ると,上の方には大きなテントがあり,下の方には廃屋であろうか石の囲いがあり,この近くに既に到着した私たちの馬と荷物が置いてあった.
さらによく見ると,上記大きなテントと廃屋の間には,左手からタラップ川に注ぐ小川が流れているのが見える.ナワルパニ(Nawarpani)のNawarはブルーシープ,paniは水に相当するネパール語で,ブルーシープがしばしばこの小川の水を飲みに現れるのがナワルパニという地名の由来とガイドDさんが話してくれた.な~るほど.私はまだブルーシープを見たことがないが,青いのであろうか?Dさんに訊くと,別に青くはなく,普通の薄茶色というか,そんなものらしい.ではどうしてブルーが付くんだ....?
ナワルパニのテント場に着くと馬方の一人,Dさん(二人ともDで始まるが)が馬の顔飾りを繕っていた.飾りは全部の馬に着けるのではなく,先頭のリーダーとか特定の馬だけだ.時々高い羽飾りのような兜を見かけることもあって,馬方さんの愛情が伝わってくるようだ.
下は,ナワルパニ到着までのいろいろな写真
この日もいろいろな花を見かけた.必ずしも綺麗に撮れているわけではないが載せた.