ミンタンMinh Tan

このミンタン編では,2018年9月14日ハジャンで朝を迎え,ミンタン金曜市に行き見物,次いでヌン族クェッティン村,ボイ族村を訪問し,ジオパーク展望台に上りおっぱい山を眺めたときの写真を載せました.

ミンタン付近のGoogleマップ(静止マップ)map around Minh Tan

ミンタン付近のマップ(Googleマップのスクリーンショット)

9月14日朝ハジャン12を出て,赤い(戻りのグリーンと重なったところは茶色)線のトラックを辿り,ミンタン13に行き,次いでヌン族クェッティン村,ボイ族村を,ジオパーク展望台(茶色フックの下辺り)に進んだ.

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ハジャンの朝in the morning at Ha Giang

9月14日朝のハジャンの街

朝のハジャンの街

9月14日朝のハジャンのハアンホテルで朝を迎えた.そしてホテルから少し先のレストランに歩いた.この辺りはメインストリートであろうが,さして混んでないのがいい.


つけ麺タイプ用フォーの肉団子を焼く

つけ麺タイプ用フォーのミートボールを焼く

こちらが訪れたレストランの店頭.道路に面してコンロの上につけ麺タイプ用フォーのミートボールを焼いている.こうすれば煙が店内に入り込む心配がないのだ.

こちらのお店の特徴は,普通のスープ入りフォーの他につけ麺フォーがあることだそうだ.確かに初めて聞くタイプだが,まあもりそばとか,冷やし中華とかと同じカテゴリーだ.

そして一般のフォーは薄くスライスしたビーフ,若しくはチキンであるが,つけ麺タイプはひき肉のミートボールを平たく潰した,言わばミニハンバーグのようなもので,いま歩道上で焼いているのがそれだ.


ハジャンの朝,奥さんが歩道の内側で麺を装う

奥さんが歩道の内側で麺を装う

麺に関しては奥さんの縄張りで,スープタイプ,つけ麺タイプ一手に捌いている.なかなか人気のお店のようで客はどんどん現れる.


ハジャンの朝つけ麺タイプを出してもらった

つけ麺タイプを出してもらった

他では食べられない,ここだけで食べることができる,そのつけ麺フォーを選択しない理由はなかろう.そして出してもらったのがこれだ.単に右のスープに左の白い麺を放り込んで,出してくれれば普通タイプのフォーなのでは,と一瞬思ったが,そうではないことが口に入れて解った.

つけ麺タイプの汁はヤマサの濃縮つゆの素を普通4倍薄めにするところを,2倍薄めにしたようなもので,甘みを含めて若干濃い目の味だ.それにミニハンバーグ状お肉が大きく異なる.このように普通タイプとの違いはあるが,連日食べるにどうかとなると微妙かな....


ミンタン金曜市Minh Tan Friday Market

ミンタンに向かう

ミンタンに向かう

朝食後,フォードバンは今回ツアー主要スポットの一つミンタンに向かった.う~ん雨で視界が霞んでるな~


ミンタンの街に到着

ミンタンの街に到着

ミンタンの街,すなわちミンタン金曜市入り口に到着した.バイクが大量に並んでいれば,そこは市場の入口と法の定めにあるのだ.


ミンタン金曜市雨で売り方も買い手も厄介だ

雨で売り方も買い手も厄介だ

ここは果物屋さん.りんごはずいぶん豊富ですね.手の向う側にある茶色のツブツブは,名前が思い出せないがライチと同じような味だったので,同じ仲間かと思われる.

ただ雨で人出は少なめ,売り手は商品に雨が掛からないように,お客さんは傘を差したり足元に気を付けたり.盛り上がりにくい.


ミンタン金曜市肉屋さんもパラソルを広げ営業

肉屋さんもパラソルを広げ営業

肉屋さんも大きなパラソルを広げ営業中だ.それにバイクのお客さんはバイクに跨ったまま品定めをし,買い取るようだ.雨なので早く買い物を済ませて帰宅したいのでしょう.


ミンタン金曜市衣料品や雑貨は屋内で心配なし

衣料品や雑貨は屋内で心配なし

衣料品は濡れてはまずいので,大屋根の下に店舗を構えている.これで商品は心配ないのだが,やはり雨のせいであろう,ちょっと市場らしい喧騒はなく,寂しい.


ミンタン金曜市のお客さん

ミンタン金曜市のお客さん

ミンタン金曜市には白モン族とランテンザオ族の人が,売り方,買い方双方に多いようだ.

写真の女性はランテンザオ族(Lan Ten Dao)であろうが,これまで2回ほど他所で会った同族の人の衣装とはかなり異なるように見える.

黒を基調に少し赤をあしらい,赤,白,黒横ストライプの付いた赤スカーフ,その上に黒いサンバイザー,シルバーの多重ネックレスなど,極めて特徴的で,アイデンティティがしっかりと確立されているように見える.


ミンタン金曜市ランテンザオ族アクセサリーのお店

ランテンザオ族アクセサリーのお店

ランテンザオ族アクセサリーを専門とする(と思われる)ショップが開店していた.シルバーネックレスは四重にすると結構重くなりそうですね.


ミンタン金曜市フードコートで一休み

フードコートで一休み

ミンタン金曜市にも当然フードコートが備えられ,ここで朝食を摂ったり,お茶を楽しむことができる.この日は雨なので雨宿りとしても活用されているようだ.

座っている人を眺めると黒い装束こそ見えないが,赤,白,黒横ストライプの付いた赤スカーフの女性は何人も見えますね.きっとランテンザオ族の人々でしょう.

一方,もう一方多いと聞いていた白モン族(white Hmong)の人は伝統的プリーツスカートなど纏っていないためか,ちょっと判らないですね.


ミンタン金曜市カモとアヒルの雛屋さん

カモとアヒルの雛屋さん

ホントかどうか判らないが,左はカモ(黒と黄色が混じっている),右はアヒル(黄一色)と決めつけてみた.まあ大きくなれば判るだろう.

何れにしても雛は可愛いね.


ミンタンのち方行政機関か

ミンタンのち方行政機関か

全く読めないのだが,門構えや,何だかんだそこに記されていることから,地方政府押し付け的香りが漂う.....偏見かな.上述のように今回ツアー主要スポットの一つなので,このまま終わるのも何だかあっけない気がして載せてみたことを理解して欲しい(←自分に言い聞かせている).


ヌン族クェッティン村a Nung Village

ミンタンを離れヌン族クェッティン村へ向かう

ミンタンを離れヌン族の村へ向かう

あっけなくミンタン金曜市が終わり,小雨続くQL4C街道北進を再開した.小雨ではあるが,遠くは霞んで展望が利かない.


ヌン族クェッティン村に入る

ヌン族クェッティン村に入る

目指すヌン族(Nung)クェッティン村に入ってきた.そして村入り口では大きなテントを張り,何やら青年たちが竹細工をしている.村で亡くなった人が出て,葬儀の準備なのだそうだ.


ヌン族クェッティン村の佇まい

ヌン族クェッティン村の佇まい

車道から小路を入ると,複数の住宅があちこちに建つヌン族クェッティン村の佇まいが望めた.住宅の手前にはかぼちゃ畑が広がっていた.住宅地や畑は概ねフラットで住みやすい環境に見える.

ただ村で葬儀があるということから,沈んだ雰囲気で,実際葬儀に携わる人も出かけて疎らだ.私たちもごく控え目にそっと外側を眺めさせてもらうに留める.

ヌン族(Nung)の人口は70万人ほどで,最大少数民族タイー族(Tay)と同じタイ語系言語で,殆ど話が通じる程度似ているようだ.

またWさんのレポートを参照すると,ヌン族は中越国境地帯,かつてのベトナム共産党革命拠点近くに多く住み,漢字や,漢字ベースの文字を使用,仏教,儒教,道教等も取り入れるなど,なかなか複雑だ.しかして革命側で働くものが多かった反面,南に渡ったり,華僑と偽り課税逃れする輩がいたり,一筋縄ではいかない民族のようだ.


ヌン族クェッティン村

ヌン族の住宅

切妻スレートまたはスレートに瓦の二重屋根,土壁の二階建て,バルコニー付きでなかなか立派な造りだ.

近年ヌン族は中越国境貿易など財を成す者が出る一方,耕作地が減った人も多く,格差が広がっているということだ.


ヌン族クェッティン村トウモロコシの残り立ち茎を添え木にトマト栽培

トウモロコシの残り立ち茎を添え木にトマト栽培

ここは現在トマト畑だ.夏まではトウモロコシ畑で,その収穫後,茎の中ほどまで残しカット.残ったトウモロコシ茎を添え木としてトマトを育てている.頭いい~.


ヌン族クェッティン村ずいぶん細い夕顔

ずいぶん細い夕顔

長い蔓に実っているので夕顔のように見える.でも夕顔にしてはずいぶん細い.こんなに細いタイプ見たことがないし.....初めて見る野菜かな.

クェッティン村ではこうした露地栽培の他にビニールハウス栽培も見られる.ハウスでレストラン等に安定供給を図り,付加価値向上に努めているのだそうだ.


ボイ族村a Bo Y Village

ボイ族村に向かう

ボイ族村に向かう

ヌン族村の後,ボイ族(Bo Y)のクェッテン村に向かった.この辺りはカルスト地形のようで,そうした山々が連なる.


ボイ族の稲わら干し

ボイ族の稲わら干し

QL4C街道からボイ族村への農道に入った.稲は既に刈り取られた部分があり,藁の刈る位置は以前他民族の田んぼで見たようにやはり高い位置だ.

そしてその刈り残された茎の上に,既に脱穀済みの束ねた藁が,穂のあった方向を上にして立てかけてある.稲藁は乾燥して家畜の餌になるのでしょう.ちょっと驚いたのは稲藁の束ねる位置が根本ではなく,穂先に近いことだ.こういう流儀もあるんですね~


ボイ族村の住宅

ボイ族村の住宅

ボイ族のクェッテン村に入った.住宅は切妻屋根で土壁構造だ.一階建てと二階建てがあるようだ.

ボイ族(Bo Y)はベトナムだけに居住し,僅か1500人程度の人口という.タイ語系言語を話すが,中越国境近くのボイ族は中国語を話し,漢族風装束も身に着けるそうだ.


ボイ族伝統衣装

ボイ族伝統衣装

こちらの二階建て住宅に住まうお宅にお邪魔した.そしてボイ族伝統衣装を着けて見せてくれた.

ボイ族伝統衣装は藍のろうけつ染めに刺繍を施したという美しいものだ.またスカートは少し長めのプリーツタイプで,キャップは長い髪をまとめて覆う高目のものだ.

ただ人口が少ない故に,こうした衣装の所有者が減り,また技術伝承者もいなくなりつつあり,刺繍に変えてプリントで代用,更にはモン族やヌン族の衣装で済ませるときも多くなったそうだ.


ボイ族住宅を見せてもらう

ボイ族住宅を見せてもらう

こちらの住宅,一階部分を覗かせてもらった.ドア近く土間では収穫.脱穀,籾摺りが終わり,乾燥中の米が置かれていた.乾燥を終え次第精米し,新米として味わうのでしょう.

その奥はリビングスペースで,バックには漢字入り中国画,テレビが置かれ,上にはご主人でしょうか写真,その下にホーチミンの写真,横には多数の証書類が貼られている.このお宅に限らないが,ホーチミンの写真が一番上でないことが多いのは興味深い.

また左側には冷蔵庫とお茶用具一式,さらに左はカーテンで仕切られた別室であろう.


お嬢さんと一緒にカルスト山前に立つ

お嬢さんと一緒にカルスト山前に立つ

家の前庭でお嬢さんと一緒にカルスト山を背に立ってくれた.この子は花を積んではお母さんに渡す,とても優しい子だった.伝統衣装伝承できればいいが,さてどうでしょうね....


おっぱい山Nui Doi

ジオパーク展望台に上る

ジオパーク展望台に上る

ボイ族クェッテン村を後に,車はさらに北に進み,ジオパーク駐車場に到着した.

そして私たちはおっぱい山見物のため,展望台に至る写真の階段を上った.


展望台に出る

展望台に出る

階段を上りきると東屋と岩の天然展望デッキがあり,下がよく見渡せる.

大気がモヤっているがカルスト地形の山々,パッチワークのような稲田,建物の点在する近くの街など望める.


おっぱい山とパッチワーク稲田

おっぱい山とパッチワーク稲田

展望デッキのちょうど先におっぱい山があり,その手前にパッチワーク状稲田が美しく展開されている.

田んぼ輪郭はフリーハンドで描いた曲線のように自由奔放,そして稲は種類が違うのか,或いは作付けタイミングが異なったためか色に差があり,また既に刈り取られ地べた色となっている.こうした形と色の織り成す景観は見事だ.


左手はこの後ランチを頂くクアンバ(Quan Ba)方面

左手はこの後ランチを頂くクアンバ方面

左手方向に見える建物群は,この後ランチを頂くクアンバ(Quan Ba)の街のようだ.さて今日は何だろうか.


展望台でSNSアクセス(想像)のランテンザオ族女性

展望台でSNSアクセス(想像)のランテンザオ族女性

脇では横ストライプ入り赤いキャップからランテンザオ族と思しき女性が素早くスマホを操作している.撮ったおっぱい山やパッチワーク状稲田をSNSにアップしているか,或いはメールで知人に送っているか....余計なおせっかい済みません.できれば私もその場で写真送信くらいしてみたいものだが,トロくてとても叶わないのだ.


駐車場にはお土産店も

駐車場にはお土産店も

展望台下駐車場にはお土産店があり,少数民族デザインのバッグや,野生の人参,きのこ乾物など揃えている.


お土産店縁の祭壇

お土産店縁の祭壇

お土産店店舗の縁には祭壇が設けられ,お花が活けられ,燃え尽きた線香,それに賽銭入れがあった.例えば御神体など,具象的に祀ってあるものが存在しないのはちょっとイスラムのようで興味深い.


さてこれで午前中の分は終わった.次はイェンミンのページで午後の分を載せよう.



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