ムオンライMuong Lay

このムオンライ編では,2018年9月7日,黒ターイ族バンヘン村訪問後車で北上を継続し,赤モン族の路上市場を覗き,赤モン族のサロ村を訪ね,夕暮れのムオンライに来て夕食,そしてムオンライのタンビンホテル至り一泊,翌9月8日朝ムオンライ市場を訪ねたときの写真を載せました.

ムオンライ付近のGoogleマップ(静止マップ)map around Muong Lay

ムオンライ付近のマップ(Googleマップのスクリーンショット)

マーカー4がムオンライのタンビンホテルの位置.その前,道沿いに川が流れていたのだがこのマップでは載っていない.ダー川(Da)の支流のようだ.

ムオンライはディエンビエン省に属し,その北東端辺りに位置しているようだ.

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赤モン族の路上市場red Hmong Market

ディエンビエンフー盆地の外れになる

ディエンビエンフー盆地の外れになる

黒ターイ族(Thai)バンヘン村訪問後,車で北上を再開した.やがて盆地の平原部は終わりに近づき,山が間近になってきた.やや色づき始めた稲穂で囲まれた中に,スレート葺き入母屋屋根,高床式住宅が見える.やはり黒ターイ族(Thai)のお宅でしょうか.


盆地が終わり,山道に入り,路上市場になる

盆地が終わり,山道に入り,路上市場になる

そのうち盆地が終わり,山道に入り,車はカーブを繰り返しながら進んだ.そしてカーブ内側に具合良く路端空間のある場所があり,ここで路上マーケットが開かれていた.

近所の村に住む赤モン族(Red Hmong)の皆さんだそうだ.モン族(Hmong)は赤モン,青モン,白モンなど全部合わせてターイ族(Thai)の半分くらいの人口で,メオ/ザオ語系モン語を話し,ターイ族(Thai)のタイ語系とは完全に異なるようだ.またターイ族は主に平地に住むが,モン族は山間部,高地で暮らすようだ.


ドライブスルーマーケット

ドライブスルーマーケット

この路上マーケットはカーブの内側で,通過するバイクライダーはスピードを落とし,自動的に並ぶ商品に目が行く.そしてバイクに跨ったまま買い物を済ませ,走り去る.つまりドライブスルーマーケットで便利なのだ.

ところでこのマーケットの出店者は多いが,一人当たりの品数は控えめだ.多分特定の曜日ではなく,毎日ささやかに開かれているのではなかろうか.

並んだ品は一般的な野菜に,通年収穫できるのかタケノコ,グアバなど,さらにペットボトル入り活コウロギ(フライにするとか,まさか~と思ったが事実らしい)なども並んでいた.


近くを流れる川は濁流

近くを流れる川は濁流

最近大雨が降ったようで,近くの川は泥の流れになっている.この先通過する道路では崖崩れの場面にしばしば遭遇する.


赤モン族のサロ村red Hmong Village

サロ村赤モン族の住宅

サロ村赤モン族の住宅

私達の車は街道脇のサロ村を訪れた.この村は赤モン族の暮らすエリアで,住宅はスレート寄せ棟(入り母屋風?)の軸工法平屋建てが多いようだ.壁は板張りで,隙間があり,風通しが良さそうだ.


刺繍に勤しむ3代家族

刺繍に勤しむ3代家族

ここのお宅では,多分右から大奥さん,若奥さん,奥さん,甥っ子を抱いた若奥さんの妹さん....であろうか?皆刺繍に励んでいる.右の大奥さん着用の刺繍の施された赤いスカートが赤モン族の証しと云うことだ.そしてそうした刺繍に対しては最大限凝るそうで,このように刺繍に励むのでしょう.

また背後には何枚かの半円形に吊られた赤いスカートが見えている.こうした面からも刺繍は赤モンファッションの要だと知る.


赤モン族住宅内部

赤モン族住宅内部

広~い土間のワンルームで,側面にベッド(2段のもあり)を置いた寝室スペースが設けられ,トウモロコシなど収穫物の乾燥や,肥料置き場にも 用いられている.また屋根裏も農作物の貯蔵スペースなどに利用されている.


ワンルーム片端にはキッチン

ワンルーム片端にはキッチン

広いワンルームの片端はキッチンスペースだ.炊事は主に薪によるようだ.


赤モン族の赤いスカート

赤モン族の赤いスカート

これが赤モン族の赤いスカート.細かな刺繍は伝統的デザインの骨格をベースに,自分好みにアレンジしたものであろう.


トウモロコシ干しの娘さん

トウモロコシ干しの娘さん

赤モン族の若い娘が平服で庭先のトウモロコシの実をシートに広げて乾燥作業だ.よく見ると針仕事をしながら合間にトウモロコシをかき混ぜているようだ.若い女性の伝統衣装着用は少なめであろうか.

庭先干しは,陽が当たるので乾きやすいが,雨になると慌てて取り込むのが大変そうだ.


こちらも針仕事の赤モン族女性

こちらも針仕事の赤モン族女性

こちらも針仕事の赤モン族女性だ.身につけている衣装はとても手の込んだ模様で,スカーフとのデザイン調和も図っているようだ.


サロ村でバレーボールに興じる青年たち

サロ村でバレーボールに興じる青年たち

サロ村の一角に平らな場所があり,ネットを張り青年たちがバレーボールに興じていた.この日は金曜日だが仕事を終えた時間帯であろう.

ベトナムで圧倒的人気のスポーツは諸国同様サッカーだそうだが,ここ山間の地で広い用地確保は難しいであろうから,バレーボール辺りに落ち着くか.....いや待てよ,左側はサッカー(あるいはフットサル)の練習かな?


サロ村のカフェ

サロ村のカフェ

ここはサロ村のオープンカフェ.いかにも山間の静寂が支配する,有り体に言えば些か寂しいお店だ.仕事は終わったし,花金のことだし,ここに集いビールを楽しむのでしょう.男性たちも伝統衣装ならもっといい(観光客の都合です,もちろん)のだが.


夕暮れのムオンライevening at Muong Lay

夕刻過ぎてムオンライの街に入る

夕刻過ぎてムオンライの街に入る

サロ村の後,街道に戻り,北上を続けた.やがて夕刻が過ぎ,ムオンライの街に入ってきた.街の灯は少なく,僅かお店の看板と店頭照明が頼りだ.


ムオンライの街のレストラン

ムオンライの街のレストラン

夕食を頂くためこのムオンライの街のレストランに入った.看板のCOMは白ごはん,左下PHOはフォー,その右LAUは(主に牛の)内臓煮込み,とのことだ.ということで,レストランより『めし屋』の呼称がしっくりきそうなお店だ.

なおこれ以降食事で訪れる山村のお店は,大方店名は小さい(もしくは表示が無い)がCOMとPHOが大きく掲げられたお店が多かった.何れも質素なお店であるが特にPHOの美味しいところが多かった.


平らげたムオンライ料理

平らげたムオンライ料理

食べる前に撮せばいいものを.....腹一杯になってようやく思い出す.炒めた野菜,エビ,鶏と野菜のスープなど,それに若干薄め(アルコール度少ない)ビール.冷房がなく暑いし,まあ,こんなものであろう.


ムオンライのタンビンホテルThanh Binh Hotel

ムオンライのタンビンホテル(Thanh Binh Hotel)に至る

タンビンホテルに至る

ムオンライの街のめし屋で夕食後,私達のフォードバンは街灯のない暗い道を走り,再び北に向かった.道の右側には時々茶色に濁るかなり大きな湖か川が見える.だが周りには住宅など殆ど見えず,一体どんなジャングルに入っていくんだ.....

そして夜8時前,タンビンホテルに到着した.比較的新しく建設されたようできれいである.安心した.


ムオンライのタンビンホテルの部屋

タンビンホテルの部屋

部屋に入ると清潔にベッドメークされ,バスタブやwifi,エアコンを備えていたが,エアコンの効きが悪く暑かった.なお部屋の外は真っ暗で何も見えない.

なおテレビ(確かPanasonic)(+チューナー)のリモコンが2つあり,これがどうも上手く操作できない.ここのホテルだけでなく,他国でもこうしたタイプがしばしばあるが,いつも上手く映せない.単純に1を押せば1番,2を押せば2番....のようにしてくれないものかの~(←高齢者の願い)

夜半には一時大きな雨音が聞こえた.明日はどうかな~


タンビンホテルで9月8日になる

タンビンホテルで9月8日になる

さてタンビンホテルで9月8日朝を迎えた.昨夜は真っ暗で何も見えなかったが,朝は小雨がちながら外がよく見える.緑に囲まれた茶色は大きな川だった.でもこんな大きな川なのにGoogle mapsには載ってないのが不思議だ.でもどうやらダー川(Da)の支流のようだ.また川幅があるのは少し下流にダムが設けられているためのようだ.

ホテルの庭には大きなスイミングプールを備えている.この日は私達以外の客は少ないようであったが,リゾートホテルとして建てられたのであろう.


ムオンライのタンビンホテルの前庭

タンビンホテルの前庭

タンビンホテルの前庭に降りてみた.霧雨程度だがいくらか降っている.


ムオンライのタンビンホテルの盆栽

タンビンホテルの盆栽

建物の軒下辺りに盆栽がたくさん並べてある.ミニチュア木を鉢で育て,仕立てるのは日本のそれと同じであろうが,見たところ松や梅,皐月といった日本でよく見かける以外の樹木があったり,大型の鉢と木などバラエティに富んでいる.何れにしても愛好者が多いように見える.


ムオンライのタンビンホテルでフォーの朝食

タンビンホテルでフォーの朝食

タンビンホテルの庭に面したレストランに行き,フォーの朝食を頂いた.美味しい.やはりベトナムはフォーなら間違いなさそうだ.それとバナナのデザートも付いていた.こちらも普通に美味しかった.


ムオンライ市場Muong Lay Market

ムオンライ市場入り口

ムオンライ市場入り口

タンビンホテルで朝食後,昨夜辿った暗い夜道を逆方向つまり南に戻った.そして市場入口に来て停車した.入り口にはベトナム共産党1930/3/2結党から88周年,と思しき看板が掲げられていた.


ハンモックにスマホの売り子さん

ハンモックにスマホの売り子さん

玉ねぎ,キャベツ,キュウリ,トマト,じゃがいも,細ねぎなど商う八百屋さん.ハンモックにスマホでゆったり構えている.まあそれで十分売上が立つのでしょう.いいことだ.


沢ガニや魚の開きを売るお店

沢ガニや魚の開きを売るお店

沢ガニや魚の開き,それとはジャンルの異なるモヤシ,さつまいもやタロイモを売るお店.魚はやはりハロン湾の方から来るのでしょうか.


ムオンライ市場の犬肉店

犬肉店

精肉店は主に牛肉や豚肉を扱っているが,このお店のように犬肉専門店もある.見るとびっくりする.皮も付いたままであるが,毛はバーナーで焼かれて取り除かれているようだ.なお食べるのは赤犬のみということだ.


ムオンライ市場時々伝統衣装の人も

時々伝統衣装の人も

ムオンライ市場には売り子も,買い手も時々伝統衣装の人が見える.さてこの方は黒いロングスカートでターイ族かな?いやモン族かな?....やはりよく判らないな....

今選んでいる青いマンゴーは炒め料理に使われるそうだ.その並び,写真右下は柿で,ベトナムでも採れることにちょっと驚く.


ムオンライ市場白モン族の蒸しパンを頂く

白モン族の蒸しパンを頂く

この婦人は白モン族だそうで,他のモン族と比べて白一色シンプルだ.中に豆の餡が入っている蒸しパンを売っており,添乗Wさんが買って,皆に分けてくれた.温かで美味しかった.


ムオンライ市場を離れダー川支流対岸へ

ムオンライ市場を離れダー川支流対岸へ

ムオンライ市場見物を終えて,車はダー川支流に架かる橋を渡り対岸(右岸)に渡った.渡った先の橋の袂にも露天市場が開かれていた.こうして眺めていると,少なくとも村や小さな町では固定販売店舗より,露天を含めた市場でのショッピングが主流なのだな~と思うに至った.


さて今日はこの後シンホーに向かう.もっと山の中ということだろう.



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