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プティアPuthia

このプティア編では,2019年11月10日朝バスでプティアを訪れ,シヴァ寺院,村の市場と旧マハラジャ館,大ゴヴィンダ寺院,アニク寺院など見物したときの写真を載せました.

プティア付近のGoogleマップ(静止マップ)map around Puthia

プティア付近のマップ(Googleマップのスクリーンショット)

プティア村はマーカー9に位置している.

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シヴァ寺院a Shiva temple

シヴァ寺院

シヴァ寺院

私達はヒンドゥーの村プティアに到着した.そして最初にシヴァ寺院を訪れた.この寺院の屋根に5つの塔が立ち,北インドでパンチャラトナ(五塔式)と呼ばれるスタイルで,この辺りでは稀な建築だそうだ.

塔は込み入った外側で,何らかの収納物を内部に収めるためかドアが見えている.


シヴァ寺院本堂

シヴァ寺院本堂

ここが寺院本堂,礼拝堂である.左右にシヴァ像が並び,手前にはまあ随分立派なリンガが祀られている.


アーチ列柱の回廊

アーチ列柱の回廊

アーチ列柱の回廊はモスクでもよく見られるが,ここのアーチ列柱は若干イスラムスタイルと異なっている.つまりイスラムの場合もっとスッキリデザインが多いが,ここのアーチ縁には細かな凹凸装飾が施され,柱は複数本組み合わせた複雑なデザインだ.柱に関してはカトリック教会のそれと似た面も感じられる.


シヴァ寺院の剥ぎ取られたレリーフ

剥ぎ取られたレリーフ

回廊には剥ぎ取られたレリーフ跡が幾つも見えた.多分ヒンドゥーの神が飾られていたのであろうが,イスラム軍に攻め入られた際に破壊されたのではなかろうか.

またこうした壊れた部分を観ると,主構造はレンガで,表面を白い漆喰で仕上げてあるようだ.


シヴァ寺院から眺めたプティア村

シヴァ寺院から眺めたプティア村

一階部分が店舗,二階が居住区間になっているような建物が並んでいる.自転車に乗っている人が結構目立つが,全体的には他所と比べて混み合っておらず,バングラらしくないような.....(言い過ぎです)


ロッド寺院(Rod Temple)

ロッド寺院(Rod Temple)

シヴァ寺院の直ぐ側に建てられた小型寺院.ロッド寺院(Rod Temple)と呼ばれるようだ.こちらはジャガンナート(Jagannath)という神様を祀っているという.

で,そのジャガンナートはヴィシュヌ神(シヴァと並ぶヒンドゥー最高神)の化身の一つであるクリシュナと同一視される場合が多いそうだ.ヒンドゥーは神様や化身がたくさん登場するのでややこしい.

なお現在の宗教は,インドではないのでシヴァの関わるヒンドゥーは少なく,イスラムが圧倒的多数(95%)を占めるようだ.


市場とマハラジャ館bazaar and the Maharaja palace

プティア村のヤギ

プティア村のヤギ

上で見た村を歩いた.道端にはヤギが繋がれていた.ヤギは綱が無いとどこかに行ってしまい,戻ってこないのだ.牛や馬は戻る習性があるが,ヤギは自由に対する思いが強いのだ.まあ,解ります.


プティア村のバザール

プティア村のバザール

ヤギの前を過ぎるとバザールだった.小さな村のバザールなので,店舗数も人出も限定的であるが,まあ普通であろう.

左下グリーンの野菜は何かな...


バザール一画にはスナックのお店も

バザールの一画にはスナックのお店も

バザールの一画には揚げパンであろうか,スナックのお店があった.お店を営んでいる人も買い物客も頃合いを見て食事客として現れるのでしょう.


昔のマハラジャの館

昔のマハラジャの館(ラジバリ)

随分大きな館だが,かつてマハラジャのお城(ラジバリ)だったということだ.多分日本の農地解放で大地主の土地が召し上げられたりしたように,ここも政権が替わってそれまでの地位を失ったのではないだろうか.

そして現在は公的機関の所有になり,活用されているとのことだ.


マハラジャの館は豪勢な造り

マハラジャの館は豪勢な造り

マハラジャ(Maharaja)は大領主のことだが,さすが館は豪勢な造りだ.ただこの館は平地の上に建つ無防備な大きな建物といった雰囲気に見える.つまり山の上でもないし,お堀が在るわけでもないし....多分領主は領民に無理な税金を課すことなく,周りのマハラジャとは平和条約を結び,中央政府には税制通り納税し....平和なプティア村を維持していたのでしょうか.


大ゴヴィンダ寺院Great Govinda Temple

大ゴヴィンダ寺院

大ゴヴィンダ寺院

1823年~1895年に建てられたという大ゴヴィンダ寺院.引いて撮れなかったが,屋根には複数,シヴァ寺院同様5つであったと思う,の塔が立っている.

5つの尖塔があるので基本的には最初に見物したシヴァ寺院と同じ北インドのパンチャラトナ(五塔式)のカテゴリに属するのであろう.


大ゴヴィンダ寺院の柱

大ゴヴィンダ寺院の柱

壁や柱には無数のテラコッタレリーフが嵌め込まれている.絵柄は幾何学模様やヒンドゥー的身体をくねらせた人物(あるいは神)像などが多い.


壁に嵌め込まれたシヴァとパールヴァティ(Parvathi)

壁に嵌め込まれたシヴァとパールヴァティ

壁には人々を救うため一手に毒を飲み干し青くなったシヴァ(Shiva)と,奥さんのパールヴァティ(Parvathi)を描いた絵が壁に嵌め込まれていた.神様なのにとっても世俗的な顔立ちやポーズであるところがヒンドゥー的だとこのときもまた私は思った.


大ゴヴィンダ寺院の付属建物

大ゴヴィンダ寺院の付属建物

大ゴヴィンダ寺院の庭にあった建物.宝物殿か何かであろうか.

ここで注視すべきは屋根で,アンブレラ屋根,あるいはバングラ屋根(バンガルダール屋根)と呼ばれ,テラコッタレリーフと共にベンガル独特の様式という.雨の多いベンガルで建物を守るに適しているそうだ.


アニク寺院Anik Temple

アクニ寺院と小ゴヴィンダ寺院

アクニ寺院と小ゴヴィンダ寺院

手前(右側)のトンガリ屋根は小ゴヴィンダ寺院だそうで,前記大ゴヴィンダ寺院の子分ということであろうか.

左三連アンブレラ屋根はアクニ寺院(Anik Temple)ということだ.

手前には庭があり,池も備えていたか.


アニク寺院

アクニ寺院

アクニ寺院の屋根は名のようにアンブレラのようであるし,またテントのフライシートのようでもある.とにかくこうした屋根はとても印象的で,何もかも直ぐに忘れてしまう私にも記憶に留まりそうだ.

壁面や柱を覆う素焼きのテラコッタは,これでもかとばかり全面的に貼られている.


モズレムの子らも熱心に見学

モズレムの子らも熱心に見学

一連の建築はヒンドゥーの施設であるが,写真のようにモズレムの子らも熱心に見入っていた.純粋に建築構造として興味深いのはだれでも同じであろう.