レンガ工場brickyard
このレンガ工場編では,2019年11月9日パハルプール見物の後,車でレンガ工場に向かい,到着するとレンガ作り工程を詳しく見せてもらったときの写真を載せました.
レンガ工場に向かうgo to Brickyard
果樹園あり
パハルプールを出て街道を走っていると果樹園が見えた.木はまだ小さいが生育中のマンゴーでしょううか(←つい食べたいものが頭に浮かぶようだ)
町を通過
いつものように幾つもの町や村を通過する.Yシャツに黒かばんのビジネスマン風の人が見える.でも乗用車はどこにも見当たりませんね.
そして次の村を通過
いつものとおりです.小さなショップが無数に並んでいるのですが,やはり人口が多い(日本の1.3倍くらい)ので何とか就業先を確保する役目も大きいと思われる.
先方にはMITSUBISHIパトカーが変わりなく先導してくれています.
畑作地帯に入る
これも変わりないパターンで村の後は畑作,もしくは田んぼ地帯に入る.まあこれはバングラに限らずどこの国も同じであろうが.ただしバングラの町や村の頻度は著しく高いのが特徴だ.
レンガ工場Brickyard
山を切り崩す
さてレンガ工場に到着した.最初からここを目指していたわけではなく,ガイドSさんが目視しながら見物に適する場所に目星を付け,現場責任者と交渉し,決めたということだ.
さて最初の工程は山を切り崩す作業だ.鍬やシャベルを使い,人力でやっている.もろに体力勝負だ.
水を加え捏ねる工程
山から切り崩した土はドラム缶に入れ,水を加えて捏ね,粘土状に加工する.ここは動力源としてエンジンが使われている.
硬めのゲル状に加工された粘土は手押し車に載せられ,成形場に運ばれる.積載粘土は大量でかなり力が要りそうだ.
成形工程
成形場に運ばれてきた来た粘土は,木の型枠に詰められ成形される.成形工程は二人がかりで,手前の人は離型剤として砂を木型に塗布しているのだと思う.成形されたものは表面に『BBC』の文字が付されているが,BBCに納品ではなく,このレンガ会社のロゴということだ.
成形工の賃金は1個当たり1タカ(1.2円くらい)でとても安い.今後の改善余地は大きそうだ.なお賃金は各工程によってそれぞれ別に定められているという.
乾燥工程
整形された生レンガは天日の下で乾燥工程に入る.その期間は当然天気に左右されるが,例えば日干し1週間後,焼成炉に運ばれ,5日~7日くらいの日数掛けて焼成されるそうだ.焼成前の乾燥粘土レンガまでのコストは8タカ(10円くらい)ということだ.なお完成品の販売価格も聞いたのだが,確か粘土レンガの2倍くらいだったかな....
なおこの工場は焼成炉を備えず,見ることができなかったのは残念だった.焼成炉の燃料は100%輸入に頼る石炭だそうだ.焼成工場はあちこちに見えるので,非常に多く焚かれているわけで,最近国際的にやり玉に挙げられ,甚だ不名誉な化石賞を与えられた日本の石炭火力発電同様,排出ガスの問題があるようだ.
ところでNさんのレポートによると,私達は赤茶色をベンガラ色と称するが,このレンガ産地ベンガルを指すオランダ語が発祥ということだ.また話は変わるが,赤い地表は一般に酸化鉄が含まれているからと信じられている(私もそう思っていた).しかし粘土レンガを焼成すると赤くなるように,赤い地表もマントルの高熱に晒された土砂や岩が地表に現れたところが多いのでは,との知見を示された.確かにそうかもしれないですね.
バイクで護衛お巡りさん
レンガ工場見物後またバスに乗った.先導は珍しいことにバイクのお巡りさんになった.二人乗りノーヘルメットだが,ショットガンはちゃんと背にしている.右手には連絡用スマホかな.ごくろうさまです.