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アルバミンチArbaminch

このアルバミンチ編では,2020年1月16日午後アジスアベバから南のアルバミンチへ飛び,ロッジにチェックインし,一休み後チャモ湖クルーズに出かけワニや鳥類を眺めたときの写真を載せました.

アルバミンチ付近のGoogleマップ(静止マップ)map around Arbaminch

アルバミンチ付近のマップ(Googleマップのスクリーンショット)

アルバミンチはエチオピア南方面観光のベースとなる街で,チャモ湖(320km2で琵琶湖の3分の2くらい)とアバヤ湖(1,200km2で琵琶湖の2倍くらい)の間に位置している.

なお数年前,まだアジスアベバからアルバミンチへの適当なフライトが無かった頃は,A7で示される街道を車で南下したそうだ.

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アルバミンチへfly to Arbaminch

アジスアベバ空港(ボレ空港)国内線ターミナルへ

アジスアベバ空港(ボレ空港)国内線ターミナルへ

1月16日午後アルバミンチに飛ぶためアジスアベバ空港(ボレ空港)国内線ターミナルにやってきた.国内線カウンターはエチオピアン航空ほぼ一色である.

そしてセキュリティチェックを受ける.これがまた非常に厳しく,靴やベルトを外し,X線を通過する.そして全く同じ内容のチェックがゲート前でも再び行われる.ただ不思議なことにペットボトルの水に関しては問われない.

国内線には合わせて5回乗るがどの空港でもこの2回チェックが実施されていた.


この日のランチはお弁当

この日のランチはお弁当

この日は時間がないということでお弁当を頂いた.チキン,ポテト,卵,パン...なるべく早く片付けようとベンチで食べたが.....あまりに立派な量で直ぐにギブアップ.ごちそうさまでした.


アルバミンチへボンバルディアDHC-8-Q400に乗る

ボンバルディアDHC-8-Q400に乗る

アルバミンチ行きはナローボディのボンバルディアDHC-8-Q400だった.その後も合わせて5回のフライト全てがDHC-8-Q400だったので,国内主要ルートはこれに統一しているようだ.

ターボプロップ双発エンジンで,従来のプロペラ機に比べ使用燃料,排ガス量ともに大幅に削減され,Q400の「Q」はQuietのQで静からしい.そして短距離ではターボジェットに近い速度で飛べるそうで結構なことだ.

なお翼が胴体の上で下界が望みやすいというが,エンジン部が邪魔をする.それにターボプロペラは大口径なので,そもそも胴体下翼配置はできないであろう.意地悪に見てみた.


クルーの制服は国際線と異なりグリーン

クルーの制服は国際線と異なりグリーン

クルーの皆さんはグリーンの制服で,国際線と異なっている.


アジスアベバ上空

アジスアベバ上空

ボレ空港を離陸するとアジスアベバの街が良く見えた.空港は比較的都心に近く,概ね低層であるが建物はかなり密に建てられている.

アジスアベバの人口は327.3万人というから横浜市くらいであろうか.国の人口は一億人を少し超えているので,首都への人口密集度は,世界の多くの首都と比べて低い方だと思われる.


1時間のフライトでおやつと飲料サービス

1時間のフライトでおやつと飲料サービス

1時間のフライトだがおやつと飲料サービスあり.さすが大食漢の私でもジュースだけにしておく.

ところでナプキンEthiopianの下の文字はゲエズ文字で,エチオピアンの意だそうだ.同文字は子音26文字に母音記号が続き,総文字数は202らしい.南アラビア文字を元としているが書き方は左から右へと,ローマンアルファベットなどと同じようだ.


チャモ湖,アバヤ湖上空になる

チャモ湖,アバヤ湖上空になる

眼下にチャモ湖(左),アバヤ湖(右)が見えてきた,アルバミンチ上空になったようで間もなくランディング体勢に入るだろう.

湖の形がGoogleマップと少し違うようだが,現在乾季で水量が減っているためであろうか.


アルバミンチ空港に着陸

アルバミンチ空港に着陸

定刻にアルバミンチ空港に着陸した.ここも天気がいい,快晴だ.

コンパクトな空港で,タラップを降りるとターミナルビルは歩いて直ぐだ.ここでは成田で預け入れたラゲージが出るのを待った.出てくるとポーターさんが私達の4WDまで運んでくれた.


ロッジへgo to the lodge

アルバミンチ空港からは4WDで

アルバミンチ空港からは4WDで

空港には4台の4WD(トヨタランドクルーザー)が待っていてくれた.添乗Iさん,ガイドFさん,私達8人が分乗する.ドライバの皆さんどうぞよろしく.

ターミナルビルの前には私達以外の旅行客を乗せる車も多く待っていた.そしてそれぞれに乗り込み走り去る.アジア系の顔は見えず,白人が多いようだ.他国観光地を見ると,ここも数年のうちに中国人と韓国人が多くを占める時代が来る可能性大であろう.


アルバミンチの街を通過

アルバミンチの街を通過

私達の車はアルバミンチの街を通過した.道路などは整備中で,まだ発展途上地方都市の趣だ.樹木は豊かでなかなかいい味だ.


ロッジゲートに至る

ロッジゲートに至る

街から離れた丘に位置するロッジ(ホテル)ゲートに至った.ゲートには踏切のような跳ね上げバーがあり,武装ガードマンがバーを管理している.やはり外国人が集まる場所はテロのターゲットになり易いのであろう.また反対に私達外国人の監視の役目もあるのであろう.

ゲートには自国国旗の他に,独,英,仏...などの国旗が見える.こうした国のお客さんが多いのであろう.


パラダイスロッジにチェックイン

パラダイスロッジにチェックイン

ゲートを通過し,パラダイスロッジのレセプションになった.ここでIさんがまとめてチェックインしてくれた.

パラダイスとはまた大仰な....でも建物や庭はアフリカンを感じさせるに十分な造りだ.


パラダイスロッジの位置

パラダイスロッジの位置

パラダイスロッジは崖の上に複数の客室やレストランが建てられている.崖の下は上述のチャモ湖,アバヤ湖に連なる幅広い谷になっている.

さてこうした谷や湖はアフリカ大地溝帯(グレートリフトバレー:Great Rift Valley)の一部を成しているのであろうか....地溝帯は幅広いのでそうなのかな....?


ロッジ下の谷とチャモ湖(左),アバヤ湖(右)

ロッジ下の谷とチャモ湖(左),アバヤ湖(右)

これが前述のロッジ下の谷とチャモ湖(左),アバヤ湖(右).そして検索してみたら,少なくともチャモ湖は狭義の大地溝帯に含まれるようだ.狭義の大地溝帯は東リフトバレーとも呼ばれているそうだ.大地溝帯はマントルの対流に関わり,1,000万~500万年前から形成され始められたようだ.後で見物するルーシーより古くから始まったようですね.

谷には大きな鳥が舞っている.頭が白いのでアフリカンフィッシュイーグルらしい.フィッシュイーグルの名の通り魚捕りが上手らしい.後でチャモ湖クルーズでも少し近くから見ることになる.


パラダイスロッジの客室

パラダイスロッジの客室

パラダイスロッジの客室は部屋ごとに別棟で,円筒状石造り,藁葺き屋根構造だ.屋根のメンテナンスは大変そうだ.

ロッジ敷地内には電気カートも運行されており,結構広いようである.


パラダイスロッジ客室内部

パラダイスロッジ客室内部

蚊帳を吊ったベッド(蚊は居なかったが)にシャワーだけのバスルーム,TV,谷を見下ろすバルコニーなどあり.

エアコンはないので若干寒かったか.扇風機は洗濯物乾燥に役立った.


パラダイスロッジ客室の天井

パラダイスロッジ客室の天井

藁葺き屋根も大変だが,その下地となる客室の天井も大変だ.天然木中央柱と5~6本の筋交いで,巨大な竹(?)製バスケットを支えている.アフリカぽくていいのだが,維持は大変そうですね.


チャモ湖クルーズChamo Lake cruise

アルバミンチの正教会

アルバミンチの正教会

ロッジで一休み後,4WDでチャモ湖に向かった.

途中かなり大きく立派な正教会が見えた.アルバミンチにはイスラム教徒も多く,モスクももちろんあるそうだ.加えてプロテスタント教会もあるのだそうだ.ただどちらも直接目にすることはできなかったが.

何れにしても融和して共存できれば素晴らしいことだ.


ネチュサルを運ぶドラシュ族か?

ネチュサルを運ぶドラシュ族か?

添乗Iさんの記録によればチャモ湖湖畔にはネチュサルと呼ばれる草が茂り,この界隈に暮らすドラシュ族家屋の屋根材に使われるという.ちょっと鮮明ではないが,いかにも藁葺き屋根に適するような長い草束を頭に載せて運んでいる人たちを見かけたが,果たしてこれがネチュサルを運ぶドラシュ族であろうか?


アカシアの木が多くなる

アカシアの木が多くなる

チャモ湖が近づき,気象環境が変わったためかアカシアが多くなった.アフリカらしい景観だ.


黒い顔のオナガザル

黒い顔のオナガザル

道端に黒い顔,白い毛のオナガザルがいた.それにしても随分黒い顔ですね.


チャモ湖に着きエジプトガン

チャモ湖に着きエジプトガン

チャモ湖に着いた.湖にはエジプトガンが泳いでいた.

ところでガンとカモとはどこが違うのでしょうか?カモより大きいのがガンでしょうか?鴨鍋は美味しいが,ガン鍋はまだ食べたことがないな~


ボートでクルーズ

ボートでクルーズ

私達は小型船に乗り,クルージングを始めた.桟橋近くでは上記エジプトガンなどいるので船頭さんが竿を挿して進んだ.そして既にクルーズを終えて戻ってくるボートとすれ違う.

沖に出るとヤマハ船外機を始動し,沖へ沖へと進んだ.


葦のような草

葦のような草

丈が高く,細い葦のような草が生えている.大まかには葦の仲間であろうか.あるいは上述の屋根材になるネチュサルであろうか.この写真では疎らだが,ところによっては密に群生していた.


チャモ湖のペリカン

ペリカン

大きな嘴のペリカンは浅瀬を好むのか,脚がほぼ浸かるくらいの湖畔で餌を探しているようだった.


草むらのナイルワニ

草むらのナイルワニ

草むらに大きなナイルワニが半分口を開けて寝そべっていた.とても大きく,6m以上あるのではないかということだ.ボート上の人を襲うことはなさそうだが,手など出すと食いつくかも.


土の上のナイルワニ

土の上のナイルワニ

こちら土の上のナイルワニ.やはり口を開けている.太陽光で口内消毒をしているのだとか....

とにかくナイルワニはあちこちで見かけるほど多く棲んでいる.やはり餌になる魚とか多いからでしょうか.


チャモ湖で網を手入れ中の漁師さん

網を手入れ中の漁師さん

投網でしょうか,刺し網でしょうか,あるいは底引網でしょうか....やはり投網かな~そうであれば投じる場面を見てみたいものだが....

エチオピアは海がないのでこうした湖での漁獲は重要でしょう.魚を狙う鳥や獣も多いので,そうした連中との争いもあるでしょうね.


チャモ湖のアフリカンフィッシュイーグル

アフリカンフィッシュイーグル

上記パラダイスロッジでも眺めたアフリカンフィッシュイーグル.なかなかかっこいい鳥です.

主に魚類を捕食することからフィッシュイーグルの名を冠せられたようだが,両生類や爬虫類,さらに鳥類,哺乳類何でも捕えて食べるようだ.飛びながら水面付近の魚を捕らえ,直ちに急浮上するという.残念ながらそうした場面には出合えなかった.


チャモ湖のカバ

カバ

カバが見えた.2頭居たようだが,水面には鼻が出る程度に浮かび上がるだけで,巨大であろう全身は見えない.動物園のようにちょっと陸に上がってくれればいいものを.....

カバは顔側面に鼻,眼,耳が一直線に並び,水中から少しだけ顔を上げて周囲の様子を探りながら呼吸する技を身に付けているという.ふ~んそうなんだ~


チャモ湖のアフリカハゲコウ

アフリカハゲコウ

これも大きな鳥だ.アフリカハゲコウと呼ばれるそうだ.頭と首はピンクで,右端のように喉下に大きな袋(のど袋というそうだ)を下げているのもいる.アフリカハゲコウは哺乳類で言えばハイエナのようなもので死骸の腐肉を食するという.そしてそれが見つからないときは他の鳥を捕獲して食べるという.

ということでアフリカハゲコウはあまり良く言われることがないのだが,コウノトリの仲間らしく子育てや営巣には熱心だそうだ.また翼開張が2.5mにもなる大型で,高度4,000mにも達する上空から餌の死骸を探し,そして掃除するスカベンジャーとして立派に仕事を果たしているということだ.がんばれ~


チャモ湖で葦船の漁師さん

葦船の漁師さん

船と言うより筏であろうか.多分乾燥させた葦かその仲間の茎を束ねた構造であろう.そして一本竿で船を操り,多分前日仕掛けておいた置き網を引き上げて漁をしているようだ.

素朴ながら平穏な生活ぶりを垣間見る思いだ.


牛も家に引き返す

牛も家に引き返す

チャモ湖クルーズが終わり,私達は下船して,4WDでパラダイスロッジに向かった.

道には草場から家に引き上げる牛の群れが移動していた.牛は食べるのが仕事なので,戻ればゴロンであろう.私達は遊びが終わったのでロッジに戻り,食事だ.


養蜂筒

養蜂筒

道脇に丸い筒っぽがたくさんぶら下がるアカシアの木があった.アカシアの木はいっぱいあるが特定の木のみに下がっている.筒は藁籠で片側は完全に塞がり,他方はハニカム状蓋がしてあるそうだ.実はこうした筒は蜂蜜(ハニー)採取用容器で,一般に地面に置かれる養蜂箱と同じ機能ということだ.

第一のポイントは,たくさんのアカシアの木で,ミツバチが寄って来るのは特定の木に限られ,その見分け方が養蜂一家のノウハウということ.

第二のポイントは,煙で炙って一旦ミツバチを追い払い蜂蜜採取するのだが,全部取り去るとその後蜂は寄り付かず,適量(例えば1/4とか)残すのも大事なノウハウ,ということだ.な~るほど.


パラダイスロッジに戻り夕食

パラダイスロッジに戻り夕食

4WDはパラダイスロッジに戻った.そして崖を見下ろすロッジレストランで夕食になった.

夕食はバフェスタイルで,チャパティのようなエチオピア料理インジュラや普通の料理があった.


エチオピアビールは普通に美味しい

エチオピアビールは普通に美味しい

エチオピアビールは各種ブランドがあるが,どれも普通に美味しいと思う.左は小瓶で,右は中瓶だ.ただし中瓶はこのとき限りで,以降金輪際お目にかかることがなかった.値段にさしたる差異はなく,これは残念なことだ.

さてこれで1月16日の行動は終わりだ.円筒部屋に戻りシャワーを浴び寝るとしよう.