シミエン国立公園Simien national park
このシミエン国立公園編では,同エリアの周辺マップ,2020年1月26日朝アクスムを出発し,セレクレカ,インダバグナ,テカゼ川を順次通過し,デバルクで入園許可を取り,シミエン国立公園に到着.ロッジにチェックインしランチの後,ゲラダヒヒ見物に出かけ,戻ってロッジで一泊,翌27日ジンバル滝見物に出かけ,そしてシミエンを去るときの写真を載せました.
シミエン国立公園付近のGoogleマップ(静止マップ)map around Simien
1月26日朝アクスム15を出発し,830街道を進みシミエン国立公園16に至る.同公園ではゲラダヒヒを眺めたり,水が少なかったが落差ある滝見物する.
別窓で大きなGoogleマップを開くアクスムの朝morning at Aksum
朝の礼拝に向かう人達
1月26日ヤレドゼマ国際ホテルで朝になった.朝食後小型バスでアクスムを抜けて,シミエンに向かう.
この日は日曜日.アクスムの街は朝のミサに出かけるのであろう,白い装束の人が多く歩いていた.
アクスム郊外
少し走るとアクスム郊外に出た.今日も天気が良さそうで嬉しい.
ここアクスムや,先のゴンダール,バハルダール辺りにかけてはエチオピアでも有数の穀倉地帯だそうで,既に刈り取られた後であるが(麦)畑が多く見える.
セレクレカ通過via Selekleka
セレクレカ方面に進む
この辺りは標高2100mくらいで起伏が多くなり,カーブも増えてきた.そしてセレクレカ(Selekleka)方面に進む.
セレクレカのバス停
セレクレカの村に入った.バス停ではアクスム同様白装束の人が多い.
当地は ソルガムやヒエといった穀類の取引市場があり,盛んだそうである.
セレクレカ次のバス停
セレクレカは大きな村で,バス停は何箇所もあるようだ.ここでもかなり多くバスを待ってますね.
牛のお通りです
街道を牛が横断中だ.コブ牛だが,コブはあまり大きくないですね.
インダバグナ通過via Indabaguna
麦わらの山
この辺りも平らな畑が多くなり,既に刈り取られた麦わらが積み上げられている.家畜の飼料になるのであろう.
以前アフデラ塩湖近くでエリトリア難民キャンプを見かけたが,ここインダバグナにもエリトリア難民キャンプがあるという.ここもエリトリア国境は近いですね.
インダバグナの街に入る
中央分離帯に街灯が設備され,糸杉並木もある立派な通りになった.インダバグナ(Indabaguna)の街に入ってきたようだ.
今度はラクダが横切る
インダバグナ市内であるが,今度はラクダが横切っていった.薪を運んでいるようだ.
この付近は街路樹も立派なことだし,比較的樹木が多いのかも知れない.
緑の畑
インダバグナ辺りでは,珍しいことにまだ収穫されない緑の穀類(?)畑が広がっていた.これまで殆どは刈り取られた後の茶色一色だったので目が惹かれた.
向こうからやってくるトゥクトゥクは空色+白ではないので,タクシーではなく,自家用車だ.これも意外なことに珍しい.
サイクリングの青年
インダバグナの標識の下で,サイクリングの青年たちがいた.エチオピアで最も人気のスポーツはやはりサッカーであるそうだが,サイクリングも結構人気で愛好者が多いそうだ.手軽に実践できるのがいいと思う.
反対車線を行くのはロバ車で,麦わらがどっさり積まれ,気の毒なような....ロバの宿命だ.
インダバグナの子
この辺りで遊んでいたインダバグナの子だ.南部少数部族の子と違ってごく普通の服装に,サンダル履きですね.
テカゼ川通過cross the Tekeze river
今度はヤギが横断します
今度は街道をヤギが横断して行きます.なかなか大型のヤギですね.ヤギは根こそぎ食べるので草がなくなり砂漠化で困っている国もあるが,ここは大丈夫なのでしょうか.
岩山地帯になる
そのうちに岩山地帯に入ってきた.でも所々に木も生えて,頑張っている.ホント踏ん張っている感じだ.
岩山地帯の女の子
岩山地帯で見かけた女の子.一人でヤギ(いや牛か)を連れて,頑張っているようだ.
テカゼ川を越えた
街道はテカゼ川(Tekeze river)とクロスし,越えた.そのため右側にその流れが見えている.
テカゼ川の一部はエリトリアとの国境を成しているようだ.そして流れはスーダンで,ナイルの支流アトバラ川に合流するそうである.
ところでこの川のエチオピア領内には,アフリカ最大級という300MW発電能力のテカゼダム(Tekeza Dam)が建設され,発電だけでなく,乾季の灌漑用水補給効果もあるそうだ.
デバルクDebark
また牛が行く
また牛が街道を横断する.牛の頭数は人口と同じくらいというから相当多いのだ.まあ,ゆっくり横断してください.
シミエン山地
やがてシミエン山地を見渡すエリアに入ってきた.岩峰が聳えてます.シミエン山地のどこかにはエチオピア最高峰ラスダシャン山(4620m)がある筈なのだが.....私たちのルートからは望めないそうである.
人が多くなる
人が多くなってきた.シミエン国立公園が近いのか....いや逆にまだまだ先なのか...人の数では判らないですな.シミエン山地は連続的に続いている様子は窺える.
デバルクの街
やがてデバルク(Debark)の街に入ってきた.家は建て込んで,人出も多い.ここにはシミエン国立公園ゲートがあり,ここで入園パーミットを取ることになっている.
話は飛ぶがここのトゥクトゥクタクシーは車体が空色,トップの幌が白,となっていて,製造し易いように見える.で,後ろの風船は何なんだ.
シミエン国立公園管理事務所
ありましたシミエン国立公園管理事務所が.ここで入園パーミットを得て,この先に進める.ユネスコ世界遺産に登録されるより昔から住んでいる人たちはそのまま生活できるが,私たちのような旅行者はパーミットが必要である.そこでここで登録した.ライフル携行のレインジャーもここで申請したのであろう.いやレインジャー同行がパーミットの条件なのかも知れない.全てガイドFさんと添乗Iさんが処理してくれたので詳細は理解してない.
シミエン着arrive at Simien
ロッジに到着
デバルクからシミエン国立公園に入り,非舗装路で今夜の宿泊地シミエンロッジに進んだ.そして到着し,チェックインすると先ずはランチを,とレストランに入る.エチオピアンスタイル円筒藁葺き屋根の外観で,内部もまたエチオピア風味のインテリアだ.
ランチはスパゲティを頂きました
ランチはスパゲティを頂きました.普通に美味しかったです.昔一時期イタリアの支配下になったことがあり,イタリアンフードは比較的一般的に食されているようだ.日本もしばらく米占領下にあったが,ハンバーガーが入ってきたのは占領より大分時代を隔ててからですね.関係ないですけど.
客室もエチオピアン風円筒藁葺き屋根
食事が終わり,キーを貰って客室に入った.造りはやはりエチオピアン円筒藁葺き屋根で一つの建物に半円形部屋が2つ備えられている.
各建物前には太陽熱温水器が設置され,熱い湯が十分に供給された.関東地方でも屋根の上の温水器をよく見かけるが,日本以外で見ることは少なく,ちょっと驚き感心した.日射量の多い国だけにぴったりだと思う.ただ水はちょっと心配ですね......それと,やはり関係ないがここでは天気がいいに拘らず1,2度停電に見舞われた.いや電力系統が弱いからこそ太陽熱式のロバスト性は有利であろう.
ゲラダヒヒGelada Baboon watching
ゲラダヒヒがいました
私たちは小型バスでゲラダヒヒ(Gelada Baboon)探しに出かけた.添乗Iさん,ガイドFさん,レインジャーさん,皆経験豊かで直ぐに見つかる.早速バスを降り,結構近くまで寄るが,逃げない.
手前のメス二匹は毛繕いしている.こうした行動は日本猿などと似てますね.メスの体長は50~65cm,体重12~14kgになるという.
昼間は1頭のオスに3〜6頭のメスや子からなる群れ(家族),が複数でクラスターを作り,見ていると少しづつ移動しながら草の根をほじくり出して食べているようだ.この場所にはないが木の葉や果実,種子,さらに昆虫など何でもOKな雑食性という.
子どもを背に載せたゲラダヒヒ
母(とは限らないファミリーのメス)ヒヒは子どもを背に載せて移動している.腹にしがみついているのも見かける.
メスは4〜5歳で性的に成熟し,2年毎に1匹の子を産むということだ.野生で14〜20年くらいの寿命ということなので,生涯で6,7匹ということになろうか.意外と少ないですね.
長い毛のオス
オスは体長は70cm余り,体重20kgくらいと大きくなり,長くフサフサの毛が美しい.喧嘩で口から覗く牙は恐ろしげに見える.実際噛まれたら致命的なダメージを受けそうだ.
胸元に肺型の赤い皮膚(禿げた部分)があるが,性的アピールなのか,他の種との区別の印なのか.....よく解らない.
何れにしてもこうして座った姿はなかなか威厳に満ちている.
夕方になると崖の下に移動
夕方になり,陽の陰が長くなってきた.そして崖っぷちに移動して行った.
あと少し暗くなる頃,崖を垂直に下り,小さな棚部に座って一夜を明かすのだそうだ.ザイルもなく,岩に手を掛け,身体をスイングさせながら下るようだ,すごい.私たちが姿を見ることはないが,ハイエナ,オオカミといった天敵に夜間襲われることを避けるためだそうだ.さすがこれら夜行性天敵も垂直壁は降りられないそうである.
並んだ地元の皆さん
ゲラダヒヒが崖下に引き上げる頃,私たちはバスでロッジに引き上げることになった.道路には公園内在住住民の皆さんがお土産品を並べて私たちを待っている.一応道路までは構わないが,ゲラダヒヒのいる草原に立ち入るのは禁止されているようだ.
でもすみません,インジュのバスケットとか.....あまり要りようがないので....
ロッジで一泊stay overnight at the lodge
ロッジ部屋に戻る
バスでロッジに戻り,半円状部屋に入った.広い部屋でシャワーは十分熱かった.コーヒーセットが置かれていたが,wifiは届かず,テレビもなかったかな....
シミエンの夕焼け
部屋の窓から覗いていると徐々に陽が落ち,雲を赤く染めていった.きれいだ.これなら明日も晴れるだろう.
レストランに行く
ヘッドランプを携えて,丸いレストランに行った.既に欧州系と見られるお客さんが席に着いていた.気温が下がったので中央のやはり丸いストーブには薪が焼べられていた.そしてこれを背にして座った.背中ポカポカで快適だ
この日の夕食
パンに,パスタに,ビーフに....それともちろんビールだ.ビールは小瓶なのでいつもラッパ飲みの習慣になっていた.別に私に限らず,皆がそうしている.
食事が終わり,半円部屋に引き上げた.そして寝入る.Zzz....
明けて1/27(月)になった
半円形部屋で目覚めると1/27(月)だった.少し低い位置にあるレストランを見下ろすと,結構多くの車が停まっている.シミエンもなかなか人気なようだ.
この日の朝食
この日の朝食はフレンチトースト,オムレツ,ハムのような.....でもポークではない筈だが....それにオレンジジュース.きっと美味しかったと思う.
ジンバル滝visit Jinbar Waterfall
朝は霜が降りていた
この日は車で,前日より先まで上り,ジンバル滝を見下ろす丘まで歩く.
歩き始めると脇の草葉には霜が降りていた.やはり夜間は冷えるのだ.
山道を上る
丘までは山道があり,ここを上る.途中まで大きな木も生えており,上の方はブッシュなどになる.
レンジャー男性が先に到着
レンジャー男性が先に丘に到着し,私たちを待つ.
氏はここではテロの恐れは少ないが,稀に猛獣に出くわすことがあり,それで銃を持つそうだ.元兵士で射撃の腕は確かということだ.
ジンバル滝を眺める
真下の谷まで700mの断崖というこの丘に腰を降ろし,対岸にあるであろう落差500mというジンバル滝(Jinbar Waterfall)を探した.しかしそのような大きな滝は全く見えない.500mの滝は雨季限定ということなのだ.
乾季のジンバル滝今の姿
上の写真右端辺りに僅かな流れが見える.ここを拡大してみると左の写真のようになり,中央部に僅か白い滝が見えた.多分滝は長年の流れで岩がV字状に深く切り込まれ,現在の乾季ではその深い部分を細く流れているのでしょう.
それでもなかなか雄大な眺めだ.直ぐ下の谷は覗き込むと怖いのであまり前には出なかった.
アムジャの花
丘の辺りはブッシュが生え,花もいく種類か咲いていた.Iさんによればこの黄花はアムジャということだ.他にも白や紫の花も見えた.
崖から登ってきたゲラダヒヒ
ジンバル滝見物を終え,車で下った.途中前日とは別の場所であるが,多分昨夜野営したであろう断崖から草原に戻ったであろうゲラダヒヒの一団に出合った.今は一塊だが,徐々に草の根求めて分散していくのであろう.
投擲ワイヤか?
少年が先端に石などの重りが入っているであろうワイヤをぶん回していた.これを野うさぎなどに投擲し,仕留めるのであろうか?全然違うかも知れない.だいいち国立公園内でそんなことできないだろうし.....とすると,このツールそのものの販売デモか?
シミエンを去るleave Simien
ロッジのランチを頂く
ロッジに戻り,丸いレストランでランチを頂いた.ビーフシチューにサフランライスかな....
デバルクからシミエン国立公園を去る
シミエンロッジをチェックアウトし,車はデバルクに来て,そしてシミエン国立公園を去った.次は古都ゴンダールに向かう.