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ジンカ周辺around Jinka

このジンカ周辺編では,2020年1月18日トゥルミのロッジで朝を迎え,4WDでジンカに向かう.途中ディメカの土曜市を覗き,ベンナ族の家族を訪れ,カヤファでランチを摂り,午後はジンカに至りホテルにチェックイン.一休み後ジンカの土曜市を見て,アリ族の村を訪れたときの写真を載せました.

ジンカ周辺付近のGoogleマップ(静止マップ)map around Jinka

ジンカ周辺付近のマップ(Googleマップのスクリーンショット)

この日はランクルでトゥルミ6からジンカ7に移動し,途中ディメカの土曜市や,ベンナ族の家族などジンカ周辺を訪ねる.

トゥルミの朝in the morning at Turmi

トゥルミロッジレストランで朝食

トゥルミロッジレストランで朝食

1月18日トゥルミロッジで朝が明け,同レストランで写真のトーストにスクランブルエッグの朝食を頂く.

朝食後ロッジをチェックアウトし,車に荷物を積み北に向けて出発した.


牛の出勤時間帯

牛の出勤時間帯

トゥルミを出発するとちょうど牛も餌場へ出勤する時間帯だった.こうした光景は何度も出合ったが,いつも和やかな気分をもたらしてくれる.


ディメカ川

ディメカ川

暫く進むとほぼ枯れた川があった.ディメカ川(Dimeka river)と称するそうだ.これもなかなか大きな川だ.

ほぼ枯れてはいるが一部溜り水の池があり,青年たちが沐浴していた.


ディメカ市場に向かう人々

ディメカ市場に向かう人々

ディメカ市場が近づいたようでそこに向かう人々に出会うようになってきた.瓢箪容器のような入れ物には何が入っているのでしょうね.興味津々.


お巡りさんも警戒中

お巡りさんも警戒中

人混みのディメカ市場が近くなり,二人乗りでお巡りさんが警戒に当たってます.かっこいい白バイではなく普通の250ccバイクくらいだ.何れにしてもノーヘルメット,二人乗りはOKのわけだ.でも気を付けてくださいね,と一般人がお巡りさんに警告する.


建設中の家

建設中の家

丸い家ではなく,四角く,トタン屋根の建設中大きな住宅.比較的細い柱に横の棒を格子状に釘で組み立て,先ず内側から土壁を塗っている段階にあるようだ.

内側の土壁が乾いたら外側から土壁を塗るのであろう.

印象として縦横とも細い木材で,締結方法が釘であるところが頼りないように感ずるが,多分地震がないのでOKなのであろう.地震がない(少ないのはプレートがぶつかりあう日本と違って,プレートが離れていくためという)のはいいですな~


ディメカの土曜市Dimeka Saturday market

ディメカの土曜市入り口辺り

ディメカの土曜市入り口辺り

ディメカ(Dimeka)の土曜市入り口に着いた.いや~すごい人出ですね.

ディメカ土曜市はハマル族(Hamar)とベンナ族(Banna)の人たちが特に多いそうだ.取引商品はきっと多分他の市場と大差ないと思われる.


生のコーヒー豆

生のコーヒー豆

赤やグリーンの混在するこの果実は,果肉付き生のコーヒー豆かと思われる.暫く後の日に実際食べて意外といける味だったので印象に残っている.

こうした果肉付き豆は実際コーヒーとして飲むには結構大変な工程を要するであろう.最初果肉を剥ぎ,種子部分をよく洗浄して乾かし,それを焙煎し.....と手がかかる.

売り子はヘアスタイルからするとハマル族の女性でしょうか.


ネックレスなど販売

ネックレスなど販売

右手前は例の第一夫人だけが身に付ける前方突起付き固定ネックレス,左側は男性の携帯枕椅子だ.

中央は装飾着き瓢箪容器,そして売り子両脇はビーズネックレスなどだ.

固定ネックレスなどからするとハマル族女性かな~と思うが,実際の売り子さんの衣装は前日見てきたハマル族とは全然違いますね.....


モリンガのお店

モリンガのお店

収穫されたばかり生のモリンガのお店ですね.高栄養価で,用法は手はかかるが自由に選べるので一定の需要があるでしょう.

売り子はヘアスタイルからハマル族女性と思われる.


小さな容器の不明品

小さな容器の不明品

売り子はヘアスタイルと貝殻模様幅広ネックレスからハマル族女性で間違いないだろう.

で,扱っている商品は小瓶2本だけだ.よほど高価なものであろうが,さて何であろう.いくら瓶の外側から眺めても知ることは不可能だった.


ディメカの木彫り人形

木彫り人形

よくできた木彫り人形だ.特にカロ族のボデイペインティングのような白い網点模様は特徴的だ.ハマル族はこうした白い網点ペインティングは行わないので,まだ会ったことのないベンナ族の作品なのであろうか....


ベンナ族の家族Banna Family

ディメカを離れ北上

ディメカを離れ北上

ディメカ市場を離れ,再び北上した.そしてまた牛たちに出合う.牛は食事の合間に道に出て,こうして散歩するのであろう.いいではないか,これで.


ベンナ族の家

ベンナ族の家

街道を走っている途中ガイドFさんの目でベンナ族(Banna)家族の家が見つかり,見せてもらうことになった.家はアシィさん一家で,集落ではなく,ほぼ孤立した一家のように見える.それがベンナ族のライフスタイルなのかも知れないが定かではない.

円筒藁葺き屋根構造は前日眺めたハマル族家屋によく似ている.ただアシィさん宅は土壁が塗られ,シースルー構造ではない.それと藁の庇は長く,先端がつっかえ棒で支えられている.総じて風雨に耐える構造と言えそうだ.


アシィさんの家族

アシィさんの家族

写真がアシィさんご一家全員だ.つまりご夫婦にお子さんが4人だ.一番下はご主人に抱っこされた赤ちゃんだ.

ところで皆さんはベンナ族(Banna)とのことだが,特段部族的なタトゥーや装いといったものは見当たりませんね.多分そういった部族特有文化はかなりの僻地,あるいは観光がターゲットの地方でない限り消滅しつつあるのでしょうね.


アシィさんはひまわり栽培が主力事業

アシィさんはひまわり栽培が主力事業

アシィさん一家は各種野菜栽培や家畜などいろいろやるが,ひまわり栽培が主力事業とのことだ.確かにひまわりはあまり見かけないので,一定の需要を抑えているのでしょう.納入先の用途はひまわり油でしょう.


カヤファでランチlunch at Kayafer

カヤファに到着

カヤファに到着

ベンナ族の家庭を後に,さらに北に進んだ.そしてカヤファ(Kayafer)の村に着いた.そして村のツーリストロッジの庭に入り,一息入れる.


ツーリストロッジ庭でランチ

ツーリストロッジ庭でランチ

ツーリストロッジ庭のテーブルでランチボックスを広げ,頂戴した.多分時間の余裕がなかったのでランチボックスになったのであろう.そして目論見通りあっと言う間に食事は済んだ.ごちそうさまでした.


ジンカへproceed to Jinka

ジンカへの道

ジンカへの道

カヤファでお弁当の後,また車でジンカへと進んだ.この辺りは道も良く,家畜も歩き,眺めもいい.ついでにドライバさんに食肉の値段を訊いてみた.すると
ビーフ:400ブル(1600円くらい)/kg
ラム:350ブル/kg
ヤギ:400ブル/kg

ということで,比較的安価だ.首都圏では少し高くなるとのことだ.


カロ族竹馬が通せんぼ

カロ族竹馬が通せんぼ

少し進むと竹馬の少年たちが通せんぼしていた.ボデイペインティングの絵柄からカロ族のようだ.

少年たちは車を止めて,写真を撮らせ,撮影料を稼ぐビジネスをやっているのだ.普通の車を停めたらまずいし,観光客はごくたまにしか通過しないと思うが.....手前で監視している仲間がスマホで,「もうすぐランクル4台が行くぞ~」と連絡をくれるのかな.


ジンカの街に入ってきた

ジンカの街に入ってきた

バスステーションであろうか人だかりがある.ジンカの街に入ってきたようだ.久しぶりに都会に来た雰囲気だ.


トゥクトゥクも多い

トゥクトゥクも多い

トゥクトゥク,アジアではオートリクシャー,ここエチオピアではバジャージ(Bajaj)と呼ばれることが多いというオート三輪タクシーも多く走っている.

地方では道が整備されておらず,遠距離延々と歩く姿が見られるが,やはり都市部はこうした移動手段が楽なので利用者多いであろう.


ジンカリゾートホテルにチェックイン

ジンカリゾートホテルにチェックイン

やがてジンカリゾートホテルに到着し,チェックイン.ジンカ中心辺りに位置していると思われるが,森に囲まれているようだ.


ジンカリゾートホテルの部屋

ジンカリゾートホテルの部屋

部屋は広い敷地に平屋コテージが分散されている.周囲は立派な木々に囲まれているので若干湿っぽい雰囲気だ.それと熱いシャワーは期待できない(ここに限らないが)

ダニの恐れありとの注意報があったが,私は大丈夫だった.美味しい人は噛まれたようだ.


ジンカの土曜市Jinka Saturday market

ジンカの土曜市に入る

ジンカの土曜市に入る

ジンカの土曜市に入った.市場は広大な面積に展開されており,やはり大きな街の市場は違う.

売り手も買い手もアリ族(Ari)の人が多く,ムルシ(Mursi)など他部族の人ももちろんいるそうだ.ただ一般的な着衣の人が大半で,私達が見分けるのは難しい.

写真は野菜売り場だが,パプリカ背後の細かい葉の青菜は何でしょうね.


ジンカの土曜市のチャット売り

チャット売り

チャット(chat)売り店も数軒並んでいた.チャットはイエメン辺りでカート(khat)と呼ばれる植物の葉っぱで,興奮性物質が含まれるという.多くのアラブ国では禁止薬物とされているが,前記イエメンでは合法で,ドライバの皆さんはランチ後は必ずそれを口に含んでドライブしていた.

ガイドFさんに訊いたところ,エチオピアでは普通合法な嗜好品として噛めるが,車運転では違法で,見つかれば逮捕されるとのことだ.これを使うときは口に含み,ほっぺたが丸く膨らむので外部から判別容易だ.私は今回のエチオピアでは見かけなかった(別に注意深く眺めたわけではないので気づかなかっただけかも).

なおチャットはコーヒーと同じような風土のエリアに育つそうで,コーヒーより利益率が高いためチャットへの作付け転換が多いそうだ.


ジンカの土曜市芋類売り場

芋類売り場

芋類売り場だけでもかなり広い.ここで添乗Iさんがさつまいもとジャガイモを仕入れ,この日の夕食にボイルして(あるいは蒸して)出して下さった.ごちそうさまでした.


ジンカの土曜市モリンガ売り場

モリンガ売り場

モリンガ売り場も広い.このエリアでは乾燥リーフやパウダーに加工したモリンガが販売されている.枝付き生モリンガは野菜売り場扱いだ.


ジンカの土曜市青果売り場

青果売り場

ここは青果売り場.キャベツ,冬瓜,トマト,豆類,果物....といった八百屋さんが並んでいる.


ジンカの土曜市穀類,粉体類のお店

穀類,粉体類のお店

トウモロコシ,小麦粉,国民食インジュラ用テフ,またそのパウダー,各種雑穀....等販売されている.


アリ族の村Ari Village

ジンカ郊外に向かう

ジンカ郊外に向かう

ジンカ土曜市を後に,アリ族の村を訪ねるため郊外に向かった.大きな通りにも牛が歩きインドの街のようだ.いい光景だ.


アリ族村の土器作り

アリ族村の土器作り

アリ族(Ari people)村に到着した.この村は,村の中でほぼ何でも製造可能で,自給自足できるのだそうだ.そして概して所得レベルが高く,豊かということだ.

奥さんが土器作りに励むお宅に伺った.写真は粘土を捏ねている段階だ.成形後は比較的低い温度で焼成されるようだ.

ところで部族特有の装いとか見られず,ごく普通の装束のようですね.やはり都市部に近いところは伝統より楽な一般的ライフスタイルに変化していくのでしょうね.


アリ族住宅内部

アリ族住宅内部

奥さんが住宅内部をのぞかせてくれた.円筒ではなく四角形建物で,壁は塗られ,土間のワンルームながらベッドが置かれている.

壁にはゲエズ文字と,用いられる文字と現物との対応表が貼られている.就学前後の小さなお子さんがいるのでしょう.


ソルガムを粉に挽く

ソルガムを粉に挽く

こちらのお宅では,イネ科の穀物テフあるいはソルガム(モロコシの一種)を杵で粉に挽く作業をしていた.杵で叩いたとき,粉が臼から溢れ出ないようにするのが技だ.

挽かれた粉は水に溶き,3日(気温に依存し変わる)かけて発酵させ,国民食で主食のインジュラ(Injera)の材料にするそうだ.

テフやソルガムはデンプンが主成分で,偽バナナの茎や根っこからインジュラ用デンプン質を取ることも多いそうだ.

ただしテフやソルガム,偽バナナ製材料は近年何れも高価になり,トウモロコシや大麦の粉を加えることが多くなったそうだ.


偽バナナの木

偽バナナの木

これが偽バナナの木だ.言われなければバナナの木と思うくらいそっくりだ.枝分かれが下の方から始まる違いがあるかな.....

茎や根に蓄えられたデンプンは芋のように蒸して食することもできるが,前述の通りインジュラ素材に多用されるようだ.


インジュラ焼き

インジュラ焼き

こちらは別のお宅で,インジュラ焼きを見せてくれた.発酵した粘度の低いデンプンスラリーを熱した大きなパンに,外から内側に向かうスパイラル状に垂らしていく.そして適当な時間で取り上げれば出来上がりである.

普通のクレープと比べて,巨大で厚みがあり,内部に細かな気泡が入りスポンジ状になっている.こちらでは焼き立てを頂戴した.味は酸味があり,食べ慣れないためか,クセがあるように感じた.ごちそうさまでした.


アリ族のお子さんたち

お子さんたち

この二人はこちらのお宅のお子さんたち.タロイモか何かの葉っぱを翳してポーズをとってくれた.ありがとう.

見ての通りお子さんもアリ族っぽい衣装やアクセサリーは一切着けてないですね.


アリ族の蒸留酒『アラケ』

蒸留酒『アラケ』

写真は特定の植物やトウモロコシ粉を発酵させた醸造酒を加熱蒸留して『アラケ』と呼ばれる蒸留酒(焼酎)を作っているところだという.普通ある筈の蒸気冷却水の供給が見えないが....チューブ外壁からの空冷かな?


こちらはハチミツ酒『タッジ』のお店

こちらはハチミツ酒『タッジ』

このお店はハチミツ酒『タッジ』の専門店.古代エチオピアではハチミツ酒は王族だけの飲料だったそうだ.それが今ではここアリ族村でも製造販売できるいい時代になったものだ.

そして私達も試飲させてもらった.マンゴージュースのように黄色で,酸味と甘味があり....飲み慣れないため,普通のワインの方がいいかな....


鍛冶屋さん

鍛冶屋さん

鍛冶屋さんもあった.木炭炉で,左足でフイゴで送風し,左手で加熱したワークを支え,またはタガネを持ち,右手でハンマーで下ろす.忙しい.

ただ木炭であまり温度が上げられないため焼入れはできないようで,その急冷設備などはないようだ.


アリ族の薪集めは女性の仕事

薪集めは女性の仕事

薪集めは女性の仕事のようで,背後の偽バナナ林辺りで集めた薪を背負い家に戻るところだ.


夕食はペッパーステーキ

夕食はペッパーステーキ

アリ族村訪問からホテルに戻り,夕食になった.私はペッパーステーキを選んだようだった.上部に少し写っているのがIさんがジンカ市場で仕入れ,蒸して下さったお芋だ.ありがとうございます.


さて明日はあの口にお皿で知られるムルシ族訪問だ.