このフェレへ下る編ではカンバチェンを出て,グンサ辺りを通過し,フェレに着くまでの写真と記事を掲載した.
11月11日(水):カンバチェンの朝を迎えた.
カンバチェンの朝が来た.明け方は未だ結構冷える.北のドローモ方面はきれいに雪の峰が陽に輝いているが,特に東や南の空には雲が多いようだ.
この日は昨日より少し長く歩くため7時半頃南に向け出発した.
往きでも恐るおそる通過したのだが,また例の土砂崩れの場所までやって来た.急斜面でも木立があれば気分的に楽なのだが,谷底までそれが全くない.滑らないように慎重に渡った.
下は,カンバチェンを出て,難所を越えるまでの眺め
土砂崩れエリアを越えると往きで昼食を食べたランブクカルカ辺りに至る.それと同時に樹林帯に入る.これから先,トレイルの土砂崩れがないことは経験済みなのでもう安心だ.樹林帯ということは森林限界はランブクカルカの標高3,720m辺りにあるのであろう.
樹林帯に入り暫く下ると,グンサコーラ川原に青いシートが見えた.そうかあそこでランチか,と皆一斉に気づく.到着するといつものように先ず暖かいジュースを,暫くしてシェフKさん調理のスープにお稲荷さん,ポテトなどのランチを頂戴した.川原の気温は7℃と若干低めであったが陽射しがあるため快適だった.
下は,ランブクカルカ辺りからグンサ手前辺りまでの写真
ランチの後,再び南下を始めた.暫くすると往きで2泊したグンサの村に入った.サーダーPさんとポーターの皆さんはここに預けておいた食料などの荷物を回収するため少し留まり,我々はそのまま通過した.
村を抜ける所にはタルチョーを掲げた古いチョルテンがあり,程なくグンサコーラに架かる吊り橋となる.橋ではちょうど向こうから6~7人のトレッカーが渡ってくるところだった.
下は,グンサ辺りの写真
グンサを過ぎると,唐松が立ち並び,グンサコーラの清流が美しいトレイルを下る.
グンサコーラを離れ森に入り,暫く下ると開けた平原に至る.住宅やゴンパが見える,フェレに着いたのだ.キャンプサイトの近くでは羊やヤクが放牧され,子供たちの歓声が聞こえてくる.
テントは往きで昼食を食べたお宅の放牧地で,夕食は同宅のダイニングルームであった.フェレもグンサほど豊富ではなさそうであるが,電気が引かれていた.電圧が不安定なのであろう,急に明るさが変動するのはいかにもネパールらしい.
下は,フェレに着くまでの写真
食事を終えて外に出ると,雲が全天を覆うようになり,やがて霧が立ち込めてきた.ただ標高が下がったため,夜の8時頃のテント内で+7℃と,それまでと比べると圧倒的に暖かくなった.湯たんぽもこれで要らなくなったし,あかぎれも徐々に回復するであろう.