トレック第10日目はチャランパティから,目と鼻の先にあるラウルビナヤクまで登る.
日の出前,今日は早く起きる.室温は0℃を示していた.5時半頃ロッジ裏の丘に登った.ちょっと早すぎたか,山陰は薄ら見えるが寒い.6時頃になると写真のこの峰,最初に輝くということは多分これがガネッシュヒマール主峰(Ganesh Himal I:7,429m)ではなかろうか.逆光ではあるが,そのうちランタンも見えるようになった.残念ながらマナスルはまだ見えてこない.
ロッジに戻り,暖炉端でオムレツにミルクティーの朝食を食べ,ようやく暖かくなった.
チャランパティからラウルビナヤクはすぐそこであるが,8時半出発することにした.何しろチャランパティのロッジは前述のように眺めが良くない.
歩き始めて少しすると大きな木はなくなり,潅木だけになり.また高度が上がってきたので,道端に雪が残る箇所が現れる.
下は,チャランパティ朝の写真
1時間足らずで,ラウルビナヤクに到着した.ここもチャランパティ同様,村ではなくロッジだけの宿場だ.ロッジは全部で4つであろうか.雲がなければどこのロッジからもマナスル,ガネッシュヒマール,ランタンを望むことができそうだ.残念ながらマナスルは依然雲で覆われ,ガネッシュヒマールも隠れがちだが.
そんな中でランタンだけはよく見えている.徐々に順光線が回り,麓からてっぺんまで見ることができる.
このロッジHotel MAYAに泊まることにした.とりたてて変わったところもなく,まあ普通のロッジであろう.英ロイヤルメールとまた一緒になったが,24歳イスラエルはここで泊まるとするとあまりに歩く距離が少ないということで,先に行ってしまった.
標高が上がったため日中でも3~4℃と結構寒い.ダイニングルームの南側窓辺にごろんと横になって暖をとった.
ロッジのダイニングにこのポスターが掲げられていた.前述の如く,ゴサインクンド辺りまでを含むランタンエリアはチベット族であるが,公にはタマン族の伝統領域として売り込んでいるようだ.とは言っても,タマン族はチベット系モンゴロイドで高地に住み,仏教徒なのでチベット人とは大きく違わないのかも知れない.
チベット系で仏教徒と言えばシェルパ族などもそうである.言語や服装は独自の様式を有するのであろうが,まあ同類と言えるのではなかろうか.
24歳イスラエルは先に行ったが,その代わり,といったらいいか....若いイスラエル女性がロッジにいた.水を得るため雪を融かす大きなたらいを載せた暖炉脇で,彼女は友人の帰りを待っていた.昨日,ゴサインクンドを目指して友人と共に,ここに昼前到着したそうだ.だが彼女だけ高度障害が現れたのでここに留まり一泊し,友人2人はゴサインクンドで一泊し,この日の夕方にはここに戻る予定だという.彼女はここに停滞したのでようやく頭痛が改善してきたと言っていた.午後遅くなって男女一人ずつの友人が戻り,やがて3人で連れ立って,さらに下るためチャランパティの方向に降りていった.
下は,ラウルビナヤクの写真
この日は一度も雨や雪がなかった.真上は晴れているが,山の上には雲が多めだ.明日も早起きして山を眺めてからゴサインクンドに向かう予定だが,さてどうなるか?