トレック第14日目はグルバンジャンからチソパニまで,タマン族が多いへランプーを歩く.
ソドンラマロッジの朝を迎えた.室温11℃とこれまでと違って暖かだ.逆に昼間は暑くなりそうだから,早めの7時半に出発することにした.
ロッジから少し行くと,村の境界を示すチョルテンが建っていた.基礎の4面には仏画が描かれていた.
暫くいくと鎌を持った女と子供衆の一団に出会った.集団で家畜飼料の草刈りに行くようである.足場の悪い斜面も多いので,刈る作業,束ねる作業,運ぶ作業....といった具合に分担してやるようである.
何という実だったか思い出せないが,ジャックフルーツなどと同じように幹に直接果実ができるところが興味深い.まだ小さくて食べられないが,熟せば美味しく食べられるということだ.
暫くガンチェンポやドルジェラクパを遠くに眺めつつ歩き,チプリンのあたりに至る.この辺りに来ると,民家は少しずつ点在し,長い距離に渡って原野ということはなくなる.たまに茶屋もあり,9時半頃一休みし,ミルクティーを飲む.
この日は出発点と終点の高度差は殆どないが,途中一旦かなり低い谷部に下り,また上がる行程となる.一番低いところ次のパティバンジャン手前で,1,700mくらいであろうか?
下は,チプリン辺りでの写真
チプリンから下りパティバンジャンの集落に到着した.家の外壁下部は薄茶に,上は白く塗られ,それまでの様式とは少し異なり,個性的だ.しかし庇の筋交いなど,むしろネパール全土ではよく見られる様式なのかも知れない.
ここの茶屋でお茶を飲んでいると,な,何と,最初の日カトマンドゥからシャブルベンシまで一緒だったあのブダペストの両親と孝行息子ではないか!お互い大いに驚いた.ご両親は足がゆっくりなので,シャブルベンシからゴサインクンドを経由してここまで全日数をかけて来たそうだ.なので標準の2倍くらいの時間を費やしたようである.
茶屋の中の壁にはヒンドゥー縁の神々が貼られていた.この辺りはタマン族とチェトリ族が暮らしているそうで,ここはヒンドゥー教徒であるチェトリ族の茶屋であるようだ.
下は,パティバンジャンの写真
パティバンジャンからは再び上る.周りの風景は段々畑に点在する農家であるが,その密度が一層上がってくる.やがて工事中の自動車道が見えてきて,チソパニが近いことを予感させるようになる.
チソパニ(Chisopani)とはネパール語で「冷たい水」の意だ.なので,ひょっとしたら清水の湧き出る....とか連想しないでもなかったが,実際はコンクリート造りのロッジが数軒並び,ちょっと残念.
建物前にバイクが並んでいる.オーナーや家族のもののようであるが,上述の工事中の自動車道,と言っても未舗装の凸凹道であるが,でカトマンドゥまで行けるのであろう.
ここでは正面水色のホテルBBCに泊まることになった.それまでのように部屋のドアは容易にはロックできないが,コンクリートと鉄扉だけにさらに大変だ.でも十分に熱いシャワーが出て良かった.
下は,チソパニに行くまでの写真
チソパニの村はずれにチェックポストがある.これはチソパニとカトマンドゥの間に広がるシバプリ国立公園(Shivapuri National Park),通称クイーンの森と呼ばれる保護区のためのものだ.明日ここを通るため,予め出かけパーミットを得てきた.Rs250だった.
ロッジの近くの部屋が夜遅くまで騒がしかった.選挙活動だったのか?日本語で”うるさい”と怒鳴ったら少しましになった.さて,明日歩けばトレッキングはおしまいか......