さて,トレック第15日目は最終日.チソパニからスンダリジャルに下り,車でカトマンドゥに戻る予定だ.
ガイドGさんとポーターJさんはあと少しで仕事が終わるので,早く出発したいようである.チソパニ7時,ととっても早くスタートすることにした.案内表示板によると,スンダリジャルまでは14kmだ.チソパニの先を真っ直ぐに行こうとしたら,そこには政府軍の駐屯地があって,入っちゃいかん,と云うことで少し右に迂回してシバプリの森に向かった.
深い切通しのトレイルを下り,シバプリ国立公園に入る.中は雑木林が広がっている.トレイルからは見えなかったが,湿原もあるようだ.野鳥の種類が多いそうである.
暫く歩くと,使われていない兵舎があった.政府軍のものであったが,マオイストとの闘争で劣勢に立たされ,皆逃亡した結果放棄されたとか.現在この辺りや下のムルカルカ辺りはマオイストの支配下にあるようだ.
下は,シバプリの写真あれこれ
さてムルカルカの集落に入った.トレイルに沿ってかなり多くの戸数が連なっている.この辺りでは藁となる作物が採れるからであろう,藁葺きの小屋がしばしば見られるようになる.そして庭先ではヤギや牛が藁を食んでいる.
一軒の茶屋でカトマンドゥ盆地を見下ろしてお茶を飲んでいると,トリブヴァン空港に降り立つ旅客機の騒音が聞こえてきた.
この小さな池がカトマンドゥの主水源だそうだ.あまりの小さな貯水池で驚いてしまう.実際十分でないので断水は頻繁に起こるし,水道にポンプを繋げて,強制的に汲み出そうとするため,水道管が負圧になり,土中の汚水等を管内に入れてしまうとも言われている.結構恐ろしいことだ.
この辺りでは行き来する人を多く見かける.カトマンドゥまで買い物に行く人や,農産物等を売りに行く人が多いのだ.もちろん車は通れないので徒歩で.
下は,ムルカルカ辺りまでの写真
貯水池を過ぎ少し行くと,シバプリ国立公園のゲートがあって,ここで,もう一方のゲートのあったチソパニで取得したパーミットを提示した.なおネパール国民もシバプリ国立公園に入るにはパーミットが必要だが,Rs10と外国人の1/25に抑えられているそうだ.
貯水池からの水道管に沿ってなおも下り,スンダリジャルに到着した.ここでは昨日パティバンジャンで再会したブダペストの親子に三度出会った.彼らは昨日暗くなるまで歩き,ムルカルカに泊まったそうだ.
スンダリジャルからカトマンドゥまでは小型の路線バスがあるようであるが,本数は多くないようだ.そこでタクシーの客引きが頻りに寄ってくる.私のガイドGさんとブダペスト組のガイドが相談し,ワゴンタイプの車をチャーターし,カトマンドゥに戻ることになった.
下は,スンダリジャルまでの眺め
スンダリジャルは既にカトマンドゥ盆地に位置し,周囲には畑が広がっている.車で暫く走り,ボーダナート方向から街に入っていった.ポーターJさんはこの辺りだということで,お礼を言ってお別れし,降りていった.
中心部,タメルの少し北のロッジでブダペスト組が降り,私とガイドGさんはタメル近くまで行き,降りた.(ワゴンはタメルに入れないようだ.)ここから歩いてロッジに到着した.少しお昼を回ったくらいだった.Gさんに,ビールでも,とお誘いしたが,やはり家に早く戻りたいと言われ,お礼を述べてお別れした.Gさん,Jさん,途中お会いした皆さんいろいろお世話になりました.ありがとうございました.