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地中海のヴァレンシアから内陸に入り，ラマンチャにやって来た．
マーカー３で示したのがスペイン／ラマンチャ（La Mancha）地方で，風車のある丘で知られる．
ドンキホーテのゆかりのラマンチャ地方，詳しく言うと，粉轢き用風車が保存されているカンポデクリプターナに到着した．ここの風車はその昔，この地方の王家に，オランダの王家から政略結婚で嫁がれた奥様の嫁入り道具の１つが元になっていると説明を受けた．ここラマンチャの大地は乾燥し，常時風が吹き，風車に適していたのであろう．ここの風車は造形的に観ると，極めてシンプル，実用一点張りで進歩してきたような形態で，現代の工業デザインの考え方と共通点がありそうだ．円筒本体の上に，ブレードシャフトを風の方向に回転可能に保持する円錐型の屋根を腕力で回すための棒が付いている．屋根と風車の大きさからすると，回すには相当の腕力が要りそうだ．
風車の所有者が住む街，いや村かな？が眼下に見える．白い壁に赤い屋根が定番のようだ．周りには畑が広がっている．風車の主用途は粉挽きであったそうだから，主に麦畑であろうか．一通り眺めてから，この街に降りて食事をすることになった．
スペインの作家セルバンテスが認めたドンキホーテのフルタイトルはラマンチャのドンキホーテ（Don Quijote de La Mancha）で，風車に飛び掛るという逸話も含めてもろにこの地の話だ．だからこの街には，写真のドンキホーテや，従者サンチョに因むモニュメントがあちこちに見られる．このブロンズ像が置かれているのは教会の塀で，教会そのものは，この街の規模に見合うこぢんまりしたかわいいものだ．
下は，カンポデクリプターナの街の写真
