ポルトPorto

ポルトガル北部は,リスボンに次ぐポルトガル第二の都市,ポルトに向かった.


ポルト付近のGoogleマップ

マーカー21で示したのがポルトガルのポルト(Porto).スペイン国境に近い北部の港湾都市.人口約26万人で,リスボンに次ぐ同国第二の都市だそうだ.

ドウロ川Douro River

ドウロ川川辺

川辺

スペインのソリア県に源を発し,ポルトガルに入り,ここポルトから大西洋に注ぐドウロ川.全長897kmだそうだ.ドウロ川沿いの気候は,オリーブやアーモンド,それとブドウなどの栽培に適しているようで,後述のポルトワインはこの地域のブドウで作られるそうだ.

この川の辺りに立つと,東京の多摩川,ロンドンのセーヌ,ワシントンのポトーマック....などと大きな違いを先ず感じる.フラットな面に流れているのではなく,起伏のある土地に谷のように流れているためだ.川と斜面に広がる街の光景はとても美しいと思った.


下は,ドウロ川の光景あれこれ

ドウロ川の光景
ドウロ川の光景 ドウロ川の光景 ドウロ川の光景 ドウロ川の光景 ドウロ川の光景 ドウロ川の光景
ドウロ川の光景 ドウロ川の光景 ドウロ川の光景 ドウロ川の光景 ドウロ川の光景 ドウロ川の光景

ドンルイス1世橋Dom Luis Ⅰ Bridge

1886年,エッフェル塔設計者の弟子,ベルギー人らしい,によって架けられたという鉄橋.普通橋梁の上部が2重になっている橋が多いが,この橋は上部と,川面近くの下部の離れた位置で2重になっている.長さは200mだそうだ.設計者の名前を調べたが,「エッフェル塔設計者の弟子」以上のことは解らなかった.もちろん大勢の土木技術者からなるビッグプロジェクトではあったであろうが,チーフエンジニアの名前くらい残っていてもいいのにな~,と「弟子」で片付けられたことを気の毒に思う.

ではドンルイス1世とは誰か?ポルトガル歴代国王に,ルイス1世(1861年-1889年)が居られる.ちょうど在位中の建設だからきっとこの方のことであろう.

ドンルイス1世橋ドンルイス1世橋ドンルイス1世橋
ドンルイス1世橋ドンルイス1世橋ドンルイス1世橋

ドンルイス1世橋は,旧市街,対岸の修道院と併せ,1996年,『ポルトの歴史地区』(Historic Center of Oporto)として,ユネスコ世界遺産世界遺産ロゴ(文化遺産)に登録されている.

なお,上でエッフェル塔設計者の弟子に関して触れたが,ポルトには親方のグスタヴァエッフェル自身が1877に完成させたというドナマリアピア橋というアーチ鉄道橋がモニュメントとして残されているそうだ.ただ残念ながら実物を見物することはできなかった.それとも忘れたのかな~?

市街City

ポルト旧市街

旧市街

元々は冠詞が付いてオ ポルトで,英語でthe port,港の意味だっかのが定冠詞が取れて固有名詞化されたようである.この国の商工業の中心で,特にポルトワインの生産,輸出が町の繁栄を支えてきたようである.ポルトの始まりは5世紀くらいまで遡り,ここに成立した王国が,ポルトガル王国となった.つまり,ポルトガルの名はこれに由来するのだそうだ.一時イスラムに占領されたこともあったが,12世紀フランス王族アンリが奪回し,レコンキスタを完成したそうだ.だからグラナダとかと比べると相当早く完成したことになる訳だ.

街全体を見渡すと,丘陵に教会,歴史ある大きなビジネス街の建物,込み合った住宅街....と,いろいろ味わい深い街並みが広がっている.


下は,ポルト市街の写真

ポルト市街
ポルト市街の光景 ポルト市街の光景 ポルト市街の光景 ポルト市街の光景 ポルト市街の光景 ポルト市街の光景 ポルト市街の光景
ポルト市街の光景 ポルト市街の光景 ポルト市街の光景 ポルト市街の光景 ポルト市街の光景 ポルト市街の光景 ポルト市街の光景

ポルトの密集住宅地帯

密集住宅地帯

ガードしたアーチ部を占拠するお店は,一昔前の有楽町のような雰囲気.その上の集合住宅も込み合っている.レストランの食事も美味しく,観光客にはなかなか楽しいところだ.


下は,さらにポルト市街の風景

ポルト市街
ポルト市街の光景 ポルト市街の光景 ポルト市街の光景 ポルト市街の光景 ポルト市街の光景 ポルト市街の光景 ポルト市街の光景
ポルト市街の光景 ポルト市街の光景 ポルト市街の光景 ポルト市街の光景 ポルト市街の光景 ポルト市街の光景 ポルト市街の光景

サンフランチェスコ教会San Francisco Church

サンフランチェスコ教会の金泥細工

金泥細工

14世紀初めに建立された修道院付属教会.当初ゴシック様式だったものを,17世紀になってバロックに改装されたそうだ.天上,柱,壁はタ-リャドウラ-ダ(金泥細工)と呼ばれるものだそうで,金がふんだんに塗られている.当時植民地だったブラジルから大量に金を入手したため,このようなゴージャスなインテリアが実現できたようだ.


下は,サンフランチェスコ教会の写真

サンフランチェスコ教会の写真
ポルのサンフランチェスコ教会 ポルのサンフランチェスコ教会 ポルのサンフランチェスコ教会 ポルのサンフランチェスコ教会 ポルのサンフランチェスコ教会 ポルのサンフランチェスコ教会 ポルのサンフランチェスコ教会

ワイン工場Winery

ワイン蔵

サンドマンのワイン蔵

ドウロ川の辺に建つサンドマン社のワイン蔵を見物した.案内はサンドマンのマークにある,黒い帽子に黒いマントを羽織ったMs.モンカさん.大きな木樽がいっぱい転がっている.古いものは20世紀初頭,100年も昔のヴィンテージ物があったりする.一通り見物の後,試飲,産地直販となった.試飲したポルトワインは甘みが少し強かった.少なめに飲むのにいいかも知れない.

ポルトワインは,主にポルトの東100km~スペイン国境にかけてのドウロ川流域で収穫された葡萄から造られるそうだ.この辺りは標高1000m近い山に囲まれていて,夏暑く,冬寒い雨の少ないところで葡萄栽培の適地だそうだ.収穫され,搾り出された葡萄液は当地で樽につけられて冬を越し,3月になるとポルトに運ばれるそうだ.かつて活躍した運搬船は,現在は広告用にドウロ川に浮かんでいる.

ポルトワインは製法,いや価格か,によっていくつかの種類に分けられる.例えば,上質な葡萄が獲れた年の最高級ワインから造られるヴィンテージは,2年ほど樽で発酵させた後,ボトルに詰められ,さらに10年ほど寝かされるという.筆者はポルトワインと言えば,赤だけなのかと思っていたが,琥珀色になるまで寝かせたのがアロウラド,マスカットから造られるブランコ(白)などもちゃんとあるようだ.


下は,ワイン蔵の写真

ワイン蔵
ポルのワイン蔵 ポルのワイン蔵 ポルのワイン蔵 ポルのワイン蔵 ポルのワイン蔵 ポルのワイン蔵 ポルのワイン蔵

さてこれでポルトガルの観光はすべて終わった.これから北に向い再びスペインに入る.



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