さて今年はどんな高尾山を楽しむことができるやら.
高尾山2008年スライド版 を追加しました(2008/5/26).
コース:京王高尾山口→稲荷山→高尾山→城山→陣馬山→城山→大垂水→大洞山→三沢峠→草戸山→四辻→京王高尾山口
天気:晴れ
歩行距離:31.9km
歩行時間:8時間51分,休止時間:2時間26分.
痛くなったところ:歩行中右足土踏まずの上辺りが時々痛かった.
この日は晴れ,翌日は雨の予報,ならばこの日に,と歩いて来た.久しぶりに南高尾へ回り長く歩いた.そこに至る前に既に右足土踏まず上部が時々かなり痛かった.痛んでも止むのでまあ大丈夫かと思い歩いたのだった.
大洞山を過ぎ,三沢峠に近づく辺りで大きな木が倒れて道を通せんぼしていた.枯れてから相当の年数を経て,根元が腐り,弱くなったところを風に煽られたのであろう.こう云った場面もまた山らしい趣があっていいかも.
右端の白い花は大垂水で見かけた.極めて小さく,小さなコゴメウツギ(小米空木)が小米とすれば,こちらはゴマ程度に小さい.図鑑で調べたが判らなかった.
コース:高尾山口→稲荷山コース→高尾山→城山→景信山→陣馬山→景信山→城山→高尾山→稲荷山コース→高尾山口
天気:晴れ
歩行距離:(29kmくらい)
歩行時間:7時間38分,休止時間:2時間4分.
痛くなったところ:転びそうになり,左手で受身をしたら問題の左肩が激しく痛んだ.間もなくいつもの痛みに戻った.2週間前からの予約日である翌日,問題の左肩を継続的に診てもらっている整形外科の先生を訪れ,注射と内服薬を出してもらった.
この日は予報通りいい天気だった.ただ前日の台風4号がもたらした雨で,道の泥濘が懸念されたが,意外と良好で助かった.
3日前には見かけず(若しくは気付かず)この日見かけた花を,図鑑やネットで探して名前をふってみた.はて正しいかな~?
コース:高尾山口→稲荷山コース→高尾山→城山→景信山→陣馬山→景信山→城山→高尾山→6号路→高尾山口
天気:曇り(都心は晴れだったようだ)
歩行距離:29.5kmくらい)
歩行時間:7時間34分,休止時間:2時間17分.
痛くなったところ:概ねOK.
この日は晴れるとの予報だったが,高尾山~陣馬山の間は概ね雲で覆われていた.暑くならず良かったが,ここ3回ほど続くトレイルの泥濘は一層酷さを増していた.それでもハイカー,ランナーの出は多く,やはりシーズンとしては好まれるのであろう.
帰路再び一丁平辺のベンチでおにぎりを頬張り,いつものように名前は判らないがなかなかきれいな傍らのこの花にレンズを向けてみた.通りかかった人が,「ヤマボウシで,花びらのように見えるのは実はガク.ハナミズキと同じ種類ですよ」と教えてくれた.高尾山にはしばしば花や自然に詳しい人が歩いておられるので大いに助かる.
帰ってから改めて図鑑で見ると,花びらに見えるのは専門用語でホウ(苞),若しくは苞片と称するようだ.またガク(萼)は花冠(花びらまたはその集まり)の外側の部分をいうそうで,正確にはホウともまた少し違うようではある.何れにしても「花びらではない」,と云うところが筆者には意義大だ.
右は横からであるが,上から見た様子も併せて眺めてみると,真ん中の丸い塊が花に相当するそうで,ここだけみると全然美しい感じはしない.
も一つ,この花(普通の意味の)は,同じ木に付いているのにサイズと着色具合の差が大きい,統計学用語で言えば分散が大きい.これも少し不思議だ.
1週間ぶりで歩いてみるとまた新しく咲き始めた花もみられた.正確性は定かではないが,図鑑で見てそれとおぼしい名前をふってみた.
↑キンラン (金蘭) | ↑シダの一種 (羊歯) | ↑マルバウツギ (丸葉空木) |
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↑ツボスミレ? (坪菫) | ↑ヤマブキソウ (山吹草) | ↑ニガナ (苦菜) |
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↑ナルコユリ (鳴子百合) | ↑ホウチャクソウ (宝鐸草) | ↑ハルジオン (春紫苑) |
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コース:高尾山口→稲荷山コース→高尾山→城山→景信山→陣馬山→景信山→城山→高尾山→6号路→高尾山口
天気:曇り.昼頃陣馬山山頂で7℃と,この時期にしては異常に低温.
歩行距離:(28kmくらい)
歩行時間:7時間15分,休止時間:1時間35分.
痛くなったところ:概ねOK.
この日は久しぶりに晴れの予報で,前回転んで痛めた左腿外側も概ね回復したようだし,出かけることにした.実際は,降りはしなかったが,雲は厚く,晴れることはなかった.でも台風2号が近づき,翌日からまた天気は悪くなる見込みで,やはりこの日歩いてよかったと思う.
ここ1,2年の間,高尾山~陣馬山ではヒノキやスギの間伐が行われ,林が少し疎らになった.連休も終わり,その後の雨続きでぬかるみだらけになったトレイルを2人のハイカーがゆっくり歩いて行った.
1週間くらいで花は結構変化するものだ.特にスミレは少なくなったな~と感じた.一方下のようなニューフェースも現れていた.ウマノアシガタについては,葉が馬の蹄に似ていることに名前が由来すると言われるが,一方実際は全然似ていないというもまた定説らしい.現物を眺めて見て,葉も花も馬蹄形を連想できないのは確かだ.
コース:京王高尾山口→稲荷山コース→高尾山→城山→景信山→陣馬山→和田(→バスでJR藤野駅)
天気:曇り
歩行距離:19.2km
歩行時間:4時間57分,休止時間:1時間17分.
痛くなったところ:後述の理由で左腿外側が激しく痛む.
連休の中日とあってすごい人出だ.新しい緑に誘われるのであろう.カナジーも緑の誘惑には弱い.ところで,何故か分らないが,木々も新しい葉は古い葉より薄い色で,人間も概して若いほど色は薄く,齢を重ねる毎に濃くなる.どうしてかな?
明王峠と奈良子峠の間で激しく転倒.「滑り」と「木の根の引っ掛け」の合わせ技で何がなんだか判らないうちに一本取られ,完敗した感じだ.前方の観客に,「足は大丈夫ですか?」と問われ,立ち上がると左腿外側が激しく痛む.明王峠から相模湖駅/奈良子峠から栃谷温泉経由落合バス停/陣馬山から和田バス停,の3通りで,一番短そうなコースを選ぼうと考えた.でも,どれもあまり差がなさそうだったので,結局,→陣馬山→和田→バスでJR藤野駅,とした.
コース:京王高尾山口→稲荷山コース→高尾山→城山→景信山→陣馬山→景信山→城山→高尾山→稲荷山コース→高尾山口
天気:晴れ
歩行距離:28kmくらいか
歩行時間+休止時間:8時間25分.
痛くなったところ:1月末からの左肩痛みが恒常的になってきた.
いろいろ花が咲き,よく判らないが素人なりになかなか楽しい.図鑑で調べてみた.似たようなものが多数あり,ひょっとしたら違っているかも知れないが,まあ.....
以下はありきたりの花であるが,平地より若干遅い今が盛りか?
コース:京王高尾山口→稲荷山→高尾山→城山→陣馬山→和田峠→連行山→茅丸→生藤山→三国山→上岩下→JR中央線上野原
天気:晴れ
歩行距離:30.1km
歩行時間:7時間36分,休止時間:1時間46分.
痛くなったところ:なぜか左背中が少し痛いがまずまずか.
天気予報によればスギやヒノキの花粉もそろそろ収まってきた様子なので,久しぶりに高尾山に出かけた.ちょうど2ヶ月ぶりで,見ものが雪から花に代わっていた.
桜は種類が多く,今日歩いたコースでもいろいろ見ることができた.写真は三国山からJR中央線上野原に出るために少し下ったところ.ちょうど今盛りといった感じだ.
和田峠から先,暫くスギやヒノキの林を抜け,尾根に出ると三国山までブナなどの広葉樹帯になるが,まだ芽を出し始めた段階で葉を広げていない.よく陽が射し,半そでの腕や顔がよく焼けた.また数日晴れが続いていたため,ぬかるみがなく快適だった.
コース:京王高尾山口→稲荷山コース→高尾山→城山→景信山→陣馬山→落合→JR藤野駅
天気:晴のち曇り,明王峠辺りから風強く,陣馬山頂付近から一時小雪小雨ぱらつく.この日東京地方は春一番の由.ただし陣馬山では6℃と,それほど気温は高くなかった.
歩行距離:20.6km
歩行時間:5時間56分,休止時間:1時間13分.
痛くなったところ:まずまずか.
前日までに凍った氷に日が当たり,融けて道がぐちゃぐちゃになっている.しかし全部が融けているわけではなく,依然としてカチンカチンの氷も多く残っている.下り坂でこうした場面に遭遇するとへっぴり腰で用心深く歩くのであるが,2度もすってんころりと転んで,お尻は見事に泥だらけ.
雪と,その下に氷があるだけで,転んでも泥だらけにはならないのでまだましだ.これから暫くは泥でぐちゃぐちゃの箇所が順次場所を変えながら多く現れるであろう.あ~こわい!
今日も何とか右脚膝下の痛みなく,とりあえず一安心.
コース:京王高尾山口→稲荷山コース→高尾山→城山→景信山→陣馬山→落合→JR藤野駅
天気:終日快晴,風なし,気温高め
歩行距離:20.8km
歩行時間:5時間59分,休止時間:1時間45分.
痛くなったところ:歩行中左脚上の関節辺り.
未明から午後まで通していい天気だった.朝のうちは0℃くらいであったが徐々に気温も上昇.ただし積雪はまだ相当の範囲に残り,氷の路面はそれなりの厚みがあるため氷結を維持している.日当りが良く融けたところはあたかも水田の如くひどいぬかるみだ.
途中左股関節疲労あるも,右脚膝下の痛みなく,ほっとした.
コース:京王高尾山口→稲荷山コース→高尾山→城山→景信山→陣馬山→落合→JR藤野駅
天気:晴れ/曇り,風なし,気温低め
歩行距離:22kmくらいか?
歩行時間:5時間50分,休止時間:1時間14分.
痛くなったところ:前回と同様歩き後半は左脚上の関節辺り,途中から右脚膝の直下外側,ものすごく痛い.陣馬山から落合経由で下山.
今日は東京マラソンの日で,3万人余が参加するとういう.高尾山も早朝は快晴,その後も気温は低いながら結構な天気で,賑わっていた.
この日もやはり右脚膝下の痛みあり,しかもこれまで同様尋常ではない.はてどうしたものか?
コース:京王高尾山口→稲荷山コース→高尾山→城山→景信山→陣馬山→和田(→バスでJR藤野駅)
天気:薄日,風なし,残雪多し,気温高め
歩行距離:18kmくらいか?
歩行時間:5時間くらい,休止時間:1時間余り.
痛くなったところ:前回と同様歩き後半は左脚上の関節辺り,途中から右脚膝下外側,ものすごく痛い.陣馬山から和田にやっとの思いで下山.
薄日が射す穏やかな日で,前日降った新雪がきれいだった.三連休の中日とあって数多くのハイカーが歩いていた.この日は右脚膝の直下が強烈に痛み出し,陣馬山から最も近い下山路である和田に初めて下ってみた.落葉樹林,続いてヒノキ林を抜けると雪を被り,ゼブラ模様になった茶畑が傾斜地にたくさん見られた.
登山道を抜けてから和田のバス停まで,舗装路を幾らか歩くが,右脚膝下の痛みは平らな道ではそれほどひどくはなさそうだ.坂や階段の下りと上りはとにかく大変.バス停の前には,ここ陣馬山一帯,県立公園であるようだ,に関する資料館が設けられていた.おかげさまでJR藤野駅への長いバス待ち時間を暖房された館内で過ごすことができた,
コース:京王高尾山口→稲荷山コース→高尾山→城山→景信山→陣馬山→落合→JR藤野駅
天気:晴,風なし,残雪多し
歩行距離:22kmくらい
歩行時間:6時間半くらい,休止時間:2時間くらい.
痛くなったところ:歩き後半は左脚上の関節辺り,歩いた後は右脚膝下筋肉ものすごく痛い.階段下り困難.
足跡の状況からすると,一昨日までに積もったところに前日夜も少し降ったようだ.高尾山口~落合間の多いところでは30cmくらいに達する積雪がありそうだ.だがこの日,特に朝方はすばらしくいい天気で,節分も過ぎ,早くなった日の出が積もった雪を赤く染めてすばらしい光景が楽しめた.天気は良かったが平日であることと,多目の積雪のためかハイカーは疎らだ.また雪がなければ多く見られるトレイルランナーは皆無だ.
雪の中を歩いたためであろう,滅茶苦茶くたびれたようだ.歩きの後半は左大腿部腰の間接がとても痛んだ.落合の平地に出ると何とか収まったが,JR藤野駅までくると今度は右下肢筋肉が痛くなりだした.ここからは3:24PM発の上り列車に乗った.高尾でJRから京王線に乗り換えたが,階段の上り下りがさらに大変になった.自宅で一夜が明けると,ようやく一山超えた感じで,まあかなりの疲労程度に改善されたようである.
コース:京王高尾山口→稲荷山コース→高尾山→城山→景信山→陣馬山→落合→JR藤野駅
天気:終日快晴,気温は低め,風なし
歩行距離:22.41km
歩行時間:5時間58分,休止時間:1時間32分.
痛くなったところ:疲労あり.
この日は終日いい天気で,前日までに積もった雪が白くキラキラ輝いていた.
この日は遅いスタートで,落合経由でJR藤野駅に下った.ここからは4:43PM発の上り列車に乗った.
コース:京王高尾山口→稲荷山コース→高尾山→城山→景信山→陣馬山→明王峠→底沢→甲州街道→京王高尾山口
天気:晴れ後曇り,微風程度
歩行距離:33.7km
歩行時間:7時間52分,休止時間:1時間37分.
痛くなったところ:まずまずか.
前日は大寒で寒い日が続く.この日出かけると,わずか数mm程度であるが,一面が薄すら雪で覆われていた.
この日は陣馬山から明王峠まで戻り,さらに歩くと,「底沢へ」の案内板がある.この分岐点自体には標識がないものの,地図で見ると底沢峠であるようだ.これまでここを下ったことがなかったので,初めて底沢まで歩いてみることにした.底沢までは,1時間ほどであったか?幾らの距離もなく到着した.
底沢からの最寄駅はJR相模湖駅である.ただ早い時間であったので,甲州街道を伝って京王高尾山口まで歩いてみることにした.写真は底沢少し歩いた千木良辺りである.この辺は民家が多く,両側に歩道がある.しかし暫く行くと,歩道は片側だけに,さらに行くと歩道がなくなり,車道を歩くようになる.この道を歩いている人は筆者以外見当たらず,行き交う大型トラックとガードレールの間を進むのはあまり快適ではない.まあ,このコースは一度の経験で十分であろう.
コース:京王高尾山口→稲荷山コース→高尾山→城山→景信山→陣馬山→落合→JR藤野駅
天気:晴れ,微風程度
歩行距離:22.2km
歩行時間:5時間45分,休止時間:2時間22分.
痛くなったところ:腰周りなど疲労.
前日の天気予報によれば,この日の八王子は明け方は-3℃くらいで,日中は晴れの予報.これは霜の花のチャンスと出かけた.残雪と紛らわしいので目を凝らして見つける.咲いていた場所は前回とおおよそ同じ辺りであるが,今回の方がたくさんあり,しかも大型のものも見られる.上段中央のものは高さが15cmくらいあろうか.見事であった.
一度「霜の花」ができるとシモバシラの茎の構造が壊れるので,次はあまりうまく咲かないのかどうか?全体的には1月15日より今回が盛大に咲いていた.しかし,同じシモバシラの茎に咲いたのか?,或いは別の茎に咲いたのか?筆者には区別が付かない.今年から高尾ビジターセンター製「シモバシラの観察地はじめました」のたて看板が出ているので,そのうち訊いてみたい.
土曜日で,天気が良かったためであろう,小仏峠の上の茶屋前は,この季節にしては大目のハイカーで賑わっていた.リュックに付けた温度計を見ると,この日は午前10時でもまだ-2℃くらいで,薄く残った雪が若干アイスバーンになっていた部分もあり,すってんころりしないよう杖を頼りに歩いた.ここからは相模湖を前面にした富士山が望める.ただこの日はなぜか「霞がかかったように」コントラストが弱かった.やはり霞なのだろうか?
なぜかこの辺りの笹は,平地の孟宗竹などと違って,葉の周囲が枯れて白く縁取られている.歩く度に,「何故だろう?」と不思議に思うのだが.....
それがこの日は表面に薄く残雪が残り,内側も白くなっている.ただそれだけのことであるが,それなりに趣があるようで....
見事な霜の花のため,この日は思いのほか道草を食ってしまった.往きと同じ道を辿って京王高尾山口駅に戻るには,陣馬山到着時間が遅すぎた.久しぶりで落合経由でJR藤野駅に出ることにした.この道は所々枯れ葉がふかふかに積もり,気持ちよく下れる.この日はあちこちで斑状に乾いた雪が載っていたが,ふかふか感に変わりはなかった.
藤野駅ホームで電車が到着するも,ドアが開かず怪訝に思っていると,後ろの人がボタンを押して開けてくれた.空調効率を高めるため手動にしてあるようだ.乗り込むと,ドアの上にLCDスクリーンも設置され,窓の広い最新鋭車両のようであった.
コース:京王高尾山口→稲荷山コース→高尾山→城山→景信山→陣馬山→景信山→城山→高尾山→稲荷山コース→高尾山口
天気:またしても曇り後晴れ,風なし
歩行距離:29.6km
歩行時間:8時間6分,休止時間:1時間52分.
痛くなったところ:腰周りなど痛いがまあ想定内の疲労か.
今日も天気予報に反して昼時近くまでは曇り.ただ冷え込みは予報通り厳しく,霜の花を見ることできて甚だ良かった.
一般に「霜の花」と云う通称は2通りに用いられるようだ.
(1)一つは下の写真のように霜柱自体の形態が花のように形成されたもの.
(2)もう一つは,植物の葉や花に霜が付き,白く縁取りされたり,全体が白い綿毛を纏ったように輝くもの.
(3)さらにもう一つは,旭川など厳寒の地方で,ガラス表面などに氷の結晶が成長したもの.筆者は残念ながら現物を見たことがないが,写真で見てもとても美しい.
それぞれ美しいと思う.今回の(1)の「霜の花」はシモバシラの霜柱???とちょいとややこしいが,シモバシラと呼ばれる植物の茎の繊維管による毛細管現象で吸い上げられた水が凍って,それが茎の外へ押し出され,成長したものであるそうだ.地面にできる霜柱は真っ直ぐであるが,霜の花はあたかも花びらのように薄く,美しくカールして形成されるのが妙だ.
白い花びらの先端縁に茶色いシモバシラの繊維が付着しているのも見られる.これは茎から霜柱が押し出される際に外皮が破壊されて付着したもののようである.つまり,一旦「霜の花」ができるとシモバシラの茎の構造が壊れるので,次はあまりうまく咲かないとも言われるようであるが......まだ観察経験が不十分なため,実際についてはよく判らない.その場合,シーズン最初の寒波襲来を逃すと,見逃すことになる.さて果たして1月15日はそんな日だったのか?,と思えるほど見事に咲いていた.
霜の花を形成するシモバシラはシソ科シモバシラ属の多年草で,草丈が40~90cm,撮影した一丁平北斜面のような山地の木陰に自生するようだ.9月頃開花し(ちょっと遅いかな~?),実がなるようである.多くの茎は途中で折れているが,中には写真のように枯れてなお立った茎も残っている.先端の実の散った後のへた(?)の形態にシソらしい名残を留めている.なお花は青とか紫系統ではなく白で,この枯れ草のように一方向に向いて咲く特徴があるようだ.いずれ花も見てみたいものだ.
この日はもう一つびっくりすることがあった.同日は平日であったためか人出はぐっと少なかった.そんな中で偶然,小仏峠の先,逆方向から歩いて来られたNさんにお遭いした.Nさんは以前会社勤めの頃お世話になった方で,最近人伝に同氏のサイトのURLをお伺いし,たくさんの山行記録や写真を眺めさせてもらったばかりだった.現実に出会えてとても嬉しく,そのうちまたどこかで....と,挨拶を交わしお別れした.
コース:京王高尾山口→稲荷山コース→高尾山→城山→景信山→陣馬山→景信山→城山→高尾山→稲荷山コース→高尾山口
天気:曇り後晴れ
歩行距離:28kmくらいか,(GPSが衛星ロストのためか?32.2kmを示していた.)
歩行時間:7時間57分,休止時間:1時間42分.
痛くなったところ:概ね大丈夫そうだ.
今日も天気予報に反して朝方の天気は曇り,冷え込みもイマイチ.という訳で霜の花を見ること叶わず.しかし,すばらしい霧氷を見ることができて大満足.
写真は何れも陣馬山頂上直下.この日の霧氷は明王峠~陣馬山の間で特に発達したものが見られた.筆者が高尾山系で見た霧氷では随一の見事さだと思った.雪が積もった場合と異なって,地面が茶色のままで,特定の小枝だけが白く染まる光景は甚だ面白い.それも右写真のように小枝の特定方向にのみ氷片が成長しているので,見る方向によっては樹木が白と茶色に変化する指向性を有していることも風変わりだ.
霧氷は濃霧が強風によって樹木などの地物に衝突し,凍結/付着した氷層であるようだ.この日は朝の冷え込みも弱く,風もまた殆どなかったが,多分未明まで濃霧で風も強かったのであろう.朝の冷え込みは弱いながら,幸い陣馬山に到着する昼まで気温が上がらず,氷のまま留まったようである.現物を見たときは何の疑いもなく,風の流れに沿って氷ができるものと根拠のない直感が働いたが,見事に間違っているようで,実際は氷は風上に向かって成長するらしい.写真右は,陣馬山への登り最後の階段を上りきったところからの撮影で,氷の成長方向は南から北である.即ち,未明までは北から強い風が吹いていたということであろう.
コース:京王高尾山口→稲荷山コース→高尾山→城山→景信山→陣馬山→景信山→城山→高尾山→稲荷山コース→高尾山口
天気:曇り後晴れ
歩行距離:28kmくらいか,(GPSが衛星ロストのためか?34.69kmを示していた.)
歩行時間:8時間0分,休止時間:1時間51分.
痛くなったところ:歩くと左大腿部前側が痛い.終了2~3時間前から.
前回の12月24日に比べると圧倒的に人出は疎らだ.朝方の天気がイマイチであったためであろうか.
陣馬山手前の南斜面で広葉樹林の広がる辺り,殆ど葉を落としているが,黄色の葉を残している樹がある.図鑑や関連サイトを見てみると,冬の林で枯葉を落とさずにいる種として,ヤマコウバシと呼ばれるものがある.葉の形を比べてみるとよく似ており,これかな~?と思う.
ヤマコウバシは漢字で「山香ばし」で,葉を揉んでみたり枝を折ると香気があるそうだ.その昔,乾燥させた若葉を粉末にし,餅に混ぜて非常食にしたこともあり,「モチギ(餅木)」の別名もあるそうだ.葉が青いときに試して見たいが,多分その頃は筆者には他の樹木と区別がつかないかな.....
この日の気温は高めで,東京では12,3度で3月並だったとか.写真は陣馬山の直前辺りで,気温は7℃と,この季節にしてはやはり高めで暖かい.ただ地面の所々には霜柱ができ,融けたところはグチャグチャのぬかるみ路になっている.土の下の分厚い霜柱をマクロ的(いや,マイクロ的にかな~?(註))に覗いてみると,縦筋の氷の柱がまるで氷河のように連なりなかなか見事だ.
(註)マクロ(macro)とマイクロ(micro)では全く正反対の意味だし,例えばそれらを冠した経済学などではそれぞれ主な研究対象カテゴリーが異なる,と思う.だが写真ではどうか?等倍撮影など対象を大きく撮影するレンズを,ニコンではマイクロレンズ,それ以外のメーカーではマクロレンズと称している.対象物の捉え方に対する考え方の違いに起因するのであろうが.....なかなか悩ましい言葉だ.....
正しい名称は不明であるが,平たく言えばまあ「ススキ」の類であろう.広辞苑第4版でも,ススキ(1)むらがって生える草の総称,と述べられているくらいだから,それで良かろう.(←安易だな~)
で,ススキとなるとどうしても秋の風物詩,またしても広辞苑第4版に頼ると,「尾花」と称し,秋の七草の一,とか「秋の季語」と記されている.でも,写真のように城山下を通り過ぎるハイカーを見送っているのは,秋ではなく小寒も過ぎたこの日,1月9日,正真正銘,冬のススキであって,筆者の固定観念とのギャップを視覚的に浮き立たせてくれる.