ラマラtrek to Ramara

このラマラ編では,2014/10/24(金),ヤングレカルカで朝を迎え,バルン川沿いを遡上しネヘカルカの対岸を通り,広々したリポックカルカへ来てここで昼食.食後歩きを再開し,ヤクカルカ(またはジャックカルカ)を経てこの日の宿泊地ラマラ(またはランマレカルカ)のキャンプサイトに到着したときの写真を載せました.


ラマラ付近のGoogleマップ

バルン川沿いのヤングレカルカ(9)から,最初暫くこの川沿いを遡上し,やがて東に逸れて北上しラマラ(10)に至る.

この間幾つかヒマラヤの山が見えてくる筈で楽しみだ.

ヤングレカルカの朝in the morning at Yangle Kharka 3,600m

ヤングレカルカの日の出前

ヤングレカルカの日の出前

10/24(金),ヤングレカルカの日の出前,テント内の気温-2℃,気圧659hPaと寒かった.でも晴れているので,カメラを持って表に出る.バルンコーラ上流に幾つかの峰が見える.添乗Tさんの話など総合すると,左背後にマカルー(Makalu:8,463m),それを覆うように手前右に重なるのがピーク3(Peak 3:6,477m),中央がピーク5(Peak 5:6,404m),右側は不明だがチベット国境の山ヤウパ(Yaupa:6,422m)であろうか?


先ずマカルーが焼ける

先ずマカルーが焼ける

先ず一番高いマカルーの東壁が焼けた.ピーク3に大半覆われているのは残念だがやはり貫禄だ.


次いでピーク3,ピーク5が焼ける

次いでピーク3,ピーク5が焼ける

引き続きピーク3,ピーク5が焼けた,いや白くなったと言うべきか.


ヤングレカルカの朝お茶とお湯を配ってもらう

お茶とお湯を配ってもらう

テントに戻るとスタッフの皆さんが,お茶とお湯を配ってくれた.ありがとう.テントにはたっぷり霜が降っていた.畳むまで乾くよう,払い落とそう.

なお今夜宿泊予定のラマラ(ランマレカルカ)の標高は4,335mと,4,000mを超えることになっている.私はこれまでの経験から,高度障害で睡眠が悪くなる(頻繁に目覚める)恐れがあるので,この朝からダイアモックス半錠(125mg)を飲むことにした.以降宿泊高度が4,000mを下回るまで,朝夕125mgづつを継続するつもりだ.


ヤングレカルカのテント場に陽が当たり,出発準備

テント場に陽が当たり,出発準備

そのうちテント場に陽が当たり,朝食を頂いた.そして出発準備を進めた.

山にも強い陽射しが降り注ぐようになり,私の目にはマカルーとピーク3の境界は識別不可能,一つの山にしか見えない.やはり日の出時に見ておいて良かった.


ヤングレカルカからバルン川沿いを遡る

ヤングレカルカからバルン川沿いを遡る

いつものように8時になると,ヤングレカルカを出発し,左岸バルン川沿いを遡った.朝のうちは素晴らしい天気で何よりだ.

ネヘカルカ対岸へgo to the other side of Nehe Kharka 3,750m

バルン川左岸を進む

バルン川左岸を進む

バルン川左岸をどんどん進んだ.昨日の岩だらけのトレイルと違って,土の多いいい道だ.実はこの先も概ねいい道で,多分これまでで最良の路面の日だった.楽だ.


ネヘカルカ(Nehe Kharka)の対岸に来た

ネヘカルカの対岸に来た

タルチョーとルンタで彩られた塚にやって来た.対岸には大きなネヘカルカ(Nehe Kharka)があり,実際ヤクが草を食んでいる

サーダーGさん(ヒンドゥー)によれば,ネヘカルカは単なるカルカではなく,仏教の聖人,ニンマ派開祖であるグルリンボチェ(Guru Rinpoche,別名パドマサンバヴァ Padmasambhava)所縁の聖地なのだそうだ.ネパールではヒンドゥーの最高神,シバ神の化身であるともされるそうだが,それはそれでいかにもヒンドゥーの国らしい.カルカを囲む岩山の壁に,大きな洞窟が幾つか見えるが,ここで修行したとの言い伝えがあるらしい.

で本来は対岸まで出向き巡礼するのが良いのであろうが,バルン川右岸に渡るのは結構大変,そこで対岸のこの場所にルンタを架け,祀っているということだ.


ネヘカルカはいい眺めだ

ネヘカルカはいい眺めだ

眺めている左岸にはヒマラヤ杉が茂り,対岸のネヘカルカはグルリンボチェを祀るにふさわしい美しい眺めのところだ.白い山の麓に斜面のカルカが展開され,ヤクが草を食んでいる.いい眺めだ.

ところでこの山は何であろう?地図を見ると,この方角と近さからするとピーク7(Peak 7:6,185m)らしいが,写真はその南端辺りで,頂きはこの背後に隠れているのかも....


ヒマラヤ杉の林

ヒマラヤ杉の林

この辺りは樹木が茂っている.添乗Tさんの説明では,それほど太くないがヒマラヤ杉ということだ.確かに杉らしく真っ直ぐに伸びている.


下は,ネヘカルカ付近での写真

ネヘカルカ付近での写真
ネヘカルカ付近での写真 ネヘカルカ付近での写真 ネヘカルカ付近での写真 ネヘカルカ付近での写真 ネヘカルカ付近での写真 ネヘカルカ付近での写真

リポックカルカへgo to Ripock Kharka 3,930m

ネヘカルカ対岸先の林を進む

ネヘカルカ対岸上の林を進む

ネヘカルカ対岸を過ぎ,林の中を進んだ.ヒマラヤ杉は比較的枝が小振りで,根本にも陽を当てる.そのため根本ではシャクナゲなどの低木が育っている.

ところでこの地方のシャクナゲは場所によっては一山全体を覆うほど大量に茂っているが,ゴラパニのような巨木タイプの木は見ない.きっと異なる種類なのであろう.


一塊の大岩山アマピジマ(妊婦の岩)

一塊の大岩山アマピジマ

少し進むと巨大な一塊に見える岩山が聳えていた.大きさが大きさだけに,その山容も相まって実に豪快な風情だ.そしてこれらの大岩山にはアマピジマ(Aama Phisum:妊婦の岩)と云う名があるそうだ.確かにそのような形容は当てはまっていよう.


ピーク4(Peak 4:6,720m)現る

ピーク4(Peak 4:6,720m)現る

そのうちに,大岩山右手にピーク4(Peak 4:6,720m)が姿を表した.平らな上部頂きが特徴か.この山は目指すマカルーBCの直ぐ西に位置しているようだ.そして実際BCに行ったときに間近に望むことになるのだが,見る角度が違うため山の形は随分異なっていた.


ピーク7(Peak 7:6,185m)の頂き見える

ピーク7(Peak 7:6,185m)の頂き見える

ネヘカルカ対岸で見えたピーク7(Peak 7:6,185m)であるが,どうやら今度はその頂きも見えたようだ.写真で右側にちょこんと出て,薄い雲の下だ.多分そうだと思う.いずれにしてもとにかく雄大な光景だ.


パノラマ状の山々

パノラマ状の山々

さらに進み,一軒の石室の廃屋を越えると,パノラマ状に山々が展開される場所になった.左から鋭い頂きを持つピーク6(Peak 6:6,739m),少し雲で覆われたチャムラン(Chamran:7,319m)の東峰(6,480m),文字通り三角形のピラミッドピーク(Pyramid Peak:6,739m,別名Chonku Chull ホンクーチュリ),2つ上でも載せたピーク4(Peak 4:6,720m)であるそうだ.いろいろ悩んだ末,チャムラン(Chamran:7,319m)東峰(6,480m)の特定がカギだった,と添乗Tさんの説明があった.ご苦労様でした.


リポックカルカ(Ripock Kharka)に到着

リポックカルカに到着

さらに行くとバッティの建つ広いリポックカルカ(Ripock Kharka)に出た.ここからは雄大なピーク6の全容を望み,私達は用意してもらったテーブルで昼食を頂いた.山が見えて,広々し,実にいい所だ.

私たち以外も,しばしば一緒になるスペインのご夫妻が食事を摂り,また英陸軍ネパール部隊のマカルー遠征隊の屈強なグルカ兵が下ってきた.その中の一人と話してみると,彼自身はC2まで行ったが,交代で他隊員がさらに上に行くのだそうだ.またこの日彼は,このままカウマまで通して下るそうで,やはり並ではない.


下は,リポックカルカまでの写真

リポックカルカまでの写真
リポックカルカまでの写真 リポックカルカまでの写真 リポックカルカまでの写真 リポックカルカまでの写真 リポックカルカまでの写真 リポックカルカまでの写真 リポックカルカまでの写真
リポックカルカまでの写真 リポックカルカまでの写真 リポックカルカまでの写真 リポックカルカまでの写真 リポックカルカまでの写真 リポックカルカまでの写真 リポックカルカまでの写真

ヤクカルカへgo to Jark Kharka 4,255m

リポックカルカで昼食後また北に向け歩き出す

昼食後また北に向け歩き出す

リポックカルカで昼食後また北に向け歩き出した.天気は常のことではあるが,下り坂で,雲が湧いてきた.

ただ全般に道はいい,と言うか,だだ広い原っぱを歩く感じだ.特別カルカと名が付いてなくとも,ヤクがいても不思議ではないような地形が続き,多分季節によってはきっとヤクが草を食んでいるであろう.


小川も流れている

小川も流れている

またヤクの放牧には水場も必要であるが,うまいことにちゃんと小川も流れている.ただ家畜が近くにいるとなると,その排泄物の混入も有り得る訳で,人家やキャンプでの飲用には憚られよう.


ヤクカルカへ

灌木だけとなる

リポックカルカを過ぎた辺りからだったと思うが,大きな木はなくなり,灌木が茂るだけになった.標高が植生を変化させているのであろう.山らしい景観に変化してきたとも言えようか.


ヤクカルカ(Jark Kharka)にやって来た

ヤクカルカにやって来た

閉まってはいたが一軒のバッティがあるヤクカルカ(Jark Kharka)にやって来た.ヤクカルカはJark Kharkaと綴られたり,このバッティのようにYak Kharkaと綴られることもあるようだ.またJhak Kharkaと書き,ジャックカルカと言うケースもあるようで,まあ色々だ.

私たちは天気も悪くなって来たことだし,終点まで遠くはなかろうと,ここでは休憩せず,脇を眺めながらそのまま進むことになった.



下は,ヤクカルカ(ジャックカルカ)辺りでの写真

ヤクカルカ(ジャックカルカ)辺りでの写真
ヤクカルカ(ジャックカルカ)辺りでの写真 ヤクカルカ(ジャックカルカ)辺りでの写真 ヤクカルカ(ジャックカルカ)辺りでの写真 ヤクカルカ(ジャックカルカ)辺りでの写真 ヤクカルカ(ジャックカルカ)辺りでの写真 ヤクカルカ(ジャックカルカ)辺りでの写真

ラマラに到着get to Ramara 4,335m

バルンコーラの支流を渡る

バルンコーラの支流を渡る

ヤクカルカの先で小川を渡った.バルン氷河から流れ出る多数の小川の一本のようだ.細い流れだが,山らしく一応谷川の趣きだ.地図を見ると,これら多数の小川は,今朝発ったヤングレカルカの少し上辺りで一本のバルンコーラにまとまっているように見える.


ラマラ(Ramara)に着いた

ラマラに着いた

2:25PMラマラ(Ramara)のキャンプサイトに着いた.ラマラはランマレカルカ(Langmale Kharka)と呼ばれることがある.着いたときは雲が立ち込め,周囲に在るはずの山は一切見えなかった.

写真で,私たちのテントの前に,一階にキッチン,二階にトレッカー用ダイニングルームとベッドルームを兼ねた大部屋が備えられたバッティが建てられている.私たちはこの日の夕食とあくる日の朝食をここで頂いた.板張りの屋根と石積みの壁は隙間だらけで,風通しが良い.後日テント無しで私たちを追ってきたSさんがここで宿泊したときは,部屋の中で雪が降ってきたそうだ.

またバッティの左(北)にはタルチョーを掲げた大きなチョルテンが積まれ,さらにその左にオーナー夫妻の母屋があった.


バッティオーナーのおかみさん

バッティオーナーのおかみさん

バッティオーナーのおかみさんが客である私たちの様子を窺いに来てくれた.キャンプサイトやバッティに加え,ここら一帯の土地と,ヤク100頭を所有しているのだそうだ.暫くすると100頭全てを引き連れ,タシガオンの本村に下るそうだ.そしてレンズの前で自信あふれるポーズをとってくれた.


ピーク6(Peak 6:6,739m)が現れた

ピーク6が現れた

珍しいことに夕刻になったら晴れてきた.そしてキャンプサイトの目の前に大きくピーク6(Peak 6:6,739m)が現れた.逆光だが間近なので細かいところまでよく見える.低い辺りでは幾条もの大きく長い氷柱が下がっている.


ラマラも見えてきた

背後も見えてきた

バッティ背後も見えてきた.左(西)からTさんに聞いたピーク3(Peak 3:6,477m),中が地図上の並びから多分ピーク5(Peak 5:6,404m),右の大きいのが多分ヤウパ(Yaupa:6,422m)ではなかろうか.


ラマラ背後のピーク3(Peak 3:6,682m)がクリアに

ピーク3がクリアに

ピーク3がクリアになってきた.光線の角度がいいので,山肌がくっきりだ.比較的緩やかな南面は雪が多く堆積し,急峻な東面は岩肌がむき出しのようだ.ピーク3は今朝ヤングレカルカでも,もう少し南東から眺めたのだが,黒い東面がも少し広く見えていた.



下は,ラマラ(ランマレカルカ)付近での写真

ラマラ(ランマレカルカ)付近での写真
ラマラ(ランマレカルカ)付近での写真 ラマラ(ランマレカルカ)付近での写真 ラマラ(ランマレカルカ)付近での写真 ラマラ(ランマレカルカ)付近での写真 ラマラ(ランマレカルカ)付近での写真 ラマラ(ランマレカルカ)付近での写真 ラマラ(ランマレカルカ)付近での写真
今日は概ねいい天気で,道も平原状で良く,ヒマラヤも望めた素晴らしい一日だった.明日はいよいよBCに行く.どんなかな~

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