この戻りドバテへ編では,2014/10/29(水),テマタンカルカで朝を迎え,バルン川沿いトレイルを下り,途中の三叉路を南に折れて急坂を上りムンブクへ行き,ここで昼食.そして食後南進を継続し,ドバテに至ったときの写真を載せました.
テマタンカルカ(12)を出て,バルンコーラ沿いを下り,途中南に折れからドバテ(8)へと歩く.
テマタンカルカ(Tematan Kharka)の夜が明けた.+2℃,669hPaを指しており,寝袋の結露は酷い.加えて,生憎今日は朝っぱらから天気が悪そうだ.
ダイニングテントで朝食を頂いた後,スタッフの皆さんが,写真のバッティキッチンで片付けてくれている.
朝食後,カルカ脇のバルン川沿いトレイルに下り,川の流れと同方向に歩き始めた.
早速横からの小川に出合う.ここで足を濡らすと,寒いこの日はなかなか乾かないだろう.注意を払い渡った.
上るときと全く同じなのだが,この石ゴロゴロは難儀だ.石は右岸岩壁から落ちてくるのもあるようで,運が悪いとやられる恐れがありそうだ.
川から少し上方を巻く箇所もあった.この辺りは落石はないもの水が落ちてくるようで,石も樹木も苔がいっぱいだ.
やがて大岩に至る.往きではちょっと休憩した場所だ.ここでバルン川を離れ,南に折れてムンブクへのトレイルに入った.
折れると直ちに急坂が待っていた.往きでは下りで大変だったが,今回は逆方向なので上りだ.上りも急坂なだけに大変だ.
この道は急なだけでなく,岩ゴロゴロ,かなりガレた場所が続く.ゴルジェ状地形の底を走るトレイルで,周りは雑木が茂っており,シャクナゲも見られる.
ムンブクに着いた.キッチンスタッフの皆さんは先に到着し,既にテーブルセットを並べてくれていた.そしてネパールトレッキング定番の温かいジュースを出してくれた.ありがとうさん.
ただ折角用意してもらった布張り椅子は小雨の下で,湿っぽい.座るとお尻が.....一応ハンカチを敷いてみたが....
小雨が降ってきたのでカッパを羽織り,昼食を頂くが,どうもリラックス出来ない.皆そそくさと食べ終えて立ち上がる.まあ,普通雨の中のピクニックランチなど思い浮かばないシーンだし,やはり晴れてなくちゃ.
なおここムンブクは標高と陽当たりが好適なのか,ヒマラヤスギが多く茂っている.
天気が天気だけにムンブクに長居する気は起こらない,と云うことでまた上へと歩き出した.
ムンブクの上からは雪になってきた.今日は10/29,雪の頻度は多くなるであろう.
ドバテに近づくに連れシャクナゲが多くなってきた.逆にヒマラヤスギなどの高木は目立たなくなってきた.雪は強くなってきたが,ドバテまでは遠くなかろう.
1:30PMという早い時間,ドバテに到着した.テントはいつものようにブルーシートの上に張ってくれていたが,雪の上に被さっており,中に入るとガサガサ音を立てる.それ自体構わないのだが,如何にも冷気が下から来るように感じられる.
雪は暫く続いたが,幸い夕方までには止んだ.夕刻気温が下がると,テントファスナーに付着した雪が凍り付き,ちょっと動きが悪かったのにはびっくりした.
何しろ寒いので,夕方になるとスタッフの皆さんが枯れ木を集めて焚き火を始めた.国立公園内であるし,生木を切り倒すのはいけないが,枯れ木を集めて燃やすのは差し支えないそうだ.枯れ木とは言っても,生乾きでしかも濡れており,点火は大変だ.薄皮と小枝を集め,ケロシンを注ぎ,着火し,鍋フタで仰いで何とか点いたようだ.
これで焼き芋でもやればさらに楽しそうだが,ネパールではそうした習慣は無いようで,暖を取るのとおしゃべりに徹しているようだった.
こうして悪天候の一日は過ぎていったが,夕食時皆一様に,明日のシプトンパス越えが心配だと口にした. まあ明日は明日の風が吹くであろうが.