トンガ/ピヤン遺跡Dungkar and Piyang

ツァンダ滞在中,次にトンガ遺跡とピヤン遺跡を訪れた.トンガ/ピヤン遺跡は1992年に発見され(住民がちゃんと住んでいるのに,発見というのもちと違和感があるが.....),見方によっては敦煌を超える規模の石窟寺院があるともされているようだ.

ナンダデビ峰Nanda Devi

ナンダデビ峰/Nanda Devi

ナンダデビ峰

インドの最高峰はカンチェンジュンガ,2番目がこのナンダデビ,7,816mだそうである.ヒマラヤの山の中で最も美しい山と言われているそうだが,この方向からはまあ凡庸な山容か.ナンダデビは6,000m~7,000mの山々が囲むサンクチャリーの中にあるそうで,それらを麓からセットで眺めた姿が特にすばらしいのかも知れない.初めてツァンダに入るときもトリンとナンダデビ峰を望むこの場所を通過したのであるがその時は山頂が雲で覆われていた.今回トンガ遺跡に出かけるとき再びこの丘に立つと,雲が切れナンダデビがよく見えた.

1936年英米隊による初登頂以降,大勢山に入り,荒れるようになったため,インド政府はここ20年余入山制限している模様.ネットで引くと,THE HINDUというサイトで2007年9月29日付け"Five climbers reported missing on Nanda Devi massif"という記事を掲載している.これによれば 最近インド隊が入山し,9月末大雪に見舞われ5人が行方不明になっている模様だ.


トリンとヒマラヤを眺めつつトンガ遺跡に向かう

トンガ遺跡に向かうトリン
トリントリンとヒマラヤ

トンガ遺跡The ruins of Dungkar

トンガの村に到着

トンガの村に到着

トンガ遺跡のある村に到着した.遺跡があるということは人が生活できる条件,水など,が確保できる場所ということで,人間が極めて疎らなこの地域では,久々にたどり着いた集落といった趣だ.ここで遺跡の鍵を管理している管理人と,ガイドが見学の交渉を始める.その間暫くは村の様子を見て廻る.中国移動通信(China mobile)がくまなくケータイのサービスを提供し,ガイドやドライバもちろん,村の管理人もケータイを持っていると思うが,どうして事前に打ち合わせしていないのか.....不思議だ.


トンガの石窟

トンガの石窟

村から少し先の山の中腹に登った.多くの石窟が掘られ,そのうち2~3に関しては前述の鍵管理人の案内で見せてもらうことができる.この日は我々とスイスグループの2組だけであったが,鍵管理人は一人なので鍵の開け閉めと説明で大童だ.


トンガの石窟壁画

壁画

残された壁画はこれまで見たところ,例えば前日のグゲ遺跡の寺院の壁画と比べて青が目立つように思う.そのため素人目にはウイグルの壁画と似た印象を受ける.青は貴重であったラピスラズリといわれる顔料か?


下は,トンガ村とトンガ遺跡辺りの写真

トンガ遺跡の写真
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ピヤン遺跡The ruins of Piyang

チベッタン必携のメダル

チベッタン必携のメダル

トンガ遺跡の後,ピヤン遺跡を目前に望む河原に来て,ここでランチ.ガイドもドライバも皆腰に下げているのがこのメダル(もちろん正式名があると思うが....).一面には真言「オム・マニ・ペメ・フム」の最初のオムがチベット文字で刻まれ,反対側はマンダラが描かれている.


ピヤン遺跡

ピヤン遺跡

標高4,200mくらいに位置し,岩山の斜面に仏教寺院や夥しい数の石窟が掘られている.


ピヤン遺跡の石窟

ピヤン遺跡の石窟

ピヤン遺跡の鍵管理人に寺院と石窟を案内してもらう.鍵管理人にはヘアスタイルがなかなかユニークな”大五郎”君が付いて廻っている.鍵管理人のお孫さんで4歳だというが,坂道をスタコラ軽快に登り降りしている.

石窟はかなり荒らされているが,なかなか見事な壁画が残っている.ウイグルはイスラム,独や日本の探検隊,文革など破壊要因が多くあったが,ここは文革以外は破壊要因が比較的少ないため,例えば顔などもよく残っていると思った.なお,石窟は必ずしも全てが仏教関連ではなく,一部は居住用や倉庫に供されていたようだ.

焼かれた経文

焼かれた経文

文革時,紅衛兵は仏像や壁画を破壊し,チベット大蔵経などの経文をここに集めて火を放ったようだ.40年経った今も燃え残りの経文が痛々しい姿を覗かせている.


下は,ピヤン遺跡と周辺の写真

ピヤン遺跡周辺の写真
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さてツァンダの後はアリ(ンガリ)に向かう.



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