ツァンダ(札達)Zanda

トレッキングを終え,ツァンダに向かった.

ティルタプリTirthapuri

いろいろな野営

いろいろな野営

タルチェンを発ち,街道を西に進む.街道は途中舗装された区間があり,土埃の中を通って来た経緯と対比すると実に素晴らしい.舗装工事は大々的に進められており,アリの空港ができる2年後には多分舗装も殆ど済んでいるのではなかろうか.河原にはそんな道路工事の大規模な野営飯場があった.

また,道路工事の飯場近くには,昨夜野営していたのであろう,朝食中のサイクリストのグループも見かけた.埃いっぱい,空気薄いところをどんどん走る実にタフな人たちだ.ほんとに感心してしまう.

チベット仏教三大聖地の1つティルタプリ

ティルタプリ

ウイグルに向かう街道を,途中ツァンダに向け南に逸れる.この後は再びダートを走る.暫く行くと写真のティルタプリに至る.色々な奇岩が立ち並ぶ丘にゴンパやチョルテンが建てられている.ここはチベット仏教三大聖地の1つであって,カイラス(カンリンボチェ)をコルラした後にここを訪れないのは片手落ちになるそうだ.確かに何人かの巡礼者がマニ車を廻しながら歩く姿があった.

ただゴンパに僧は常駐してないのか,我々が訪れたとき非常勤住職がジープで駆けつけ,説明してくれて,それが終わると再び自分で運転してどこかに帰っていった.まあ,カンリンボチェ同様,ティルタプリそのものが聖地であって,ゴンパはその付随物レベルなのであろう.

温泉

温泉

ゴンパの近くに温泉が湧き出ていた.手を入れるとかなり熱い.池の周囲には白い結晶が見えるが,あまり臭気は感じなかった.結晶は石灰であろうか?湧き出たお湯を通すパイプがあったので少し離れた場所に浴場施設でもあるのであろう.

それにしてもティルタプリという呼称は,カイラスのようにいかにもインド風だ.それをそのままチベットの人たちも使っているのだろうか?それともカンリンボチェのようにチベット語の名があるのであろうか?


下は,ティルタプリとそこに至るまでの写真.

ティルタプリ辺りの写真
ティルタプリ辺りの写真 ティルタプリ辺りの写真 ティルタプリ辺りの写真 ティルタプリ辺りの写真 ティルタプリ辺りの写真 ティルタプリ辺りの写真 ティルタプリ辺りの写真
ティルタプリ辺りの写真 ティルタプリ辺りの写真 ティルタプリ辺りの写真 ティルタプリ辺りの写真 ティルタプリ辺りの写真 ティルタプリ辺りの写真 ティルタプリ辺りの写真

トリンTholing

エンジン不調

エンジン不調

河原で昼食後トリンを目指し走った.峠の手前で4WDの一台が不調になってフードを開けて,ドライバが手直しにかかる.今回のツアーでは頻繁にあることだ.走りながら常にエンジン音とかに気を配り,少しでもおかしいとエンジンルームや車体の下に潜り込んで調べ始める.概ね比較的短時間で解決してしまうので,ドライバは運転と共に,整備のスキルも相当スゴイ!


トリン

トリン

やがてトリンに差し掛かった.トリンの漢名は土林で,この場合音訳と意訳がうまく一致したケースであろう.地層が縦に削り取られ,岩の林のように見える.チベットのグランドキャニオンと言われるそうであるが,アリゾナのグランドキャニオンが一つの川の渓谷であるのに対して,ここではたくさんの谷から成っているのが違う.もちろん横模様と縦模様の違いも大きい.なおトリンの地名はかなり広い範囲を指すようで,この日の目的地ツァンダも以前はトリンで,そこにある寺院もトリン寺である.


植物

そのトリンの渓谷に入ってくると,それまでの景観と大きな違いを見せる.比較的大きな木や,花や果実を付けた木が豊富に姿を現す.この日の午前中までは4,500mくらいであったが,ここトリンは3,600mで渓谷の水も豊富,またインド(ラダック地方)寄りでいくらか緯度が低いことなどがその要因であろうか.

左のオレンジ色のグミくらいのサイズの実は食べられると聞いて口にしてみたが,かなり酸っぱい.ササと言ったか?ビタミンCがとても豊富だそうだ.右の白い綿毛は名前不詳だが,あちこちに実っている.綿を引く抜くと,元の部分に小さな実が付いている.風に乗って子孫を拡散するようだ.

オレンジ色の実白い綿毛

下は,河原での昼食からトリンに至る間の写真.

トリンに至るときの写真
トリンに至るときの写真 トリンに至るときの写真 トリンに至るときの写真 トリンに至るときの写真 トリンに至るときの写真 トリンに至るときの写真
トリンに至るときの写真 トリンに至るときの写真 トリンに至るときの写真 トリンに至るときの写真 トリンに至るときの写真 トリンに至るときの写真

ツァンダZanda

ツァンダに到着

ツァンダに到着

一見西部劇の町のようなここツァンダに到着した.町に着く手前に規模は小さそうであるが水力発電所があった.軍の駐屯地もあるらしい.町のお店の看板は殆ど漢字で,チベット的な香りは少ない.この日は,水道が使えないか何かの理由で,町のレストラン(質素な中華)に出かける.高度が下がり,前日のカイラストレッキング完了を祝して,ツアーリーダーからビールの許可が出た.常温であったが久しぶりでそれなりに味わうことができた.


ツァンダの様子

タルチョーが架けられたダム湖の橋パラボラ反射炉や玉突き台が道路に面して並んでいるツァンダの町
路上の靴屋さん中国電信(China Telecom)直営の電信賓館(招待所)

トリン寺Tholing Monastery

トリン寺

トリン寺

ツァンダ滞在2日目に訪れた.幾つかの建物から成り,最近建てられ一部は中国政府の肝いりといった趣の博物館になっている.本堂は多くの仏像やラマ像が並んでいるが,壁画も多く,歴史的にも重要なものが多いようだ.全国重点文化財になっている名刹のようで,堂内ではこの寺だけの立派な写真集が販売されていた.

大きなお堂では修復作業が行われていた.作業にあたっていたのは漢人のグループ(皆男性),イタリア人(女性),スイス人(男性)などで,なぜかチベット人は居なかった.まあ,破壊するよりは何ぼかましであるが,何だか......

トリン寺のチョルテン

チョルテン

発電ダムの架かる大きな川の辺に,デザインがちょっと珍しいチョルテンが立っていた.また上述の電信賓館とも目と鼻の先である.手前は漢式の広場になっているが,チベット仏教とはちぐはぐな取り合わせだ.ここも漢人主導でやった結果だ.


下は,トリン寺の写真あれこれ

トリン寺の写真
トリン寺の写真 トリン寺の写真 トリン寺の写真 トリン寺の写真 トリン寺の写真 トリン寺の写真

ツァンダ滞在中,次ページのように先ずグゲ遺跡を訪れる.



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